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ダンジョン終了


次で特産品を食べるはず?

その後は王都に戻って学園編の予定

「次の部屋がラスト、ボスの部屋だ。気ぃつけろ一応ミノタウロスがボスのはずだ。

 たまーに違うボス居るときもあるが、大抵ミノだな」


「オークとどっちが美味し……いえ、強いですかね?」


 つい間違えてしまいました。

 まぁ興味が無いとは言いませんが……と、言うか興味しかありません。


「んなもん好みが別れるわ。とりあえず普通の牛と同じ部位が食える。

 俺個人としては両方好きだがオークの甘い脂身やミノの赤身やタンの味なんかが好きだな。

 けど、ここは……」


「それだけ聞ければ十分です! 張り切って倒しましょう!!」


 そう叫びながら部屋に飛び込みます。さぁわたしの晩ご飯はドコだ!




「あのな、ダンジョンの魔物は魔力でできた実体のないもんだって教えただろ?

 それなのに一人でつっこんで倒すんだからどういう魔力してんだか」


「うぅぅぅ、わたしのお肉が消えたぁぁぁ」


「聞けよコラ。それにココに着くまでの魔物も部位残してみんな消えてただろうが」


 そうなのです一人で倒したミノタウロスも同じように消えてしまったのです、なめした革を残して。

 防具に使えば初心者の使うものにしてはかなり高価な物になるのですが、わたしには必要ありません。


 ……そういえば古い本に革靴を煮て食べたとか書いてあるのを見かけたような……


「……まさかとは思うが食うなよ。

 あと先に言っとくが部屋の奥側に落とし穴の罠スイッチがあるが、押すんじゃないぞ」


「罠ですか? ダンジョンコアじゃなくて?」


 変ですね、魔力型ダンジョンにはコアルームかダンジョンマスターの部屋があるとギルドの資料に書いてあったのですがココは違うのでしょうか?

 ちなみにそれ以外のダンジョンは動物型と天然型とあり。動物型は魔物や動物が穴を掘ってダンジョンを作り出してしまいます。天然型は文字通り天然の洞窟や鍾乳洞などになりますね。この二つは魔物を倒しても消えずにそのまま残るのが特徴とか。


「このダンジョンは魔力型ですよね、コアルームってあるんですか?」


「ん?見たことないな」


「ここは初心者用ダンジョン、あったとしても隠してあるはず。主に防犯のために」


 マールさんの言うとおりなんですが、何か引っかかります。

 ギルドってダンジョン管理やメンテナンスしてるんでしょうか。と言うか出来るんでしょうか。

 コアルームがあったとして古代の魔法技術であるダンジョンコアをそう簡単に操作できるはず無いでしょうし、資料にあったのも破壊か持ち出しのみ。操作出来たとかは書いてなかったような。


「もしかして……おじさん、罠のスイッチと落とし穴の場所はどこですか?

 ちょっと開けてみたいんですが」


「物好きだな、そっちの赤い丸がそうだ。小さい方を踏めば大きい方が開く。

 落とし穴の底は広がっていて登れないように返しになっているから落ちるなよ。

 スイッチを押すと開いて、スイッチを離すとしばらくしてから閉じるんだ」


 スイッチを押して落とし穴を開いてくれるおじさんを横目に落とし穴を覗き込む。暗いので魔法で明かりを出しながら調べるが穴の底に槍等の罠がない。

 調査の時に投げ込んだであろう消えた松明の作る陰を見ながら明かりを操作する。

 横にずーっと明かりを動かしていくが壁に当たらないのか影が動かした分だけ伸びていく。


「……やっぱり変ですよこれ、この下かなり広い部屋みたいです。調査してあるんですか?」


「いや? 見え見えの罠だし調べて無いんじゃないか? 時間がたつとボス復活するし」


「じゃあ多分この下か先にコアルームがあると思いますよ。行ってみましょう!」


「「却下」」


 まぁ速攻で却下されたので行く事はできないのですが。うまく誤魔化されることになりました。


「初心者用ダンジョンは五階まで。もしその先があったとしてもそこは六階に相当するのでダメ」


「今日はおとなしく帰るぞ、後日時間があったら来たらいい。まずはギルドによる調査が必要だしな。それより帰って肉でも食ってろ」


「そうでした! 帰ってミノタウロスじゃなくてもいいのでお肉食べましょう」




 後日調査隊が調べたところ、看板に『この先中級ダンジョン十階層』と書かれていたとのこと。

 わたしも気になってギルドの資料室を調べたら初心者用ダンジョンの入口には同じ用な看板があったことがわかりました。


 まぁ分かったところで入る許可がでないんですけどね。

 せっかくわたしが見つけたのに。


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