シャーベット
屋根を叩く雨音は
いつの間にか雪になって
竹林で囁き崩れていく音が
この時間になっても止むことがない
何とも中途半端な時間
起きるのには早すぎて
眠るのには少し遅い時間
籠城戦を続けたバスルームから
クタクタになった本と一緒に
あくびをしながら出てきたのにね
気分がやけにハイになって
そのまま駐車場の雪の上
僕がいたよ、なんて
消えそうな跡を残して
すっきりした気分になる
白い雪の下はシャーベット
できそこないのアイスクリーム
明日の朝は水にかわって
夜の夢なんて気のせいだよ
昨日のことなんて気の迷いだよ
せっかく作った雪だるま
まだ消えてない
冷たいから
真っ赤になった手が、少し好きになった。
ありがとうございました。