3 私、出発します。
今回はすごく短いです。
あれから一か月ほどが過ぎた。
私はある決心をしていた。
この村を出て外で稼いで孤児院を助けるのだ。
院長に話すとしぶしぶではあるが了承してくれた。
この世界ではこういうことも珍しくはない。が、今まで育ててきた身寄りのない少女を一人で旅に出すのは少し怖いのだろう。
ちなみにステータスの書き換え。あれは創造魔法によるものだったらしい。
あの後ステータスを確認してみると「詐称」という能力が増えていた。
他にも解析が増えていた。
これは創造魔法のことを調べようとしてできたものだ。
それで分かったことなのだが、特殊スキルはLv.11までは鑑定で見ることができるらしいが、それ以降は解析でないとみることができないらしい。
そして、Lv.12以降が知られていないということは、解析持ちはいなかったと考えたほうがいいのでこのスキルも隠しておこうと思う。
さて、出発する日がやってきた。
「院長、今日までありがとうございました。」
「気にすんな。それより…本当に大丈夫なんだな?」
「はい、私の決めたことなので。」
そういうと院長はこれ以上もう何も言ってこなくなった。
心配なのだろうが、私の意見を尊重してくれたみたいで直にうれしい。
「気をつけて行って来いよ。困ったことがあればいつでも帰ってきていいからな。」
そんな言葉とともに院長は私を送り出してくれた。