拍手―魔王とナカバの四方山話 8~14
◆◆◆8~14 「料理と歌当てと魔王の養女の話」
魔王とナカバの四方山話 その8
「食う話してたら腹減って来たなー」
「リンゴでも食べるか?」
「いや、オレ別にどっかの死神じゃねぇからリンゴばっか食うとかねぇよ?」
「ふむ……では、すりおろしたリンゴを」
「だから」
「薔薇色のリンゴのジャムと、ホットケーキミックスを使ったリンゴのケーキなど、どうだ?」
「食べます」
作る時はまず、リンゴをウサギ型に剥きます
魔王とナカバの四方山話 その9
「そういやさぁ、お前誰から料理習ったんだ?」
「ん? まぁ色々だな……文献を紐解いたり、誰かが作っているのを見たり、食事をしたり……」
「え? 最後の意味分からん」
「食べれば材料から調理方法が大体予測がつくだろう?」
「いやいやいやいや、無理無理無理無理」
「簡単だぞ?」
「お前の簡単はアテになりませんから」
料理の出来る人って実際こう言う事が出来るんですよねぇ……。
魔王とナカバの四方山話 その10
「お前は料理はしないようだな」
「うーん、てかそもそも台所にあんまり近づかねぇんだよな」
「ほぅ?」
「前にさ、カボチャを切ろうとして、包丁がぶっ刺さって抜けなくなってさ。しょうがないからぐぬーって振ったら」
「振ったら?」
「カボチャは窓の外にダイブして、包丁は戸棚のガラスぶち割ってさ……すっげぇ怒られた」
「その後、台所付近でナカバの姿を見た者はいない……か」
卵かけご飯すら危ういレベル
魔王とナカバの四方山話 その11
「ちゃららっらっちゃちゃちゃ ちゃらららっらっちゃちゃちゃ ちゃららちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっ、ちゃっ、ちゃっ、ちゃーん!」
「……呪っているのか?」
「違ぇよ」
さて、何でしょう?(笑)
魔王とナカバの四方山話 その12
「ふっふっふ。何の事だか分かるまい」
「三分間クッキングだろう……」
「お、当たった! すげー、何で分かったんだ?」
「まぁ、お前の顔を見て居れば分かる」
「顔に書いてあるとか?」
「幸せそうだったからな」
「……何か微妙な判定だな」
幸せそうだったらしいです。
魔王とナカバの四方山話 その13
「じゃあじゃあ、これは? ちゃーんちゃーちゃちゃーん、ちゃーちゃちゃーん、ちゃーちゃちゃーん」
「ダースベ○ダーのテーマ」
「正解」
「の、ウクレレバージョン」
「何でそのチョイス……いや、アレ好きだけどさ」
「娘が好きでな。良くこれを歌いながら周囲をなぎ倒している」
「プチちゃん……」
プチというのは魔王の義理の娘の名前です
魔王とナカバの四方山話 その14
「そう言えば、プチちゃん元気?」
「多分な」
「多分って……相変わらず放任か……」
「まぁ、大人しく構われているような娘でもないしな」
「あ、うん……それはすっごく良く分かる……」
魔王の娘は一言で言うと、アラ○ちゃんタイプです。