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東方人気投票の裏話(?)  作者: アブナ
Another World Story
120/123

世界を隔てた大決戦

この頃小説家になろうにアクセス障害が起きているようですね……。

アクセス障害、大丈夫なんでしょうか?

管理人さん、無理はなさらないようにがんばって!笑




「余計なものがどれ程のものか…?……ふっ、ふふふははははは!……まだそんな事を言っているの?」


こいしが高笑いをあげ、フランを嘲笑うような顔で見つめる。


「貴女のような、痛みを知っている数少ない理解者がそんななまっちょろい事を言ってはならないのよ。本当の平和などありはしない。貴女ほど悲しみを味わってきた者が何故まだわからないのかしら」


「…私は絶望はしない。たとえどんな事があろうと。……生き抜かなくてはならない理由があるからね」


「仲間を守るため……かしら?生温いわね。その仲間の関係が永劫続くと思う?


いずれまた憎しみが世界に蔓延り、また戦いが起きる……」


こいしが空を見上げながらそう言った。


「こんなくだらない世界を守ってどうなるっていうの………私には理解しかねるわね」


「……」


−まるで世界を壊したがっているかのような言い回し……。


「…貴女の目的は大体読めたわ」


「…何?」


「貴女は別世界の私の力を使って幻想郷を破壊するつもりね」


「……!!」


「図星のようね……そんな事させないよ」


フランがレーヴァテインをこいしに向けて翳した。


「私は……みんなやお姉様達と共に過ごしたこの世界を失いたくないんだ」


「…ふん、貴女を倒すためのとっておきがあるのよ」


「…?」


こいしが不敵な笑みを浮かべる。


「それがこれよ!!」


こいしが掌を合わせると、こいしの少し後方に空間の穴が出来た。

その中から、大量の水が流れ出てくる。


「!?」(水!?)


「はははは!!さあ、どうする!?」


「ちぃっ!!」


フランが地面に向けてレーヴァテインを突き刺した。


ドゴオオオオオオンッ!


地面が砕けて、凄まじい大きさの空洞ができる。


「何!?」


「惜しいね…!」


「…でも、残念♪」


「…!?」


フランとこいしの周りを、かなり大きな結界が張られていた。

半径だけで3キロメートル以上はある。

閉じ込められていた。流れ出てくる水は、どんどん量を増していく。


「そんな事をしてくるのは初めからお見通し!!この水は止まらない!さあ、どうするのかしら!?」


「……!」


フランが羽ばたいて、空から逃れようとする。

しかし、上にも結界が張られていた。


「…やっぱりか」


いつの間にか水位はかなり上昇していた。


「…仕方ないな」


フランがレーヴァテインを水の発生源のところへ投げる。


「!」(何をする気だ?)


「禁忌『レーヴァテイン』」


レーヴァテインから紅い輝きが放たれ、その場所が大爆発を起こす。

その際に、水が大量に飛び散った。


「くっ…!」(レーヴァテインを爆破させたのか…!?けど、それに何の意味が……)


水の発生源のところで、レーヴァテインが高速回転していた。

水の侵入を防いでいるのだ。


「…空間の穴も少しずつ塞がっていく……これで私を溺死させる事はできなくなったよ。さあ、次の策を見せてよ」


「…ふん、いいわ。ならお望み通り見せてあげる」


こいしが水面に向けて巨大な弾幕を放った。


「!」


ドオオオオオオオオオオンッ


水中で大爆発が起き、巨大な水柱が立った。


「…!」


細かい水の粒が降り注ぎ、フランの体に当たる。


「ははは!」


こいしが背後に現れ、魔力刀で攻撃してくる。


「流水がかかって苦しいでしょ!?」


ガッ


「なっ…」


「この程度の流水で、私が怯むと思う?」


フランがこいしの魔力刀を素手で掴み止めていた。

フランが、手に炎の剣を出した。その炎の剣でこいしを切りつける。


「ぐぅっ…!」


切られた際に、炎の剣の火が移ってしまった。

こいしはすぐさま水の中に入り、火を消した。


ドォォォンッ


「…ぐっ…!」


水面からこいしが勢いよく飛び出し、右手でフランの腹部を殴りつけた。

そして、そのまま踵落としでフランを水に向けて叩き落とした。


「……」


水に落ちていく時、フランは思い出していた。


−『また会えて嬉しいよ……別世界の親友さん』


−『またいつか、私達の世界にも遊びに来てよ!』


−『フラン……


助けて……』




「……」


フランが水に落ちる前に受け身を取り、羽で羽ばたいて水面と平行に飛んだ。

フランの通った後には、水しぶきが舞っていた。


「…!」(速い…あんなスピードで飛ぶなんて……!)


フランが、水に沈んでいくこいしの帽子を拾った。


「…!」(今…水の中にある私の帽子をわざわざ……)


フランがこいしの前方にまで移動した。


「……さっき言ってたね……愛など不要、真に必要なものは力のみ……それなのに貴女は、別世界の私を復活させるの?」


「…あの人はあいつらとは違う……この世の痛みを理解してる……それに私はあの人の力を利用するだけだしね」


「本当にそうかな?」


「…何が言いたい」


「貴女はまだ…愛情を捨てきれていないね」


「…黙れ」


「そのネックレスをまだ付けてるのが、何よりも証拠だよ」


「…黙れ…!」


「世界が一度戻っても、そのネックレスが存在しているのは……貴女が別世界の私の事が大好きで大好きで仕方がなかったからだ」


「黙れ!!」


「…まだ帰ってこれる……帰っておいでよ」


「黙れって言ってるだろ!!」


こいしは、並行フランと基本世界のフランが重なって見えた。


「私は貴女の事を信じるよ……こいし』


「……!!」


「……今からやる事を許してほしい」


「……!?」


「貴女を信じているからこそ…一度貴女を殺すんだ!!」


フランが紅いオーラを纏い、こいしに向かって突撃していく。


「!!」


こいしは魔力刀を構えた。


ガキィンッ!!


フランの炎の剣と、こいしの青い魔力刀がぶつかり合う。


フランが炎の剣を一度消した。そのせいでこいしは魔力刀を思い切りフランに向けて振るう形になる。


「なっ…!」


咄嗟の判断でこいしは上に飛ぶ。

しかし、フランは一瞬でこいしの真後ろに移動し、こいしを踵落としで叩き落とした。


「うわぁっ!!」


ヒュンッ


「!?」


フランがこいしの横に現れ、こいしの頭を掴む。


そして、大きな木に向けて思い切り投げ飛ばした。

こいしは、大きな木の幹に打ち付けられた。


「ぐっ…!…!?」


ドゴォンッ!!


フランが一気に突撃していって、その勢いのままこいしの腹部に膝蹴りを入れていた。


「げほぉっ…!!」


「スターボウ……」


「!!」


「ブレイク!!」


ドオオオオオオオオンッ!!


フランのスターボウブレイクによって、大爆発が起きた。

こいしは、爆発の勢いで水の中に落ちていった。


フランが水面に立った。魔力を足の裏に送って、それを足場にして立っている。


「……」


こいしが沈んでいって数秒後……。


ドオオオオオオオオンッ!!


「!」


「はあっ…!はあっ…!」


勢いよく水から飛び出して、フランと同じようにして水面に着地した。


「…こいし、私が貴女の傍にいてあげる。だから、もうやめて」


「……!!」


基本世界のフランと同じ言葉だった。


「…まだそんな事言ってんの…?甘い奴ね」


「私は貴女をこれ以上傷付けたくない……!私達の繋がりはそんなに軽いものじゃなかったでしょ!?」


「今の私に何を言っても無駄よ。私はもう届いたのさ……この世の中の真実にね」


「……?」


こいしの周りから、碧いオーラのようなものが現れ始める。


「今さっきまでこの力は使わなかった……体への負担が大きいからね。それにこれは私自身で手に入れた力じゃない……だから使いたくなかったんだ」


ドンッ!!


魔力による爆発が起き、水しぶきが舞う。


「繋がりがどうとか…言ってたわよね」


「!」


こいしから、凄まじい量の碧いオーラが発生していた。


「だったら私は……その繋がりを断ち切るまでよ」


「…!!」


フランの脳裏には、様々な光景が浮かんでいた。


−『貴女は私の希望だった』


レミリアとの最後の会話や……


−『……待ってるから、いつまでも』


基本世界でこいしと戦った時の事や……


−『フランさん!私のスペカみてくださいよ!』


−『おーいフラーン、味見してみてくれないかー?きのこスープなんだけど〜』


−『ありがとう、この本面白かったよ。フラン』


並行世界の仲間達との思い出を。


「……」


ドンッ!!


「!?」


フランからも、凄まじい量の紅いオーラが発生する。

そして頭には、角が生えてきていた。


「断ち切る、か……だったら私は、それを繋ぎ止めるだけよ」


「…その力は、命を削るんじゃなかったの?」


「今の状態ならもう、そんな心配はないよ。…心配してくれたの?ありがとう」


「…そんなんじゃないわよ…」


こいしが魔力刀を構えた。


バシャッ


水の中から、刀状になっているレーヴァテインが出てきた。


「…!!」(刀状の…レーヴァテイン……)


レーヴァテインは、フランの右手にまで飛んでいった。


「行くよ、別世界の親友さん」


レーヴァテインを、こいしに向けて翳す。


「……面白くなってきた」


こいしも、魔力刀をフランに向けて翳した。


「それじゃあ……」


「第二ラウンド、始めようか!」





To be continue…

怪談話の方はこの特別篇が終わった後に更新します!…多分

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