友達として
眠れない!と思って書いてたらまさか完成まで持っていけるとは笑
ちょこっと挿絵を追加しました
いやー下手い下手い
「……」
こいしは、既に地上に上がっていた。
「…あれ?おかしいな……」
こいしはとある事を考えていた。何故自分がこんなことを今考えているのかがわからなかった。
「…フランは私が倒すんだって……そう決めてたじゃんか………どうして……」
−どうして私は今、フランの事を思い出した?
こいしの目の前には、一本の大きな木があった。
そして、以前にこいしとフランがここに来た時の印を見てしまったのだ。
ハートマークの中に、フランの名とこいしの名が入っている。
「……ああ、そうか。これを見たからだ」
−こんなもの……削り取っちゃえば……
「……」
出来なかった。こいしには、その印を消すことは出来なかった。
「……もう、泣か、ないって…!き、決め、決めた…のに……!」
「…何で、よ…!何で涙が出るのよぉ…」
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「こいし〜!見て見て!四つ葉のクローバー見つけた〜!」
「え!?うそぉ!?どこどこ!?」
「ほら!これこれ!」
「わっ!本当だ!すご〜い!フラン何かいいことあるんじゃない?」
「そうかな?でももう私はいいことが起こってるんだよね」
「え?」
「こうやってこいしと笑っていられる。それだけで私は幸せよ!」
「…!ありがとう、フラン!私もとっても幸せ!」
今から三年前。私達がいつも遊んでいたころの話。
その日は、地底の近くを探検していた。
「あ、もうそろそろ日が昇りきるかも。そしたら私焦げちゃう」
「わーっ!とりあえずそこの大きな木の下に行こう!」
「あれ、ここって意外と地底に近いんだね」
「うん!あの穴を下れば地底だからね」
「あ、こいし。せっかくの夜明けだよ?見なくていいの?」
「いいよ!フランとこうしてる方がいい」
「…そっか!ありがとう」
「ねえフラン。ここにさ、私達が来た証を残していかない?」
「証?」
「そう!ここにこうして…私達の名前を入れる!」
私が木の枝を使って、木にハートを彫った。
「おお〜!いいねいいね!でもさ、何でハートなの?」
「私ハート好きなんだ〜!嫌だった?」
「ううん!全然!どうしてハートにしたか気になっただけだよ」
「そっか!」
「……ふぁあ〜………」
「眠いの?」
「うん……ちょっと眠いかも」
「なら少し寝てていいよこいし。私もついでに少し寝ようかな……」
「あー、ありがとうフラン…ごめんね…おやすみ」
「うん、おやすみ!」
「…んー…?」
目が覚めると、私はフランの帽子を枕代わりに横に寝かされていた。
「…これ、フランの帽子…?相変わらず、優しいんだから……」
「…あれ、フランは…?」
「…!」
遠くに、日傘を差して花畑のようなところをフランが歩いていた。
「…!」
その姿はとても美しく、つい見惚れてしまった。
「…あ、こいし!起きたんだね」
「う、うん!おはよーフラン!」
「おはよう!あ、こいしにプレゼントがあるの」
「ん?」
「目、瞑ってて!」
「?わかった!」
すると、帽子を取られてそのあとに何か乗せられた。
「はい!目開けていいよ!」
「…あ……」
目を開けると、フランが前に鏡を持って立っていた。
花冠を被っている私の姿が見える。
「……わあ……」
「綺麗でしょ?こいしは元々可愛いから、もっと可愛くなっちゃったね!」
「えー?そうかな?」
「そうだよ!」
「…あの、フラン。帽子ありがとう」
「ああ、いいよいいよ。ところで寝心地はどうだったかな?出来るだけ寝心地よくしようと思ったんだけど……」
「うん、よく眠れた。フランは大丈夫?」
「うん、私は全然平気よ。どうする?このままどっか行っちゃう?」
「うん!行こ行こ!」
「よーし!そうと決まれば何処行く?」
「んーそうだなー……あ、紅魔館でチェスやりたいから紅魔館行かない?」
「いいよー!私の部屋でも大丈夫?」
「うん!いつも通りの方がいいし」
「そっか!なら行こ!」
「うん!」
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「……あ、ああ……ああああ……」
「やめろ……やめろぉ…!もう思い出すな……!!もうやめて……」
「……やっぱり無理だったんだ……!泣かないなんて……私には、とても…!!」
「…もう一度……もう一度だけでいいから…!貴女と…!遊びたいよぉ……!」
「うぁああ…」
場面は変わり…
「……」
フランはとある事を考えていた。何故自分がこんなことを今考えているのかは、理解できていた。
「……こいし……」
紅魔館のフランの部屋。フランはここにとある物を取りに来ていた。”あの”決戦前にここに置いてきてしまったものだった。
それは……こいしに渡した”あのネックレス”だった。
フランは前日に、名残を感じてしまうと考えてこれを外してきたのだった。今それを取りに来たのだ。
しかし、その時別の物もフランの目に入ってきていた。
「……あの頃の写真か。何でこんな余計なものをこんなところに置いてるんだろうね、私は」
フランはその写真立てを前向きに倒した。
「……」
バリィッ!!
フランは空気に亀裂を入れ、その中に入っていった。
その亀裂の行き先は、もう決めていたのだった。
バリィッ!!
「!!」
こいしが木の下で少し休んでいると、空気に突然亀裂が入った。
「…この亀裂…!!」
−……決着は、付ける。
「……」
亀裂からは、フランが出てきた。
「…フラン。また会ったね」
「…そうだね」
「…どうしてここにいるってわかったの?」
「……何となく」
「そっか」
「どう?気分は」
「最悪」
「そう」
「…けど、これでもうこの嫌な空気は終わりにしよう」
こいしが帽子を取り、木の枝に引っ掛けた。
「…合わせてくれるんだね、帽子」
「…フランが何で被ってないかは知らないけどね。大事な形見なんでしょ?大丈夫なの?」
「…まあ、色々あってね。…でももう大丈夫」
フランがフードを被り、少し寂しげに言った。
「もう、私が被るべきものでは無くなった。約束を破ったんだ……今まで被ってた事自体悪いことだったんだけどね」
「…約束?」
「”家族を守り抜く”……これが、私とお母様の交わした約束」
「……本当に、裏切ったの?」
「…どういう意味?」
「貴女は私との決着を付けに来たって顔じゃない。まるで、さらに先を見据えているかのような感じだ」
「……」
フランの顔には、いつもの怪しい笑みは無かった。
「…いつも笑っているフランが、今日は暗い表情のままだ」
「……」
「フラン。本当は裏切ってなんかいないんでしょ?だから、また一緒に…」「それ以上は言うな」
「…!!」ゾクッ
そのフランの言葉には、凄みと重みがあった。
まるで、家族を殺した敵に言うような…例えるならばそんな声だ。
「…私にも、私なりに考えってものがある。こいし……貴女に立ち入られる筋合いはない」
「…だったら、ここで倒して無理矢理聞き出してあげるよ…!フラン!」
「…最初からそうしてくれたら嬉しかったよ」
運命というものは、酷く残酷なものである。
かつて苦楽を共にしてきた親友であり、姉妹のような暖かい関係だった二人の少女がいた。
だがその姉妹の仲を裂く、とある大事件が起きる。
その運命は、最初から決められていたかのように。
その戦いは、最初から始められていたかのように。
二人の少女が、運命の決戦を始める。
「行くよ…フラン!」
「来なよ…こいし!」
ダッ
「「ハアアア!!」」
ガキィンッ!!
to be continue…
正邪「…おい、私とこいしの戦いはどうなる」
「ちゃんと戦うよ。まあこの後の展開を楽しみにしててね正邪ちゃん」
正邪「…ちゃん付けされるとはな。どうやら殺されたいらしい」
「いやいや!?そんなことぜんっぜんねえよ!?」
フラン「ところでなんか、私が少しずつヒロインになってきてるね」
「一応こいフラのつもりで書いてるんだけど…どうもフランの方が何というかかっこよく書くのが似合うんだよね」
こいし「まあフラン若干吊り目だもんね。可愛い目だけど、少し真面目モードになると一気に鋭くなってかっこいいもん」
フラン「そうかな?」
こいし「そうだよ!」
「いちゃいちゃするのはその辺にしてくれ!何か番外編みたいなノリになってきた!」
フラン「はーい」
「今回戦況メーターと戦闘可能者一覧は無しとさせてもらいます。変化がないし、フランVSこいしという、この作品の最高潮の戦いだからその方がそれっぽいし」
正邪「この後書きのせいでその雰囲気とやらは崩れ去ったがな」
「えーい煩い!!終わる!!」
というよりは一々書くのが面倒になってきて感が……




