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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
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9.4話

なんか 終わんない・・・・ 

もっと さらっと書くつもりだったのになぁ・・・


 領土の一部で流行し始めた頃、ゴートの王都:ゴートフロォッカーナでは見識者を集め喧々諤々の会議が行われていた。


 いつもはサロンとして使われる部屋のテーブルには報告書の束が山積みされている。


 「・・・・我が国と国境、帝都側の村では流行り病の状況は見受けられませんが、王国側での被害は甚大です」実際に見てきたのであろうか、隊長風の衛士の言葉には力が籠っている。


 補足情報の報告があると声を張り上げた文官が立ち上がり、巻物を読み始める。

 患者の出た村や町、現在までの死亡者数、これから想定される死者の予測などを浪々と述べ終わると、その上役らしい男が落ち着いた声で告げ始める。


 「報告によりますと、帝都内の後宮で同様の病気が流行ったとの情報があります。

 そちらの流行は既に落ち着いており、特効薬なる物で対応策が取られてようです」

 文官の報告に、一同の視線が集う。


 「その薬の入手は可能かの?」

 魔法使いらしいローブを纏った老人が尋ねる。


 「目下調査中であります。

 入手出来次第、錬金術、薬師組合にも声を掛け、該当の薬の分析準備は完了しております」

 老人は静かに頷く。


 そこで、上座の立派な玉座に座る人物が口を開いた。

 「入手を急げ!時間が惜しい、直ぐ取り掛かれ。 兵を出しても構わん、宰相、良いな?」

 玉座から近い場所に座る、目つきのキツイ人物が頷く。


 「「 御意! 」」

 文官達は一斉に立ち上がり敬礼をすると、周囲に居た衛士数名引き連れ部屋を出て行った。



 その姿を見送る一同の中、一際は色彩豊かなローブを纏う人物が口を開く。

 「カール閣下、毒や病魔に対する効力のある魔法具を、当アカデミーが考案しました。

 是非、陛下にお使い頂きたく存じます」

 ニマニマ笑う顔が周囲の反感を買ったのか、ヒソヒソと陰口が聞こえてくる。


 「うむ、大儀である。 しかし予算の増加は当面出来ぬ。承知して欲しい。」

 いつもこの後に予算増加の陳情が混じるのか、王は慣れた風に釘を差し顔を背ける。

 顔を背けられた人物はの顔からは、愛想笑いは消え失せ能面の様に冷たい表情となった。


 この後も、周辺地域への軍の出動、状況によっては起こり得る廃村や廃町の判断基準のすり合わせ、流行り病による作付の低下予測、通常の流行であれば王都までどれくらいの日程で蔓延するか、など話は紛糾してゆくが、魔法アカデミーの代表者らしき男だけは全く関心がないとばかりに、虚ろに書類を眺めるだけだった。



 ・・・・


 人手を集める為に奔走していたミオールの村に、良いタイミングで兵士の小隊が救援物資と共にやってきた。 数週間の時間の経過はあったといえ、人手を派遣してくれたことに村長も張りつめていた気持ちが緩みそうになる。


 小隊の宿の手配を済ませ、村長や医師、猟師達と情報交換すると、隊長は長旅の疲れも感じさせない機敏な動きで号令を掛け、小隊を集めた。

 そしてその日のうちに山狩りを行うこととなった。 



 ・・・・


 村の広場に仮設で設けられた本部で、村長と隊長、狩人の代表が略式の周辺地図を見ながら人手の配置を考えてゆく。

 村に居る、健常な男手は全て動員されている。


 「湖側南、カーマイン班異常なし」

 「西の草原、ヒルマン班異常なし」


 次々と上がってくる異常なしの報告。


 「父さま、いかがですか?」

 「あぁ、カミュ・・・・テリルも来たのか・・・・」

 声を掛けてきた看護師風の女性が、医師を伴い本部へ向かってくる。

 息子で医師のテリルが往診の合間を縫い本部に現れた。


 「父さん、何か掴めた?」

 「・・・・それがのぉ 「西の森、ビルマール班 容疑者らしき遺体を発見! 繰り返す、容疑者らしき遺体を発見!」」


 村長の表情が歪む。

 「・・・・口を封じらえただけ、ならばまだ・・・・」

 独りごちる村長の傍ら、現地への移動準備が整ってゆく。


 隊長が現場の保全、医師の到着まで現状維持を伝令に示唆し、慌ただしく現地と向かった。

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