プロローグ
1/12 19話に合わせて宝剣に魔法の効果がある(魔法剣)ということに変えました(素で書き忘れてた)
流行りに乗って書いてみた
「貴様との婚約、破棄させてもらう。
私は真の愛に目覚めたのだ!」
目の前で王子が叫んでいる。
ちょっと落ち着けやこのバカ王子、予定どうりとはいえ時と場合を考えろ。
今は卒業パーティーだ、招待客もいるんだぞ。まぁさすがに王様はいないが……
「貴様は彼女を不当にいじめていた、これも私にふさわしくない理由だ。」
後ろに一人の令嬢をかばいながら言い放つ王子。
はい、嘘です。そんな事実ありません。
つーか学園生活でそんな時間も無かったし、取り巻きはしっかりとまとめているから勝手なことはしない。
彼女達は私の味方だ、恋愛フィルターを通さないで見る王子のダメっぷりときたらもう……
「彼女の持ち物を隠し、食事に異物を混ぜ、さらには階段から突き落とした。これは許されることではない」
王子の後ろで辺境泊の令嬢がオドオドしている。
彼女が見初められたパターンは初めてだが結果は変わらないだろう。
ただ彼女に演技の色はないので単純に巻き込まれたか?かわいそうに……
「よって私が貴様を処刑する!最後に言いたいことはあるか」
あ、王子の独奏会まだ続いていたのか。
パターンによっては大臣等のご子息が取り巻きとして一緒に令嬢をチヤホヤしている事が多かったが、その辺はしっかり対策出来たようだ。
「ではいくつか言わせてもらいますが……
婚約をあなたが勝手に破棄することは出来ませんよ、これは王が決めた国政の一つですので王以外に決定権はありません」
「な、何だと!?そんな事聞いてないぞ!」
いや、知っとけよそのくらい。国のために私は婚約者に選ばれたんだぞ
「次にそこの辺境泊のご令嬢をいじめたと言いますが、理由と証拠が御座いまして?」
「そんなものは私が証拠だ!私が黒と言ったらお前は黒なのだ!!」
やっぱりアホか。後ろの令嬢も何この人って顔で見てるぞ。
証拠も無しに決めつけるとか、招待客も含め全員が呆れている。
「最後にあなたが私を処刑すると言いますが、その結果がどうなるかご存知で?」
「ふん、そんな簡単な事を聞くな。
お前が居なくなり彼女と結婚できる、それだけだ!」
ちょっと待て、もう少し後先考えろや。
いくら何でも考えが足りなさすぎる、教育係りは何をしてたんだ。
つーか後ろの令嬢が「何それ聞いてない、こんなのと結婚なんて……」とか言ってるのに気付けよ、もしかして自分に酔って何も聞いてないんだろうか。
「言いたいことはそれだけか!我が剣のサビとなれ!!」
腰に下げた剣を引きぬき大きく振りかぶる王子……ってそれ国宝じゃないですか!?
パーティーに剣持って来るなとかツッコミは置いといて、勝手に持ち出して良いものじゃないんですよ!?
王とその付き添いのみが入れる、入ることが許される宝物庫。そこに納められている魔法の効果の付与された宝剣を持ち出すとか何考えてるんだこのバカ王子!
おまえの剣じゃないし国宝サビさせるとか手入れしろよ!
「くたばれ!」
かけ声と共に剣を振り下ろしてくるがこの程度なら避けれる。
って言うか何時もならば避けれた、ドレスにハイヒールでなければ。
賭には勝ったが勝負に負けるとは……なんてことを思いながら目を閉じ斬られる瞬間を待つ。
ガキンッ
金属同士がぶつかり合う音が響く。
近くに王の付けてくれた護衛もいたが間に合わない距離にいたはず。
一体誰が助けてくれたのかと思いながらゆっくりと目を開く。
そこにはソードブレーカーで宝剣を受け止める辺境泊ご令嬢の姿があった。