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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第二部 王国の食指
121/256

92話

新年あけましておめでとうございます!

今年も宜しくお願いいたします。

 

 戦場から村を抜け、次々と重症者がセルジオ屋敷方面へ運ばれていく。


 「追撃が掛ってないのかしら・・・・」

 クディが眉毛をピクリと上げてアレクセイを見る。


 地面に伸びているアレクセイ。

 「かっこつけて、全て治療しますって・・・・一人も直せてないじゃない?」


 引き上げて来る王国兵相手に、見えを張り重症者に治療祈祷を唱えるが・・・・

 結果、精神力を使い切り伸びているのだった。

 「もぉ! そろそろ出番よ起きなさい!!」


 「もう少し・・・・もう少し大地を全身で感じていたいのです」

 いつの間にか五体投地をしている風に繕うアレクセイに溜息をつくクディ。


 そんな、真剣なのか遊んでいるのか分らな掛け合いをしていると逃げ帰る王国兵の数が次第に減っていく。

 「こんな所で何をしている!」

 負傷兵を担いだ年配の王国兵が誰何すいかしてくる。

 「セルジオの家の者よ、時間を稼ぐから急いでセルジオ屋敷まで引き上げなさい。

 それで、貴方は殿しんがり尻持けつもち? 最後で間違いないかしら?」


 「かたじけない、指揮官は開戦直後に討たれた。それがしが撤退戦の尻持ちで間違いない」

 体には何本もの矢が刺さったままの満身創痍のボロボロ、しかし返り血で染まっていない場所が背中だけ、剛の者・古兵ふるつわものであるとうかがえる。


 「セルジオ家食客しょっかく、クーリンディアド・フォン・ヒューラ 義により殿しんがりうけたまわる!」

 背を伸ばしたクディが弓を胸に地エルフ式の敬礼をする。


 「王国第三王女近衛隊、隊長ファビウス・マクシムス! 貴殿の武運長久を祈る!」

 ファビウスも王国式敬礼で答える。

 「中央教会 アレクシイ・・・・」

 ファビウスの姿はもう他の仲間を引き連れて小さくなっている。

 「私って、なんかこんなばっかだ」

 「そこが、アレクちゃんのいいとこよ♪」

 土煙が迫る村の広場で、クディがアレクの頭をポンポンと触り襲撃者の訪れを待つのだった。

できれば勢いで戦闘シーンが書けるといいなぁ

今年初投稿!!

今年初感想・評価など、ガンガン頂けると嬉しいです!!!


まさかの元旦連続投稿 次話は1:00予約投稿済!

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