奇妙な邂逅
活動報告にちょっとしたアンケート(?)を実施しました
よかったら見ていってください笑
「しかし、これはどういう状況なのかな」
フランは三途の川を渡っていた。
その道中には、大量の死霊や怨霊が具現化した化け物だらけだった。
明らかにおかしいと思い、少しその場に留まり思考を巡らせていた。
「閻魔様が小町さんを殺されちゃった事で暴走して、彼岸から大量の魂が逃げ出してるって事でいいのかな……!…いや……」
死霊の中には、苦しんでいるような様子の者もいた。
「彼岸じゃないと体を保てない霊もいるって事か」
−さっきまで通ってきた道にいた霊達はみんな倒して彼岸に返してるし……それでいいか。
「グオオオオ!!」
「これだけ多いとさすがに面倒だな……」
−…まあけど、倒さないと魂は彼岸に戻れないしな。
「あんまり時間もないし……」
フランが笑みを浮かべ、ポケットに突っ込んでいた左手を出した。
「悪いけど一気に終わらせるよ」
フランの左手に、小さな紅い光球ができる。
「『デストラクションインパクト』」
その小さな光球に、ふっと息を吹きかけて飛ばす。
光球はふよふよとゆっくり進んでいく。
「?」
死霊達は、その光球に何故か意識を奪われじっと見つめる。
大量の死霊達の目の前にまで、光球は近付いていた。
「気を付けてね、幽霊さん達」
「?」
「それ、爆発するよ」
コオオオ…
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……
凄まじい大爆発が起きた。
「…す、少しやりすぎちゃったかな…?」
−けど、これで魂は彼岸に戻るはずだ。
フランが急いで行こうとしたその時だった。
「夢想封印」
「!?」
虹色の弾幕がフランの周りを囲う。
「……これって……」
「はぁー……霊夢だけに”霊”ってか。笑えないわね」
フランの後ろに霊夢が居た。
「…霊夢…!」
「随分と怖くなったわね、フラン?何があったの」
「……まあ、色々と」
「そう。悪いわね、何故か今は体が勝手に動くのよ。…正確には、何故か無性に貴女と戦いたいと身体が言ってるの」
「身体がないのに?」
「そうよ身体がないのによ。ほんとはた迷惑な身体よね」
「言ってる事の意味がわからないよ…ふふっ」
「安心なさい、私にもわからないわ」
「それじゃあ、やるしかないね」
「ええ…悪いわね」
「気にしないで。……霊夢が言ってた事……本当だったよ」
フランはあの一件以来、霊夢の事が好きになっていた。恋愛的な意味ではなく、友人愛である。
こいしの次に大事な友達……魔理沙、霊夢、ぬえの三人である。
「……何度でも言ってあげるわよ。貴女は自信を持てばもっと強くなるわ…頑張りなさい」
「…うん、ありがとう霊夢。大好きよ」
「ええ、私もあんたみたいな素直な子は大好きよ」
「私の方が年上なのに…ふふっ」
その時、フランの後ろから何かエネルギーを溜めるような音がする。
コオオオ…
「……」
フランは大体察したため、動こうとしなかった。
「フ、フラン!避けて!!」
「……久しぶり、お空」
フランの後ろには、空がいた。
ドオオオオオオオンッ!!
破壊光線が放たれた。
「フ、フラン!!何で避けな……い…」
「いつぶりかな」
フランは、破壊光線を物ともしていなかった。
全くの無傷である。
「……!!」
「…しかし、死霊の中にお燐やお空、霊夢まで混ざってるとはね……」
「…悪いわね、世話焼かせて」
「気にしないで。霊夢には世話になったし」
その時、フランは前方に凄まじい霊力と魔力を感じた。
「……閻魔様」
「貴女は…フランドール・スカーレット」
そこには、映姫が居た。
「……こいしに大切な人を殺されちゃったんだよね……」
「黙りなさい。今すぐ殺すわよ」
「……落ち着きなよ、閻魔様」
「やりなさい、貴女達」
「か、身体が、勝手に!!」
空が破壊光線をまた放とうとする。
「……みんな、また後で生き返らせるよ」
「…え?」
フランの身体が輝きだした。
「ブレイクバースト」
フランがそう言った瞬間、フランから凄まじい爆発のような衝撃波が起こる。
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオ……
「……またやりすぎちゃったかな……」
−まだ加減が効かないな……
映姫がフランに抱えられていた。
全身、焼け傷だらけである。
「…こいしを許してあげて、閻魔様。こいしも、被害者の一人なんだ」
全速力で彼岸へと向かう。
一瞬にして、彼岸へと辿り着いた。
「今の私なら……貴女の許しさえあれば死んだ事自体を破壊して生き返らせられる。この戦いが終わった後……考えておいてよ」
フランがそういうと、また彼岸から幻想郷へと戻っていった。
「命蓮寺のみんな!居る?」
「あら、こいしさん。今の今まで、ぬえ以外の全員はここで待機していました。私達もそろそろ…?」
「…!私は聖さん達が見た私とは別の、この世界にいる私だよ。だから、作戦の事は知らない。けど……今すぐに戦場に向かって!みんなの力が必要なの!」
「…左様ですか。わかりました!みんな、行きますよ!!」
「「おお!!」」
「ありがとう、聖さん!私まだ行かないと行けない場所があるから!」
「わかりました!また後で!」
「うん!」
−次は紅魔館だ…!
「スターボウブレイク!!」
「ヒャッハハハ!!無駄ァ!!」
エルギオスと並行フランが、互角の攻防を繰り広げている。
しかし、フランの体力はかなり減っていた。
「はぁっ…!はぁっ…!禁忌…!!」
「だーいぶ息が上がってきたねぇ!!」
「禁じられた遊び・火焔車!!」
巨大な炎の車輪のようなものが大量に現れ、それが全てエルギオスへと向かっていく。
「無駄だっつってんだろう!?」
光の剣を巨大化し、車輪を全て真っ二つに切り裂いていく。
ドクンッ
「!!…ゔっ…!ぐっ…ッ………ぅうおぉおああ!!」
フランの身体への負担も、かなり重くなっていた。
このままでは、そう長くは持たないだろう。
全身のリミッターを解除し、ありとあらゆる細胞が活性化し、戦うためだけに魔力を放出し続ける。超速再生も可能である。
しかし、それは凄まじい勢いで命を削り続けている。
ここまで持っている事が異常なのである。
「ヒャッハッハァァーーッ!!やめといた方がいいぜぇ!?どうせむだだからなぁ!!てめえがいくら頑張ったところで、この俺様には勝てねえよ!!」
「……もうこれで、終わってもいい」
「…あ?」
「だから……ありったけを……!!」
フランの全身からの魔力の放出が、さらに加速していく。
ドオオオオオオオッ
「ハアアアアアッ!!」
「…お…!?」
エルギオスは、あまりの魔力の大きさに怯んだ。
「くらえ!!」
「!?」
フランがエルギオスの腹部を思い切り殴りつけていた。
「ぐおぉっ!?」
エルギオスは殴り飛ばされる。
「『The World』!!」
ドオォーーンッ
時を止めた後、エルギオスの傍まで行き、レーヴァテインに魔力を大量に送り込む。
「これで…!!
終わりだァァ!!」
ズババババババッ!!
「うあああああ!!」
高速で、レーヴァテインで何度も何度もエルギオスを斬りつける。
時間停止が終わるまで、ずっとずっと斬り続けた。
「ぐおぉおぉおお!!?」
いきなりの超ダメージに、エルギオスは驚きを隠せなかった。
「消えろォォッ!!」
ズババババババババッ!!
コオオオ…
「王虚の虚閃!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオ……
フランが凄まじい威力の破壊光線を放った。
バリバリバリバリッ
フランの身体に、黒い雷のようなものが発生した。
「うわぁあぁあああぁああぁあああ!!!」
それは、フランの身体を壊れていっていた証拠だった。
想像を絶する苦痛がフランを襲ってきた。
フランは、そのまま地面に落ちた。
「あっ…がぁっ……ッ……あうぅっ……」
−まだ……だ……あんなものじゃ…あいつは……
「…死ぬかと思ったぜ…危ねえところだった」
エルギオスが爆風の中から現れる。
「……はぁっ…!!ゼェ……ハァッ…かはっ…」
フランが立ち上がる。
「…ヒャッハハ……ウェッ…ゲホッ……ま、まだ再生が間に合ってなくてなぁ…!けど、お前もそんな身体じゃどうしようもねえだろう?」
ドクンッ
「ごぷっ」
フランが口から大量の血を吐いた。
そして、そのままうつ伏せに倒れ込んでしまう。
「ヒャッハッハァァーーッ!ゲホッ!ウゥエッ……ハァッ…ハァッ…やっぱ無理じゃねえか!いい加減な諦め……!?
「…わた……しは……」
しかし、フランはまた立ち上がった。
「…あんたを……倒す……!!」
−『助けて……』
−私はこいしに……必ず倒すって約束したんだ。
任せてって言ったんだ。負けてたまるか……絶対に負けない!!
「うおおぉっ…!!」
フランが、また魔力を放出させようとしたその時だった。
「それ以上はやめてください、フラン様」
「…えっ…」
何者かに肩を掴まれ、思わず振り返る。
そこにいたのは……。
「美……鈴……」
「助けにきましたよ、フラン様!」
並行世界の美鈴が立っていた。
「…何で……ここに……?」
「貴女の事が心配だったので、居ても立っても居られませんでした。案の定、こんな事をなさっていましたしね」
「…美鈴、今すぐにここから……」
「以前、フラン様がおっしゃっていましたよね」
「…?」
「自分を犠牲にしてまで守ろうとする人は大嫌い……って。……それは、私も同じです」
「…!!」
「フラン様、私は貴女のおかげでこれまで門番を続ける事が出来ました。貴女は、私の希望の虹だったのです」
美鈴は、フランを優しく抱きしめた。
「だから、自分を犠牲になんてしようとしないでください。…寂しいじゃないですか」
「…美……鈴……!!」ぎゅうぅっ
フランが美鈴を強く抱きしめた。
「……生きていてくれて、ありがとうございます…フラン様。…少し、休んでいてください」
「……え?」
「あとは私達に任せて、フラン」
「!!」
並行こいしが、フランの隣に立って言った。
「みんな!行くよ!!」
「「おお!!」」
ザザザッ
「……みんな……!!」
並行世界の仲間達全員が、駆けつけていた。
「さあ、覚悟しなよ…ヒロト!!」
「……ちぃ…邪魔くせぇ…!!」
To be continue…
今思ったんだが活動報告の話露骨なコメント稼ぎに見えなくもないな。




