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東方人気投票の裏話(?)  作者: アブナ
第二幕 世界崩壊への序曲 第一章 絶望へのカウントダウン
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現れた土着神と二人の悪魔 後篇

「本当にこれでいいのか?紫」


「……」


−『一つ、妙に馴染みのある力を感じるんだ……だから、私に行かせてくれ』


−『幻月とは私がやるわ』


「…まあ、私だって賛成ではないのよね〜……けど、あの子達の意思を尊重したの。あの子達の望みなんだから、無理にやめさせる訳にもいかないし……」


「だからって一対一かよ……もし負けたら…」


「その時はもちろん援護に行くわ。だから私達がすぐ近くで見守ってるのよ」







紅魔館近くの平原


「幽香!貴女、以前に私と話したこと覚えてる!?」


「はあ!?」


幽香と幻月が、激しい弾幕の撃ち合いをしている。


「私と貴女と、どっちが強いのかしらって話よ!!今それが分かるね!!」


「…そうねぇ!!」


「そらそらそらそら!」ドドドドド


「ふん!」ドドドドド


幻月は一つ一つが大きく素早い弾幕を飛ばして、幽香の弾幕を潰しつつ攻撃していた。


幽香は弾幕を避けつつ、微小な細かい弾幕を幻月の弾幕の間を通り抜けるように超高速で放っていた。


「…埒があかないわね……近距離戦に持ち込もうかしら」


「貴女は近距離戦が得意なことは知ってるよ。だからそう簡単には近寄らせないからね…幽香!」


「…私だってそう簡単には近付けるとは思ってないわよ」ぴんっ


幽香が何かの瓶の栓を抜く。


パパパパパパパパパパパパ


「!!?」


その小瓶から小さな緑色の種のようなものを取り出し、高速で飛ばす。


「くっ!?」バッ


幻月はそれを全て躱す。


「ここよ!」ヒュンッ


「!!」


幽香が幻月の目の前にいつの間にか移動していた。


「ふん!」ブンッ!


幻月が魔力で硬質化させた腕を幽香に振るう。


「甘い!」ガッ


幽香はそれを傘で防御する。


「ははっ!いいね!ならこれはどう!?」ヒュンッ


ヒュンッ ヒュンヒュンヒュヒュヒュ


幻月が超高速で幽香の周りを回っている。


「……!」(どこから来るか……)


−幻月ならきっと、急所を狙ってくるはず


ヒュンッ


「!!」


「くらえ!!」


幻月が幽香の頭に硬質化させた腕を突き刺そうとする。


「ふん!」ガキィンッ!!


幽香はそれを、傘で防御する。


「はあっ!」グオッ


幽香が膝蹴りを幻月に向けて繰り出す。


「っはっ!ノロいノロい!」ヒュンッ


「!」


幻月が幽香の頭上にいる。


「くらえ!」ドドドドド


幻月が弾幕を飛ばす。


「ふっ…!」


傘を横に向けて回して、弾幕を全て弾く。


「ははっ!」


「!?」


幻月が幽香の背後に移動していた。


「もらったぁー!!」


「そんなんで勝ったつもり?」


「…!?」


幻月が向かって行こうとした時、自身の周りに何かがあることに気が付いた。


「…これは……」


「私の魔力を練り合わせて作った多類花弁結界よ。貴女に破れるかしらね」


「……ふふ、ふふふふふふ」


「…?」


「やっぱりいいわぁ……貴女との戦い、最高よ」


「…それはよかった」バッ


幽香が結界を一つ切った。


バァァァンッ


「!!」


ドドドドド…


結界を切ったと同時に、いばら型の弾幕が飛んできた。


「……なるほど、花弁結界……その名の通りみたいね」


「ええ。…どうする?」


「はっ!!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


「なっ!?」


幻月が凄まじい量の弾幕を超高速で全方位に飛ばす。


「ははははははははははは!!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


結界を全て破壊されてしまう。


「あ、危なかったわ……」


−今のは反射神経で避けられるってレベルのものではないわね……


「へえ、よく避けた!!凄いじゃない!」


「それはどうも!」バッ


幽香が傘の先を幻月に向ける。


コオオオ…


幽香の傘の先に、虹色の光球が現れる。


「!!」(マスタースパーク!)


幻月も巨大な妖怪弾を放とうとする。


「ふん!」ヒュッ


「!」


幽香が高速移動で幻月の後ろに回る。


「マスタースパークだと思った?」ニヤッ


バリバリバリバリバリバリ


「…!?」


幽香の傘が、薙刀に変化する。


「凄い!何それ!いつの間にそんな事出来るようになったの!?今度教えて!」


「誰が教えるか!!」


思わずツッコミを入れてしまった幽香。ちょっと頬を赤らめる。


「く、くらいなさい!」


薙刀の刃の部分が伸びる。


「うわっと!」


幻月は、それをステップで軽く躱す。


「まだまだ!」ブンッ


幽香が薙刀を伸ばしたまま横に薙ぎ払いをする。


「おお、良い発想!けど私にそんなもの通じると!?」ガッ


薙刀の刃を掴み、幻月が笑いながら弾幕を飛ばそうとする。


「あはははは!!」コオオオ…


「……」


バリ


「…?」


バリバリバリバリ!!


「ぎっ!?」


その時、薙刀の刃に電撃が走った。


「うぐっ…!」


幻月がよろめいた。


「油断したわね、幻月」


幽香が幻月の後ろにいる。


「!?」(い、いつの間に!)


ガッ


「ぶっ!!」


幻月の顔を掴んで、そのまま地面へと急降下していく。


ドゴォォォンッ


「いっつ…!!」


コオオオ…


「!!」


幽香が傘の先を幻月の顔に向けて、マスタースパークを溜めていた。


「ぐぅ!!は、離せ!!」(や、やばいやばい)


「誰が離すもんですか…!」ニヤッ


コオオオ…!


「…!」(こうなったら…あれを……!)

















数分前 紅魔館中庭


「ふん!!」


「ぐっ!!」


諏訪子と神奈子が戦っている。


「肉弾戦ばっかりじゃそろそろ飽きない?周りに気を使ってるのか知らないけど弾幕飛ばしてこないね……神奈子」


「…!」


「こんな風にさぁ!!」ドンッ!!


諏訪子が巨大な弾幕を放つ。


「なっ…!!やめろ馬鹿!こんなところでそんなもの撃つなよ!」ドンッ!!


神奈子が同じような巨大な弾幕を放った。


弾幕はぶつかり合い、爆発せずに弾け散った。


「へえ!私が陰の弾幕飛ばしたのに今の一瞬で気付くとは!やるじゃん神奈子!」


「……お前、何で夢幻館に……!いつから居たんだ!」


「今その事は関係ないだろ!?さあ、”あの時”のリベンジだ!!構えな!!”我が国の侵略者”よ!!」


「……!!」


















同時刻 紅魔館内部 二階廊下


「ふん!」ブンッ


「くっ…!」ガッ


夢月とこいしが戦っている。


「何だ……本当にただのごみ虫なの?」


「はあっ……はあっ……」


−思ってたより、強い……!正邪がどれだけ強いかなんて知らないけど、こいつは……少なくともパチュリーよりは強い。こいつは、私が今まで戦ってきた中で……

……いや、私が今まで戦ってきた中で一番強かったのは……


−『行くよ……今度は……手加減無しだ』


−…いずれあの人と、戦う事になる。それなのに、何でこの程度の敵に手こずってるんだ


「…何よその目は」


「貴女は、私の今まで戦った中で二番目に強かったよ」


「…へえ、一番は?」


「言うつもりはないよ」


「あっそ………私をそんな目で見るって事は……勝てると思ってるって事でいいかな?」


「ええ。私は貴女には負けないわ」


「…一々カンに触る奴だ」ギロッ


夢月がこいしを睨みつける。


「……」


−意外と短気なんだな…この夢月って奴は


「ここからは全力だ……覚悟しなよ、夢月」


「お前如きがこの私をろうって?それは無理な話だ。お前はここで私に負けて死ぬ」


ドドドドドドドドドドドドドドド………


辺りは、こいしと夢月の魔力に耐え切れず地面が揺れ動いていた。


「行くぞ……!」


「来い」













「…さあて……萃香、正邪」


空からじっと見守っていた、三人が動き出す。


「行こうか」


「ああ」


「おう」


ヒュンッ


三人が、その場から消えた。















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