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「と、とりあえず……この死体をどうにかしないと…地竜がこんなに倒されていたら大騒ぎになりますよ…」
まあ、そうだな……
この世界での"竜"の扱いは知らないがこれだけのモンスターが街の近くに出てきたとなるとかなりの騒ぎになるだろう
「わかった。『死体なかったことに』すればいいんでしょ?」
一瞬で地竜の死体は消えた
にしても、その能力好きなんだな
そう思いつつ俺達はその場を離れた
「あれが街です! 目の前に見えるのが門で検問があります。まぁ、ディーさん達は親御さんからの紹介があるでしょうから簡単に入れるでしょう。 僕は時間がかかりそうですが…」
「ん? そこは詐称のスキルを使えばいいんじゃないか?」
紹介がなければ時間がかかるらしいが、アンリの詐称のスキルなら紹介なんていくらでもでっち上げられるだろと思っていたが
「いえ、検問をする人は必ずスキル封じというスキルを持っている為、詐称も効かないんですよ……」
スキル封じというスキルがあるらしい
「シャル スキル自体を『なかったこと』できるか?」
いい案を思いついたので、シャルに協力を仰いだ
「やったことないから分からないからなんとも言えないけどやってみるよ!!」
時間がかかるのが嫌なのだろう。
シャルも乗り気だった
「そうと決まれば早く行くぞ!」
思ったことが口に出てしまったがまあ、いいだろう
失敗したらしたで、その時また考えればいいしな