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「そう言えばおにぃ、あのキモヲタからギア〇を使って仕入れた情報だけどさ、王国 共和国 帝国はそれぞれ勇者を召喚して、それぞれ戦わせるみたいなんだよねー」
思い出したかのようにシャルが話し始めた
キモヲタとはキングスレイの事か…
んっ?今なんて
「は?」
つい声が漏れてしまった
「いやーそんなに重要じゃないと思ったから完全に忘れてた!ごめんごめん!」
あの戦いから3日ほど経っている
シャルは軽視しているがこれはかなり重大な情報だ
「えっと、その… つまり僕達以外に転生者がいてそいつらはそいつらでバトルロワイヤル形式に戦わされるってことですか?」
唖然としてたアンリが頑張って考察した結果だ。
「うん。そんな感じ!だけどねアンリ君。何やら勇者を召喚するってのはを"異世界から人を召喚"するって事なの。私達のジャンルが異世界転生ものだとしたら向こうのジャンルは異世界転移ものなんだよ。だから私達は向こうの厄介ごとには首を突っ込まないし、向こうもキモヲタみたいな千里眼持ちではない限り私たちを補足できないと思うの。 まあ、もちろんちょっかいを出されたらそれなりの報復はするけど、ね?」
そう言い切るとシャルの口が三日月に裂けた
確かに、向こうの厄介ごとには巻き込まれたくない。
「ちなみになんだけど、シャル、キングスレイの件は単独行動なのか?」
ここで一番聞いておかなきゃいけない前提
キングスレイが単独で俺達にちょっかいをかけたかどうかだ。
「うん。ただ、共和国の王には誰とは言ってないけど"勇者に匹敵する気配"とか言って私達にちょっかいを出したみたい。まあ、あいつの最大の誤算は私の存在を認識できなかったことだけどね」
超高校級の〇運のおかげなのか他のスキルなのかは分からないがこれはかなり助かったな。
化物並の気配と報告されてたら血眼になって探されてただろう
「それとおにぃ、見ててね」
シャルが何やら始める気だ
「ん?何だ?」
「他人の人形遊び」
!?!!?!
「か、体が動かない… シャルこのスキルは…」
「うん♪ あいつから"盗んできた"この盗人の右〇で」
シャルは黒くなり唐草模様のようなものが浮かび上がった右手を見せてきた
「あの作品か… ところでそろそろ能力を解除してくれないか?」
「ごめんごめん!」
すぐに他人の人形遊びは解除された
この世界のスキルを盗める漫画のスキルとは一体…
「シャルさんはもう人間って枠じゃ収まりきりませんね…」
アンリが苦笑いを浮かべながらこう呟く
「確かにな…」
俺も同調して頷いた
「それとおにぃ アンリ君、私の能力名決めたんだけど聞いてくれる?」