表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お~ば~ろ~ど・タイニ~?  作者: トータス
2/5

誤誕・魔法少女? まじかる・ハッグ ~vs蒼バラ~

誤誕(ばぐたん)とお読みください。

ノリノリで作った割に、なんとなく繋げづらかったので、取り合えずこちらに。


 この魔法少女、ある意味で人喰いです。ホラーかなと。

 リ・エスティーゼ王国/王都リ・エスティーゼの酒場に、実に如何(いかが)わしく、(うたが)わしい噂が立った。


「なあ、あの【閃光】セラ・ブライトの話、聞いたか?」

「ん? なんの話だ?」

「セラ・ブライト、ロリコンやめたってさ」

「うっそだぁ、そんなはずねーよ」

「いや、本当の話だって。何人も目撃者がいたんだって!」

「いやいや、どんな与太話だよ!」

「それなら、夜な夜な現れる人喰い婆婆(ばばあ)のほうが信じられるってもんさ」


   ・・・   ・・・   ・・・


 寝室で夢としか思えない様な一夜を過ごし、隣からスースーと聞こえる寝息にまだ寝てるのかと、自身もまどろみつつも、もう一回戦位とばかりに横に目を向けた途端。


「きゃぁあぁ (あぁ)!!」


 明け方、絹を裂く様な、裏返った声が上がった。

 続く声は、野太い男の声が続く。


「お、お・・・鬼婆(ハッグ)だぁー!」


 連れ込み宿(ラブホテル)から、慌てたためか着る物も身に纏わず、武器も防具も放り出した生まれたままの姿で飛び出し駆け出す【大男】。


 その悲鳴を聞き付け、恐る恐る近所の者達が三々五々に集まり、遠巻きに宿を窺っていると、王国で知らぬ者無しのアダマンタイト級冒険者が【寸足らず】で、どこもかしこもぱっつんぱっつんの今にもはち切れんばかりのローブを纏い、姿を現した。

 これはもう、またアレか、という顔をしてそれぞれが慣れた様子で家へ、職場へと引き返して行った。


   ・・・   ・・・   ・・・


リ・エスティーゼ王国/王都リ・エスティーゼ


 時は、遡る。

 最高級宿屋の裏庭の一角で、それは・・・(バグ)誕したと言われる。


 その場に居合わせた宿泊客と従業員は、心を一つに思った・・・


【・・・詐欺だよ!】

忌寂(×ミラクル)・・・だ!】 =神は・・・死んだんだ!


 砂煙と共に、バンバンバンッ! と地面を激しく叩く音がする場所では、ラキュースが(うずくま)っていた。


 興味なさそうな素振りで遠目に様子を窺っていたイビルアイは、「・・・え?」と呟いて唖然とした様子で、目の辺りを仮面越しにゴシゴシと擦っている。


 そこには、可憐な微少女が服を着た大兎(アルミラージ)を相手に、鈍器=兎杵を間に挟んでの取っ組み合い。

 後から現れたティア&ティナは、何時もならほっとくが、それぞれの琴線に触れる何かの為に引き離した方がいいんじゃないかと瞬時に相談し、割って入ることで二人を引き離した。


 ティナは引き離した片割れの服を着た大兎? を抱き上げ、「? ・・・フォオー!」と吠えた。

 ティナに抱き止められた大兎? は、「え~? な~になに?」といった具合に、鼻の辺りをクイッと持ち上げると、顔を出した。


 ティアは引き離した微少女の旋毛に鼻を寄せ、「くんかくんか・・・? でも、よいにほい?」と呟き。

 ティアに抱き止められたイビルアイより小柄な微少女は、暴れ足りないとでもいった調子で「ぐぬぬぅ、ふぬぬぅ・・・へ、やるじゃねーか!」と男勝りな調子で言った。


 微少女の声を聞いたティア&ティナは「「へ?」」と呟いて硬直。

 耳がおかしくなったと思ったのか、ティアの耳に指を突込みかっぽじってみたり。 byティナ

 夢じゃないのかとおもったのか、ティナのほっぺたをギュウギュウと捩ってみたり。 byティア


 どうやら夢でも耳がオカシクなったのでもない事を、お互いに確認。


「「ガガーラン?」」


 すると、どうした事でしょう。ぶっかぶかの服を被った可憐な微少女が振り返った。


「ん? ティアとティナか。どうした、二人して」


 その声を聞き、自分の推測が間違っていないらしい事を知った二人。


「「ガガーランが・・・スプリガン(モンスター)進化し(なっ)た!?」」と叫んだ。 =子化けの巨人(スプリガン)

「はぁ?」


 ぷるぷると震えるラキュースが何か言ったのか、イビルアイはガガーランを前に《クリスタル・ウォール/水晶防壁》を展開。

 そこに映るは、見慣れた姿のイビルアイと、ぶっかぶかの服を着た中々の微少女

 ほうほう、中々可愛いじゃね~か。とか思っていたのは束の間、更に後ろに居るティアが鼻の穴を【おっきく】しているのを見て、己が手足を動かし、その微少女が纏っている装備が自分の装備と酷似しているのに気付いた。


「な、なんじゃ、こりゃぁ~!?」


 それはこっちのセリフだ~!! と居合わせた一同は思ったとか。


 ミラクル・ガガ =熔解性(ドロドロ)ポーションにより、一時的にLv.Doun!(9歳?)

 強敵を強制的に同レベル帯に(なんとかなる)まで引き下げる緊急処置?

 更には、呪弾:シンデレラ(24時まで)で呪いが定着。=供給元・シャルティア

 要は六歳にして、大人を物理的に振り回せる身体能力を持った美 ()女ガガーラン?



 そして冒頭に戻り・・・悪夢は始まった?


 咄嗟に使っていた可燃性(カチカチ)ポーションでガガーランは大変モテモテになった様で・・・夢の様な一夜を過ごした男達は・・・目覚めたらガガーラン!?


 アウアウ言いながらあの一夜は何だったのか、自問自答し続ける男共と・・・ティア。


   ・・・   ・・・   ・・・


ラキュースとの出会い?


「ママ―!」という幼気(いたいけ)な声と共に、太腿の辺りに軽い衝撃を感じたラキュース。

「え?」


 視線を足元に向けると、淡い銀白色をした髪(シルバーホワイト)の子供の姿がそこにあった。


「「・・・ボスの隠し子?」」


 ティア・ティナは至極納得した様子で頷いている。


「へぇー! 坊主、大きくなったら良い事 ()教えてやるからな」


 ガガーランは今の内に唾を付けておこうとする。


「ん? ・・・な! い、何時の間に・・・」


 イビルアイに至ってはまだ勘違いをして居たり。


「ま、待って! 私はまだ・・・あ!」

「「まだ?」」「はぁ? ああ、まだってか」

「お、おのれ・・・い、いや、これは望むべき事だろうか。だとしたら、わ、私が親代わりになって手とり足とり・・・」

「? ママ?」


 じ~、と見上げて、なんかちがう~? といった風に小首を傾げて、視点が移り、ある一点で違う? と理解したのか後退(あとずさ)りし始めた頃。


「リュート!」


 という声が聞こえて来た。


「! ナー姉~!」


 スタコラサッサと駆け出した。


「あ、美姫ナーベじゃん。だとすると、あの子が漆黒の一番弟子か」

「モ、モモンさんがエ・ランテルに!?」


 ナーベラルとリュートは、たまたま買い物ついでに観光していただけ。




ガガーラン


「よう、坊主。抱かれに来たのか?」


 ギョッ! とした驚きに包まれる酒場。


「な、何て事を!」

「そこまでするか!?」

「に、逃げろ!」

「地の果てまで逃がさねば!」


 そんな周囲の反応とは裏腹に「んー!」とばかりに両手を上げるリュート。


「わははは! そぉーれ! 高い高ーい!」


 キャッキャ! とばかりにはしゃいで居るリュート。


「わははは!」


 ご機嫌で胸元に抱え込むガガーラン。


 ぺたぺた、ペタペタペタと、その分厚い胸板を触って感触を確かめるリュート。


「・・・カチカチ?」


 凍りつく周囲。


「ん? ああ、鎧を着ているからな」


 ホッと胸を撫で下ろす酔客達。


「なんだなんだ、そんな鎧が無くたって大丈夫だろうに」

「子供の前でそんな事を言うんじゃねぇ!」


 そんな迂闊な一言を漏らした泥酔客は、壁に突き刺さった。

 やはり禁句な様だ。


「ガ、ガガーラン! 次は私に!」

「ん? 背丈が足らないんじゃないのか?」

「む、むうぅ・・・! な、なら、ほら、美味しいモノを御馳走してあげよう! 主人! 美味しいモノを!」


 その一言に、わーい! とばかりにそっち行くー! とガガーランの膝から飛び降りるリュート。


 そこを「「貰った」」とばかりにティアとティナに連れ去られた。


「あ、ああ!」

「もー、二人とも程々にね」


 悲痛な叫びを上げるイビルアイに対し、珍しいモノを見たとばかりに笑っているラキュース。


「了解、ボス」「分かってる、ボス」


 あっち行くー! と抗うリュートに対し、「はい、あーん」

あーん、と口を開けた所に美味しい果物で餌付けして行く二人。


 黙々と色々な果物の味を噛み締めている。



   ・・・   ・・・



エン姉にお話ししたら、コレをあげて来てって!


ガッちゃーん(ガガーラン)! コレ、あげうぅー!」


 と差し出されたのは、黒光りする頑丈そうな砲丸の様な塊。


 皆してテーブルに置かれたそれを取り囲んで覗き込んだ。


「ん? 何だ? 何かの金属塊(インゴット)か?」

「フム、見覚えは無いが・・・」

「あ」「それって・・・」

「え? なになに?」


 すすすぅー、と静かにリュートを連れてその場から離れるティア&ティナ。

 ナニ、なに? ドーシタノ? と見上げるも、シーとばかりに黙っている様にとジェスチャーする二人。


「ふぅん、見た目より軽いみたいだが・・・」


 イビルアイが両手で持ち上げて重さを確かめ。


「何だ、随分と堅いな」


 ガガーランは片手で掴んで力を込めたり、カンカンと指先で叩いて見ている。


「何かしら?」


 ラキュースはガガーランから受け取ってコロコロと机の上で転がしていると・・・


「「「・・・キャー!!」」」


 パカッと割れたかと思うと、うじゃうじゃとした脚が中から出てきた。

 絹を裂く様な悲鳴が上がり、阿鼻叫喚の坩堝と化した!


「「やっぱり」」「???」


 余りにビックリしたのか、イビルアイは棒立ちに、ラキュースは少しでも離れる為か他所のテーブルの上に立った。

そして、ガガーランは酔客に抱き付き締め潰さんばかりに・・・


「お、おい! 初めて聞いたぞ! あのガガーランの悲鳴なんて!」

「だ、誰かぁ! アイツが死んじまう!」

「なむなむ・・・女の胸の中で死ぬって夢がかなったな」

「か、かてぇのは・・論外・・・だ」 ガク!

「「「や、やはり、大胸筋だったか!」」」

「アイツの墓碑銘、大胸筋に潰された男、ここに眠る。で良いんじゃね?」

「あー、それで良いな」

「で、辞世の句は、やはりあの胸は堅かったってか?」

「あっはっは! 良いな、それ!」

「おい! まだ死んでねえんだぞ! それに、言いたい放題言ってくれてるようだな」


 戯言を言っていた酔客は、床に刺さったり、壁に刺さったり、天井から生えたりしている。



   ・・・   ・・・   ・・・



ティナのSOS!


 ティナが椅子に腰かけていると。


テナ(ティナ)(ねぇね)~!」


 ティナの元へと駆け寄ると、膝の上へよじ登ってマスクを外した。

 傍で見ていた者たちは何があった、何が起こるか、興味深げにガヤガヤと騒ぎながらも伺っている。


「ふ~!」


 小さな口をおちょぼ口にして、懸命にティナの口元に息を吹き掛けるリュート。


「ん?」

「ふ~! ふ~!」


 懸命に口元に息を吹き掛けるリュート。


「んん?」

「お口、飛んでかないの?」と、とても不思議そうな顔をして見上げられている。

「「「ぷっ!」」」


 それを聞き、ティアの口の軽さを話していた後だった事を思い出した面々。


「さ、流石に・・・飛んで行かない。お口が飛んで行ったら、ご飯も食べられないから」

「む~」


 ティナはその後、口を引っ張ったり、中を覗き込んでみたり、散々玩具にされていた。

 そして、口が使えないからか、必死になってハンドサインでSOS=救助要請を仲間たちに送るも、ことごとく笑って放置されていた。


 ティアとティナが常にマスクをしているのは、お口が何処かへ飛んで行かない様にする為、と思っているらしい。

 口唇虫のような、ちょっと変わった虫のようなモノだと思っていたフシがある。




MVP=シャルティア

「ふ~! ふ~!」


 ぶわりと捲くれ上がる唇、まん丸く広がった口。=ヤツメウナギも斯くやと言うような、真の姿=吸血鬼の真祖トゥルー・ヴァンパイアの姿に立ち戻るという、他に真似することの難しい荒技を披露した。



番外 ルプスレギナのお口?

「ふ~! ふ~!」


 息を吹きかけても口は開かず飛ばず。だが、ルプスレギナは楽しそうに声を上げずに笑っている。

 リュートも変わらないことに飽きたのか、他所で試して見ることに。


 ルプスレギナと別れて後、傍に誰も居ないはずの部屋。


「あははは!」

「!? ・・・ルプ姉~?」

「あっはっはははは!」


 見回せど、だぁれも居ない。


「ルプ姉、どこいるの~?」


 アチラコチラをひっくり返しても誰も居らず。ルプスレギナの姿も見えず、ただルプスレギナの笑い声だけが響く。



 完全不可視化で声だけを聞かせた結果、リュートは怖がってアインズに泣きついた。

 ルプスレギナはアインズにしこたま怒られたそうな。



   ・・・   ・・・   ・・・



VS.イビルアイ


「さぁ! 思い切ってかかってこい!」


 ガガーランに続き、胸を貸そうと模擬戦に名乗り出たイビルアイ。


 ・・・15分後・・・


「く、来るな! くるんじゃなっぃい~ゃや~ぁあ~!」


 逃げ惑うイビルアイは、殺虫魔法(ヴァーミン・ペイン)を辺りが白く染まるほどの勢いで振りまく。だが、その後を追うはカサコソと音を立て、殺虫魔法の白き霧を物ともせずに追いかける黒鋼(クロガネ)G(ゴーレム)・G’s。



 その正体は、ナザリックを恐怖のドン底にまで陥れた、悪戯最終兵器(ぎゃらるほるん)

 メイド達が勇気を振り絞り、必死の思いで叩き伏せるが、その非力な一撃を物ともせずに動き回り、飛び回った。メイド達、頼みの綱のエントマは、一目見るなり興味をなくし、見向きもしなくなったという。【正体看破】=食べられないと知ったら興味が失せた。

 ユリはタジタジ。

 ルプスレギナは逃げ出した。

 ナーベラルも必死の抵抗を試みる。

 シズは静かに思考停止。

 ソリュシャンはニコニコと笑っている。


 元々は、鍛冶長が暇を見つけては手慰みに作っていた自在置物=精巧な作り物。るし☆ふぁー様が作られたアレを模して試作したコレ。正式名称:アイアンゴーレム・コックローチ。超☆精工に作られた黒光りする実寸大な恐怖公。30cm(オーバー)の二足歩行ゴキブリ。


 園丁(ガードナー)スキル:自在置物オブジェクト・コントロール=ゴーレム化魔法。抱えられるサイズ、持ち運べるサイズのものを疑似生命体(ゴーレム)化し、重量物や繊細な置物の設置を補助するための魔法。

 ちなみに、園丁(ガードナー)スキル:装飾照明(イルミネーション)を併用することで目が赤く光る。

次回、有資格者以外(STAFF)立ち入り禁止(ONLY)! ヤルダバオト秘密(シークレット)工場(ファクトリー)

 元ネタというか、(仮)ぷるむりんとして作成を試みていた。


 ちょっとやり過ぎた感が強くて見合わせたものを。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ