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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 三章 再出発
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108話

 サラがコートを脱ぎ捨てた。

 その下は透けるような薄い寝間着しか着ておらず、セルジオは目のやり場に困る。


 「!!?? わぁ・・・・」

 だが、指の間から思わず見てしまうセルジオ。

 それでいて彼女の服を脱がす事は出来ず途方に暮れる。


 コンコン!


 やましい事をしている訳ではないのだがビクリと跳ねる二人。

 「セルジオさん、お弁当を・・・・」

 レブラーシカが小屋の戸を開けるとそこには微妙なシチュエーションの二人が居る。


 「「「・・・・」」」

 妙な空気が流れる。


 その間を壊したのはレラの一言だった。

 「お楽しみの所失礼しま「「 違います!! 」」した」


 真っ赤な顔の二人を、やれやれといった視線で見ながら去ろうとするレラを呼び止め、セルジオは 入れ替わるように外に飛び出した。


 「・・・・はぁ、やばかった・・・・何なのさっきのは、誘ってたのか?」

 セルジオは冷や汗を拭い、突然パチっと繋がった。


 「あっ、王女様だったんだ・・・・」

 今頃気が付くセルジオだった。


 ・・・・


 しばらく、外で待つセルジオに声が掛った。

 「セルジオさん、サラスティア様の着替えが終わりましたよ」


 レラに手を引かれ、表に出てくる王女はセルジオの農夫服を着ているが、中身が良いと何でも似合うと言う見本のような美しい農家の少女の姿がそこにあった。


 大きな三つ編みで髪を後ろに逃がし、厚手の生地のシャツに、ポケットの多いカーゴパンツの様なオーバーオールを身に着けている。

 サラが着ると遊びが多いので腰辺りでたくし上げベルトで締め上げている。

 それでも尚腰回りからゆったりと膨らんでいる。

 裾は腕まくりをするように丸めてピンで止めてあり、白い手がアクセントの様に袖口から顔を出す。

 ブーツも大きかったらしく、随分詰め物をして履いているので足元だけ重く感じて滑稽にみえる。

 そのはずなのだが・・・・


 「・・・・こんな服でも、可愛いくて綺麗に見えるのですねぇ」


 感嘆しながらサラを見るセルジオ。

 サラは、セルジオの言葉に赤面し、ちっさなレラを盾にして後ろに下がる。


 「・・・・はぁ、セルジオさんは女心を解っているのかいないのか・・・・」

 レラは溜息を付、サラの腰をポンと叩き、送りだず。

 「サラスティア様、がんばって♪」

 日が昇り、人々が朝餉の準備を始める中、再びダンジョンに向かう二人だった。

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