勇者うぉ~か~!! Vol.1
こちらは『冒険者が持つたった一つの矜持』のギャグパートです。
本編をお読みいただければより楽しめると思います。
そうでない方も楽しめるよう頑張っていきますので、本編共々宜しくお願いいたします。
読者の皆様『週刊勇者うぉ~か~!!』をご購入頂き、誠にありがとうございます!
そしてこの記事に目を付けた貴方!
とっても良いセンスをされていると思います。
ここは日々危険な冒険を犯している頭のおかしい、いえいえ、逞しい方々のお話しを会話形式で皆様にお届けしようというコーナーです。
誰が喋ってるのかって?
わたしです、編集者のギウスです。
ご存じない?
それなら今日からご存知ですね、そうギウスです!
テンションが高くてうざいという声が聞こえてきそうですが、気にせずガンガンいきましょう。
それでは今回の『週刊勇者うぉ~か~!!』に登場して頂くのは………。
ギルド内で面倒事を起こさせたらこの2人!と人気上昇中、冒険者ミズキさん、アキハさんです。
わーぱちぱちぱち。
「フフフ、ダメヒューマン達にエルフの凄さを思い知らせてやるんだから」
「はじめましてー、お手柔らかにお願いします!」
えー…なにやらトップバッターから波乱の予感がぎゅんぎゅんしますが、それも楽しんでいきましょう。
それではお二人には簡単に自己紹介をして頂きましょう。
まずはミズキさんお願いします。
「わたしをトップバッターに持ってくるなんてダメヒューマンの中では良く分かってるじゃない。
い・ま・は冒険者Cランク、そして高貴、高潔、高血統、高スペックを持つエルフとは、このわたしのことよ!」
とても濃い自己紹介をありがとうございます。
「ちょっと反応が軽すぎない!?」
次にアキハさんお願いします。
「わたしを無視すr」
「はーい、ボクはミズキちゃんの尻拭いを一手に引き受けてる冒険者Cランクのアキハだよ」
何やら大変なポジションだと思いますが、これからもめげずに頑張って欲しいです。そう切実に。
それにしてもアキハさん、噂では男性と聞いたのですが…。
どうみても女の子ですよね?
「えへへ、ボクが可愛いからってそんな風に口説こうとしてもダメですよー」
何だかアキハさんも大分アレな気がしてきましたが、とりあえず気にしない方向でいきましょう。
実際、アキハさんは男性なんですか?
「そうよ、こいつh」
「良く勘違いされるんですけど、ボクは男性じゃないです」
あれれ、女性でしたか失礼しました。
確かにアキハさんみたいな可愛い女性には失礼な質問でしたね。
「ボクはオトコノコですよ」
…うん?
あのもう一度仰って頂けますか。
「ボクはオトコノコですよ」
………あーすみません、わたしの耳っておかしくなってませんよね?
ええ、はい。やっぱり皆様もそう聞こえましたよね。
男の子ですよね?
「だから、男の娘ですってば!ぷんぷん」
なぜだろう、わたし初回から泣き出したくなりました。
「ギウスさん、ボクが慰めてあげようか?よしよし、良い子だね」
何か新しい道が開けそうです。
って、これではいけません!
話しは脱線してしまったので、元に戻しましょう。
「わたしがずっと無視されt」
今回お呼びしたのはお二人にとっておススメな冒険スポットを教えて頂くためです。
ここ首都ミルドガンド以外にも旅をされてきたということで、聞くのを楽しみにしていたのです。
「そうですね、ボクがおススメするのは…」
「間違いなくエルフの理智都市レイアにある”知恵と勇気と愛憎のダンジョン”ね!」
「ミズキちゃん…」
ミズキさん人の話しを聞けてたんですね、無視してて申し訳ありませんでした。
それでどのようなダンジョンなのですか?
「聞きたいの?聞きたいのね?しょうがないわねー、教えてあげなくもないけど?」
うわ、うざい!
わたしの初期テンションよりもっとうざい!
なぜギルドの人はこの人を呼んだのか分かりませんが、教えて頂けますか?
「ふふん、それはね。
冒険者たるもの探求者達とは常に違う視点で物事を見なければならないのよ」
詳しくない方もいらっしゃると思いますので、補足説明を入れさせて頂きます。
ギルドでは広がり続ける《世界》の中で開拓していく者達を冒険者。
開拓していく中で資源を求め迷宮、つまりダンジョンですね、これに挑むのが探求者と呼び分けています。
「そう、その冒険者と探求者の考えの違いは分かる?」
考えの違い、ですか。
すみません勉強不足です。
「素直に謝れるのは貴方の美点ね!いいわ、教えてあげる。
冒険者とはいまあるものに固執してはいけないのよ、新しいものをあるがままで受け入れられる感性を持つことが大事よ。
それが出来なければ、なになにだからあり得ない、とか言っちゃって、視野が狭くなっちゃうからね!」
はあ、なるほど。
これは非常に勉強になります。
ちょっとだけミズキさんに対する考え方が変わりました。
「ふふ、さすがわたしね」
「そんなこと言うから馬鹿にされるんだよ?」
つまり理智都市レイアにある”知恵と勇気と愛憎のダンジョン”では、冒険者らしい感性を鍛えることができる、ということですね。
アキハさんもそれでよろしいですか?
「はい、ボクもそこで鍛えましたから」
同じ意見を頂けて、いまは非常にほっとしています。
さて時間も良いぐらいなので今日はここまでとなります。
ミズキさん、アキハさん、初回からどうなることかと冷や冷やしましたが、面白い話しを聞かせて頂き、ありがとうございました。
「こちらこそ、『週刊勇者うぉ~か~!!』に出演させて頂き、ありがとうございました」
「また次回も出てあげなくもないわよ」
いえ、次回は結構です。
「ちょっとそれどういう」
それでは次回の『週刊勇者うぉ~か~!!』で会いましょう。
さようならー!
ああ、それとアキハさん良ければこの後お茶でも…。