王国勇者編5
スキル…スキル…スキル…
習は頭の中で何度も唱えていた。
何度目になるか分からなかったが習が習得しているスキルが出てきた。
「なんだ…これ…」
つい口に出してしまった。
「どうした紅月?」
裕哉が聞いてきた。
「い、いや。大丈夫。」
「どうせ、雑魚なスキルで妄想と違ったんだろ?」
「う、うん。」
航が茶々を入れてきたが、気にしなかった。
なぜなら、航の言った事とは真逆の事だったからだ。
習に表示されたスキルは二つ
一つ目は 嘲笑う道化師
これはスキルをコピーするスキル
ただし、知識としてそのスキルの事を知っていなければいけない事と、コピーのストックが二つまでという制約がある。
二つ目 思わず習が声を出してしまったスキル
時ヲ司ル神
能力は
日に5分まで時間を戻せる
日に3分まで時間を止められる
この二つ
はっきりいってチートだ。
特に時ヲ司ル神は異常だ。
止められる 戻せる時間自体は制限があるが充分戦える。
仮にスキルがバレたとしても時間を戻せばバレる前に戻れる。
保険としてこのスキルに関しては誰にも言わない事にした
「アカツキよ、スキルが出たのだろう?教えてみろ。」
王自ら習に話しかけてきた
「は、はい。僕が出たスキルは一つ。嘲笑う道化師というスキルです。相手のスキル。武器に付与されているスキルの知識があればスキルをコピーできる。というものです。」
時ヲ司ル神の件は言わない事にした。
「ほう。面白いスキルよな。だが、これと言ってパッとする武器がない。あとで宝物庫に行き好きなものを持って行くといい」
「り、了解しました!」
「さて、次は… シラヌイ。どうだ?」
「はッ!私のスキルは四つ
まずは、勇者の心得
味方、保護対象の危機の時は自動的に。
格上の相手と戦う時は自分の意思で発動可能です。
内容は、身体能力、魔力を10倍まで上昇させられます。
次に、不屈の心
これは、洗脳、魅了等の状態異常にかからなくなります。
これは常時発動しております。
そして三つ目、飛翔
最後にアイテムボックス
これは無制限です。」
あれ?そこまで強くないんじゃない?
そう思う習だったが、王の反応は違った。
「そうか!やはり!勇者の心得を会得しておったか!そのスキルが無ければ神剣は使えんからの!」
なるほど、そういうことか
納得する習だった。
「さて、次じゃが…」
「次は俺だ。」
航が声を上げた