拍手―魔王とナカバの四方山話 22~28
魔王様、劇場版T○RIK(再放送)を見る、の回
魔王とナカバの四方山話 その22
「ナカバ、退屈だ」
「へー、興味なし」
「よって合言葉を決めよう」
「何の為の合言葉だよ……意味分からねぇし」
「俺が「ひん」で、お前が「にゅう」だ」
「……再放送でも見たのか?」
きっと見たのだと思います。
魔王とナカバの四方山話 その23
「それより他の言葉にしようぜ」
「ほぅ? 何か案があるようだな」
「オレが「ゆう」で、お前が「かい」とか」
「……」
「良いよな? お前誘拐犯だし」
「……」
根に持ってるようです。(「ヒマ潰し」参照)
魔王とナカバの四方山話 その24
「じゃあ、「ゆう」」
「「じん」」
「いや「じん」、じゃなくて「かい」な。はい、「ゆう」」
「「こう」」
「「ゆう」」
「「りょう」」
「「ゆう」」
「「どう」」
「どうあっても言わない気かこの野郎……」
魔王様悪足掻き。
魔王とナカバの四方山話 その25
「てか、合言葉要らなくねぇ?」
「……それもそうだな」
「じゃあ、代わりに何かやってよ」
「ん? 構わないが……どれが良い?」
「白馬に乗って登場シーン!」
「……そう来たか」
第二十四代目、暴れん坊魔王様、登場。
魔王とナカバの四方山話 その26
「ナカバ、白馬の件だが」
「え? あぁ、はいはい。暴れん坊魔王様の話ね」
「六本足と首なしとどちらが良い」
「……はい?」
「六本足と八本脚と首なしと翼付と下半身が魚と掌サイズとどれが良い?」
「……とりあえず掌サイズにお前はどうやって跨る気だ」
勿論、縮みます。
魔王とナカバの四方山話 その27
「なんでそんなチョイスばっかになるかなぁ」
「魔王らしさを演出もあるのだが……普通の馬に俺が跨ってみろ」
「王子にしか見えない?」
「馬が死ぬ」
「……あー」
「もしくは馬に俺が襲われる」
「何でっ?!」
魔王陛下の魅了は種族を問わず有効です。
魔王とナカバの四方山話 その28
「何か馬はもう良いやー……こんどマツケンサ○バ踊るってことでチャラで」
「そうか」
「他に何かできねぇの? 密室脱出とかさ」
「まぁ、座標変更は魔術の初歩のようなものだから簡単に出来るぞ」
「えー、それじゃつまらんなぁ。じゃあ、生米がご飯になるとか」
「それも初歩の……」
「(きゅぐー)」
「……どうぞ」(生米をカレーライスに変え)
「いっただっきまーす!」(もっしゃもっしゃ)
魔王様、空気を読む。