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拍手―魔王とナカバの四方山話 36~42

変え歌……というか、変歌話。

ちなみに全部私「尋」のやってしまった実話でもあります。

魔王とナカバの四方山話 その36


「ふーんふふーんふふーふふーん」(ねるねるねる○を練りつつ)

「楽しそうだな」

「あ、よっすデュラン」

「今のは何の歌だ?」

「あれ、有名な童謡なのに知らねぇの? お前でも知らないことあるんだなー」

「まぁ、世界の原理なら分かるが、童謡や民話のたぐいには疎くてな」

「お前凄いんだか凄くないんだか分からない奴だな……」



一応凄い奴ですよ?




魔王とナカバの四方山話 その37


「つってもオレも題名知ってるわけじゃねぇんだよなぁ。耳で覚えたし」

「ほぅ……どのような歌詞だ?」

「えーっとね。……音痴でも笑うなよ」

「安心しろ。元の音程を俺は知らない」

「……うん、まぁそうなんだけどさ。そうなんだけど」

「?」



知らなくても音痴だと分かってしまうこの不思議……。




魔王とナカバの四方山話 その38


「笑うなよ、絶対」

「分かった、笑わない」

「絶対だからな?」

「あぁ、約束する」

「うーん……じゃあ、いきまーす」

「あぁ」

「『にーしんーのはーながー、さーいてーいるー』」

「ちょっと待て」



今何かおかしかった。いや、音程じゃなくて。




魔王とナカバの四方山話 その39


「ニシンの花?」

「うん、多分?」

「ニシンは魚のはずだが……」

「そうなの?」

「もう一度歌ってみてくれ」

「おけ。『ニーシンーの花がー、咲ーいてーいるー」

「……」



ところでこの花を見てくれ、どう思う。 すごく……なまぐさそうです……。




魔王とナカバの四方山話 その40


「とりあえずその歌詞は間違って覚えているのでは?」

「そうなのかなぁ……うーん、そうかも。オレ時々間違ってるっぽいから」

「例えば?」

「もみじの歌とか」

「もみじ?」

「うん、えーっとね。『もーみぃじー何故鳴くのー』」

「『もみじは鳴かないぞー』」



人間と魔族の夢のデュエット実現。




魔王とナカバの四方山話 その41


「これは『七つの子』では? もみじではなく烏が鳴く……」

「分かってるよそれぐらい。他にもみじの歌ってのがあんの!」

「どう言う歌だ?」

「えーと、それがなかなか出てこなくて………もみじの歌、もみじの歌、もみじ、もみじ、も、『もーみぃじー、何故鳴くのー』」

「『もみじは鳴かないぞー』」



振り出しに戻る。




魔王とナカバの四方山話 その42


「……もしやと思うが、『秋の夕日に』……と言うこの歌のことか?」

「そう、それだ! デュラン頭良い!」

「頭の良さの問題では無い気がするがな」

「何で知ってんの?」

「一度聞いたことは忘れられないのでな」

「へー、でも思い出せてよかったー!」

「本当に大丈夫か?」

「うん、見てろよ。『あーきのゆーうーひーにー、てーるぅやーまーもーみぃじーなぜなくのー』……あれ?」

「もみじは鳴かないぞ」

「……うん」



七つの子の魔力強し。


 

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