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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第二部 王国の食指
133/256

103話

 「うりゃ!!!!」

 暗闇の中にランタンに浮かび上がるセルジオが雄叫びを上げて石戸の前を走り去る。

 しばらくすると過ぎ去った方角から、石鋤を床に擦りつけ、モップ掛けの様に再び走り抜ける。


 「とりゃぁ!!!!」

 セルジオは石戸の周辺の堆積物を中央に寄せながら、勢いよく駆け抜ける。

 暗闇の中に小さな点になったカンテラの光が、また戻ってくる。


 石戸奥からクディの声が聞こえてくる。

 「こっち片付いたわよぉ! 次のが出来たらまたロープ引いてね!!」


 「了解~!!」

 セルジオの近くのゴーレムの足にロープが通され、いくつもの麻袋が掛けられている。


 まるでロープに吊るされた洗濯物の様に下がる麻袋。

 セルジオはそれに、先ほどから掻き集め山になったミンチを石鋤で掬い入れ、実が詰まった事を知らせグイグイ引く。


 ズルルザザ・・・


 ゴーレムの膝に掛かるロープが擦れ乍ら、実の詰まった麻袋が引きずりながら石戸の先へと消えて行く。


 「セルジオ殿! あとどれくらいあるのでしょうか?」

 アレクセイの叫び声も聞こえてくる。


 「あと4~5袋ぐらい!! もう1~2回で終わる!!!」

 やまびこを誘う様に両手を添えて声を張り上げ、セルジオが石戸の方に叫ぶ。


 「セルジオ様! わたくしお役に立ちましたか!?」

 少女の声が石戸の方から聞こえてくる。


 「あぁ!! 4人じゃなけば、こんなに早く終わんなかったよ!!!」

 セルジオが答えると、戸の方角で黄色い声があがる。


 少女は姫様である。

 何故こうなったのかは、その経緯は数日前に戻る。

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