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「ふぅん、そう来たのね。おにぃならともかくアンリ君まで洗脳能力の対策をしていないと踏んだ訳なのね。」


シャルはアンリから振るわれたナイフを黄金に輝く聖剣で受け止めながらキングスレイに問いかけた。


『初撃を繰り出される前に殺さずに受け止めるという事はそういう事なんだね。僕のスキル 他人の人形遊び(リモート・マリオネット)は僕が見えている範囲の人間を死ぬまで操れる能力さ。さて、アンリを殺さなきゃ君が死ぬぞ』


顔は見えないが嫌な笑みを浮かべてるであろう。

そして奴のスキル 他人の人形遊びリモート・マリオネットはかなり厄介だ。

奴は千里眼と同等の何かを持っている。つまりどの場所にいようが奴は"見えている"という事になってしまう。


「シ、シャルさん 僕を殺してください。シャルさんは殺しても死なないでしょうがあんな奴の言いなりに一生なるくらいだったら、ここで死んだほうがマシです…だからっ…!」


「うん。分かったよ。今までありがとう」


アンリが最後まで言い切らずにシャルの聖剣がアンリの首を跳ねた


「お、おい!シャル… お前の能力ならどうにか……」


『クハハハハハハッ! どうやらチート能力を

手にした彼女は血も涙も無くなったみたいだな!僕としては嬉しい誤算だよ!』


「二人して何を勘違いしているのかな? 特におにぃ! おにぃなら分かると思ったんだけどな…」


「何を言っているんだ?

だってシャルは"初撃を受け止めてすぐに首を跳ねた"んだぞ?

いや、"初撃を受け止めキングスレイと話をしてから首を跳ねた"と言った方が正しいな

そうか!そうだったのか!

と、言う事は」


すぐに首を跳ねられたアンリの方を向いた。

するとそこには首の無いアンリではなく五体満足のアンリが首をさすっていた


「あ、あれ?今シャルさんに首を跳ねられたんじゃ?」


『まさか、ありえない!兄貴の方ならまだ分かる。能力を使った気配もなかった!つまりッ!』


「お察しの通り、私たち3人には死んだ直後に『死んだ事を無かった事にする』を自動で発動するようにしてたの。初撃を受け止めたおかげでアンタの警戒心は解けてペラペラ自分の能力を喋ってもらえてラッキーだったわ。アンタみたいな小物はすぐに自分語りしたくなるからね」


俺なら分かるって言うのは恐らくキングスレイの能力を自分で言わせるくだりだろう

確かに違和感は感じたが言われるまで気付かなかった…


『だ、だがそれがどうしたここで僕が死ぬわけじゃないだろう? 実質痛み分けだ。』


「いいや、アンタには今死んでもらう。」


指パッチンしたシャルの姿が消えた


『へ? 』


そんな間抜けな声が聴こえたと同時にこの世のものとは思えない絶叫が一瞬だけ聴こえた


「シ、シャルさんは…?」


首を跳ねられてから殆ど放心状態だったアンリも事の異常さに気づいたんだろう

仮説を説明してやろう


「恐らくシャルは共和国軍掃討のどこかのタイミングで一度時を止め、軍人からキングスレイの居場所を聴いてた。 そして、今も時間を止めキングスレイの居場所で暴れているだろう。」


というのが仮説だがどうだろうか

答えはすぐに帰ってきた


「流石おにぃ、当たりも当たり大当たりだよ」


返り血に服を赤くしたシャルが目の前に現れた。


「お、終わったんですか?」


恐る恐るアンリがシャルに聞いた


「終わったも何も見れば分かるでしょ。それと首を跳ねたのは謝るよ。怖かったでしょ?ごめんね。」


珍しく素直にシャルが謝った


「あっ!今おにぃ珍しく謝ったとか思ってるでしょ!!」


「そ、そんなことないぞ?」


「おにぃ、ギルティ」


「ちょ、や、やめ!!!」


先程まで戦闘してたとは思えない光景だな。

流石のシャルでも緊張していたのかもしれない。

緊張をほぐす意味合いで少しは無抵抗で通そうと思ったがこれは不味い

頑張って逃げるとしよう。


「あ、コラ!待ておにぃ!!」


これくらいの平和が丁度いいな




































ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「キングスレイ、彼は本当に口先だけだったな。さて、ガブリエルの使者達。裏切り者よ本当の闘いはまだ始まってすらいないぞ」


事の一連を遥か上空から見ていた何者かがこう呟いた


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