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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 三章 再出発
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146話


 「どこだ、ここ?」

 ジードが呟く。

 「凄い魔力の渦だったけど・・・・あれは転送用のキーストーンかしら?」

 クディが呟く。

 「じゃ、ここはダンジョンの中?」

 ニーニャがクディに尋ねるが、まぶしい太陽を見て多分違う場所だろうと確信する。


 遥か遠くに竜の群れが飛んでいる。

 首のやたらと長い巨大なトカゲが群れで移動している。


 「ここ、やばくね?」「ぬぬぬ、ここは異世界か?」

 ジードが呟きグレゴが唸る。

 目を凝らすと、密林の中に蔦に覆われた住居跡がみえる。


 「昔の農園と採掘場あとだと思う・・・・」

 セルジオが呟く。

 「?!なんでわかるの?」

 ニーニャが凄い勢いで振り向く。

 「え?! だって石碑に書いてあったから・・・・」


 「「「「・・・・」」」」


 一同の目が点になる。


 遠くに尖塔の様にそそり立つ幾本もの石柱がこの区画を切り取るように立っている。

 「ここは、ダンジョン資源の農園兼採掘場所ってことなのねぇ・・・・」

 クディが腕組みしながら眺めている。


 「でも、帰れないなら意味なくないか?」

 「とりあえず装備を解いてここにキャンプを、それと退路の確認を!」

 グレゴが指示を飛ばし、兵士たちが戸惑いながらも野営の準備を始める。


 「えぇ?!!!」

 ニーニャが足元の石槫を手に取り声を上げた。


 「どうしだんです!!」

 セルジオや他の者も駆け寄る。


 「こ、これ、オリハルコン鉱石・・・・こっちはミスリル鉱石、あっ!これ魔鉱石・・・・

 何?此処?! お宝の塊みたいな場所!!うそぉぉ!!」

 一向は一気に気色ばんだ。

 木材に鉱物資源、農作物を生産する温暖な土地・・・・いろいろ一度に解決できる土地を見つけたのだ。


 人員総出でサンプルを集め、再びキーストンに集まる。

 そして何の支障もなく【ゲート】と唱えるだけで誰もがこの地を訪れる事が可能だと解かった。


 一行は新ダンジョン入り口に監視を付け、喜び勇んでセルジオ仮館にもどって行った・・・・


 ・・・・


 新ダンジョンのつながる異世界と思われる広大な土地。

 サンプルを集めた付近の地の草むらの中、古びたセルジオ金貨が誰も気が付かれず鈍い光を放っていた。


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