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すみません!次話は本日10月11日に更新します!
急いで森を出て、村の方を見ると火が上がっていた。
何人か村の方から森へ逃げて来た人がいたので質問した
「ど、どうしたんですか!?」
「どうもこうも…… この辺じゃ絶対に見ない飛竜種が来て、ブレスで村を焼いてるんだ…
幸い、飛竜種らしきものが見えた時に村の人間は散り散りに逃げたんだが…あそこにはもう帰れない……」
飛竜種?ドラゴンの事か…
恐らく妹の超高校〇の幸運を使ったせいで俺達が向かう先の村に不幸が訪れたんだろう……
――――けじめをつけなくては
「シャル」
「わかってるよ、おにぃ」
それ以上の言葉はいらなかった
「誰かーー!!まだうちの子が村にっ……」
どこからともなく聞こえた声に怖気が走った
あの火事の中に子供が……
最初に話していた大人の意識がそれた瞬間、俺達は村へ向かった。
「おにぃ、掴まってて!」
シャルに掴まった途端
超高速で吹っ飛んだ
「あ、あれ?さっきまでここに子供が…?」
「うわあああああああああああ!
ぷ、プロテクト!!!」
地面にぶつかる直前で中級陽魔法のプロテクトを使った。
身体全体の強化だがこの速度でぶつかったら気休めにしかならないだろう……
そこで意識が途絶えた
「……にぃ!……おにぃ!!」
痛っててて… たくない!?
「大丈夫?おにぃ?」
目を覚ますと村の入口まで来ていた
「あ、あぁ… あれ?怪我をしたと思ったんだが……」
「全部『無かったこと』にしておいた! そんな事よりはやく!子供がまだ残ってるんでしょ!」
そうだった 後で妹に感謝しなければな
「えぇぇぇぇぇん。お母さあああああん!!!」
遠くから声が聞こえた。恐らく取り残された子供だろう
「シャル、俺じゃ間に合わないかもしれない。先に行ってろ!」
「わかった!!」
返事をした瞬間にシャルの姿は消えた。
先ほどと同じ『能力』だろう。
「いたっ!」
シャル達よりも少し幼い泣いている男の子を発見した。
今助けるから!
「お母さああああん!!怖いよ!!熱いよ!!」
まずいっ! 家が倒れるっ!
泣いている男の子は気づいていないようだったが、すぐ側の家が倒れそうになっていた
間に合わないっ……
「世界!!!!
時よ止まれええええええ!!」
ーー10秒間 時が止まった
「あ、あれ?ここは?」
目を覚ました男の子は状況が理解できていなかった。
先程まで火の海の中に自分がいたからだ
「おにぃ!目を覚ましたよ!!!」
「そうか!それはよかった…… よかった…本当に…よかった…」
シャルのおかげで男の子は無事に保護できた。
「もう大丈夫だからね… でも……」
ここは村の反対側
村は火の海で通れなくなっていた。
シャルの『能力』を使えば鎮火は簡単なのだが、誰がどこで見ているか分からない
もし、一人でも逃してしまえば大事になってしまう。
「ごめんね、君のお母さんは反対側の森の方へ逃げてしまったんだ…… 村は通れないから迂回しなければならない…」
「おにぃさん達が僕を助けてくれたの?」
「ん?そうだけど」
シャルが答えた
「ありがとうございますっ… 僕、アンリと言います 迂回しなければならないのは見てわかりました… でも、おにぃさん達も向かっている所があるんじゃないんですか…?」
「いや、俺… 僕達はこの村で馬車に乗ろうと思っていたんだ…… 一応目的地はこの村だったからいいんだ。ちなみに僕はディーフ こっちは妹のシャルル。」
「よろしくね。アンリ君」
とりあえず、村を迂回して森へ戻ることになった。
最悪、森から何かの『能力』で街へ向かえばいいという話を兄妹で決めた。
ただ、一つ気になることがある。
ドラゴンがあの村へ出た理由は検討がついている。
だが、そのドラゴンは何処へ行った?
不幸が反動で訪れるなら何かしら攻撃を仕掛けられるはずだ。
現に、盗賊の時だってそうだった。
そんな事を考えてると アンリと目が合った
ニコッと笑われたが何故だが不気味な笑顔に見えた
今回シャルが使った高速移動のような能力は
Charl〇tteの瞬間移動です。