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友が為に、命を賭して

並行フランとかの表記は、一回並行フランって書いた後は全部普通にフランって書きます。

基本世界のフランと並行フランが同時にいる時のみ、かき分けます。



「…なん、つー…力だよ…お、おぉい…!やばくねえか…!?洒落になんねーってあの強さは!!」


「…さすがに、やばいな……」


シリウスとヒロトが、焦りの非情を浮かべている。


「時間がないんで……」


「!?」


「さっさと片付ける!!」


並行フランが一瞬でヒロトの目の前に現れる。


「まずはお前からだ…ヒロト!!」


「ちょっ…!!」


ドオオオオオオオンッ!!


大爆発が起こり、ヒロトが吹き飛ばされた。


「うひゃょおぉぁあぅっ!?」


「あの馬鹿……油断するからだ」


「そうだね」


「…なっ…!?」


シリウスの隣に、フランが居た。


ドゴォンッ!!


「うごぉっ…!?」


腹を殴られ、大岩に吹き飛んでいく。


「一夜に千人の血を喰らう冥府の鬼よ……」


フランが飛び上がる。


「その牙と爪で、全ての血を喰い尽くせ!!」


そう唱えると同時に、巨大な悪魔の顔のような弾幕が作られる。


「デビルバースト……


ストリィィーームッ!!」


その悪魔の顔のような弾幕を、ヒロトに向けて思い切り投げる。


「おいおいおいおいぃ!!あんなもん躱せっかよぉ!!」


「こっちだヒロト!転移する!」


「!!」


ドオオオオオオオオオオオオ…


まるで核爆弾が爆発した時のような、巨大な爆発が起こる。







「あっぶねっ…!!な、ナイスだぜシリウス」


「ああ…だがおかしいな……博麗神社に飛んだつもりだったんだが……」


「時よ止まれ」


「「!?」」


「『The World』!!」


ドオォーーンッ


フランがヒロト達の後ろに立っていた。


「ネタバラシ……私がマーキングの位置を無理矢理変えたんだよ」


フランがレーヴァテインを構える。

さらに、周りには大量のナイフがある。


「はああ…!」


レーヴァテインが、どんどん大きくなっていく。


「くたばれ!!」


その巨大なレーヴァテインを、ヒロトに向けて振るおうとする。

今は時間停止中のため、ヒロト達は動けなかった。


「でぇやあぁ!!」


ドオオオオオ


爆発音が、途中で止んだ。

フランがレーヴァテインから手を離したからだ。

フランが、腕を顔の前で交差させる。


「『殲魂せんこん命落めいらく』」


ドオオオオオオオンッ!!


フランがそう言った瞬間、フランの周りから巨大な鎖が大量に飛び出してきた。

同時に、赤黒いオーラがフランから発生する。


「…くくく…!」ニヤァッ


「至極のひと時って奴だよ…!!」


交差させた腕を下ろした。

フランの顔が、狂気に染まっていた。

そして、時間停止から十秒が経過した。


「時は動き出す」


「ぐぎゃああああ!?あっちぃい!!くそがァッ!!」


ヒロトが力を一気に解放し、オーラで炎ごとレーヴァテインを吹き飛ばした。


「ちぃっ…!」


シリウスは、周りにあったナイフを魔法陣で防いでいた。


「……おっ…!?なん、だ…!?」


「…馬鹿な……」


フランの出した鎖の伸びていった先には、巨大な赤黒い龍のようなものが現れていた。


「ハッハハハハ!!」


フランが高笑いを上げ、手に鎖を持つ。


「泣け…!!さぁけべぇッ!!!」


龍のようなものが咆哮をあげて、ヒロト達に突っ込んでいく。


「…おい……どうにか、なんねえの…!?」


「……ふっ……


諦めろ、我々の敗北だ」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオ………








「…はぁっ…!はあっ…!…はあっ…はあっ……」


フランは、先ほどのような狂気に染まった顔ではなく、普段の顔に戻っていた。


「…勝った…のか……?」


ドクンッ


「ゔっ…!?」


フランが体勢を崩し、地面に両膝と両手をつき、四つん這いの状態になった。


「ガハァッ…!!」


口から大量の血を吐いた。


「げほっ……ゔっ…ぐぅ…!」


胸元を抑え、苦しそうに悶絶している。


「はぁっ……はぁっ……」


−やっぱり……身体への負担が……やばいな……けど……


「……」


フランが立ち上がる。


「…ヒロ……ト…貴様ァ……ッ…」


ドサッ


シリウスが倒れた。


「あぁ、悪い悪い…ちょうどいいところにいたもんでよ」


ヒロトが、シリウスの後ろに立っていた。

シリウスを盾にしたようだ。


「……!!…仲間じゃ、ないのか…?」


「仲間ァ?いつから仲間だっつったよ。こいつは俺の計画を成就するためだけに利用してきた道具だ……」


すると、ヒロトがシリウスの前で身を屈める。


ゴゴゴゴゴ……


「……!?」


ヒロトが、謎の化け物の姿に変わっていく。


『てめぇの力…もらっとくぜぇ……シリウス』


ガキャッ ゴキッ バキッ ゴリッ


「……!!」


謎の化け物と化したヒロトが、シリウスを喰らった。

そして、ラインの姿へと戻る。

何故か、帽子がヒロトの手元にあった。


「いやー、一時はどうなるかと思ったぜ……けどまあ、何とかなったな」


「…何だ…今の姿は」


「あー、まあ何だ……あれが俺の本来の姿ね。俺は吸血鬼族王ヴァンパイアロードって名前の吸血鬼とはまた違う悪魔系の種族なんだ」


「ヴァンパイア……ロード…?」


「俺らは他人の身体を喰らう事で寿命と力をつけていく種族でな。それに乗っ取ることもできる。たとえば、身体がほしいそいつの身体を喰らう事でそいつの身体を手に入れられるんだ。こんな風にな」


ヒロトがシリウスの姿に変わった。


「…!?」


「驚いたか!?あとなぁ!!おめえらはみんなしてヒロトと俺のことを呼ぶが……俺の本名はエルギオス……エルギオス・ツヴァンクだ!!」


「…ツヴァンク…って……」


並行フラン達の世界にも、ツヴァンクという名の怪物の名は存在していた。

あまりにも恐ろしい化け物で、一度目に者は死ぬと言われていた。


「……まさか…吸血鬼をも喰らう生物界の頂点の……」


「よぉーく知ってるなぁフランドール!!俺はそのツヴァンクの最後の生き残り!!最強のツヴァンクにして、最凶の吸血鬼!!お前と同じ名を持つガキの世界で、吸血鬼において俺の名を知らねえ奴はいなかった!!まあ、生まれたてのレミリアはその時点では知らなかったがな!!」


エルギオスが、ラインの姿に戻る。


「まあ怨霊になっちまったせいで力はだいぶ弱まっちまったがな……だからフレアにも敵わなかった」


「…!」


「だがシリウスの野郎のおかげで今、力を取り戻せたぜ…!!いーい力の漲りだぁ……ヒャッハハハハハハ!!」


エルギオスから、凄まじい量の紫色のオーラが現れる。


「…!!」


「いい気分だ!!前よりも力が増してやがる!!お前の身体に入った時と似た感覚だ!!力だ……力がとめどなく溢れてくる!!ハハ!!ヒャッハハハーー!!」


エルギオスから出るオーラがどんどん大きくなっていく。


「さあやろうぜ!!クソ雑魚吸血鬼のレミリアの妹ちゃんよぉ!!」


「…!!…調子に乗らないで…!消し炭にしてあげるわ!!」


フランがエルギオスに突撃していく。


「ヒャッハハ!!」


ガギィンッ


レーヴァテインと光の剣がぶつかり合う。


「ハリケーン…!」


「!!」


エルギオスが剣に魔力を送り込む。


「スプラッシュ!!」


ドオオオオオオオンッ!!


剣から巨大な竜巻が発生する。

フランは竜巻に巻き込まれてしまう。


「ヒャッハハァ!!まだまだ行くぜぇ!!」


エルギオスが光の剣を空に翳す。


「ライトイング…!


クラッシャァァァッ!!」


空から巨大な雷が竜巻に落ちる。


「ライトイングハリケーンの完成だぜぇ!!」


その時、竜巻の中から紅い光が輝く。


「!」


「スカーレット……」ギリギリ…


フランが竜巻を物ともせず、レーヴァテインを弓のようにして矢のような弾幕を飛ばそうとしていた。


「シュート!!」


ドォッ


凄まじいスピードでエルギオスへと飛んでいく。


「ウロボロス!!」


ガキィンッ


鎖がそれを防ぎ、エルギオスの背後に落ちる。


「禁忌!!」


「!!」


フランがエルギオスの真後ろに現れる。

転換魔法で後ろに飛んだ弾幕と入れ替わったようだ。


「レーヴァテイン!!」


レーヴァテインが巨大化し、エルギオスへと向かっていく。


「おぉっと!!」


ガキィンッ


エルギオスは光の剣を巨大化させ、それを防いだ。


「ちぃっ…!!」


「ヒッヒヒ!!」


二人は一旦距離を取った。

エルギオスはまだまだ余裕があるが、フランはかなり消耗していた。


「まだまだこれからだぜぇ…!!楽しもうじゃねえか!!ヒャッハハハ!!」


「…はぁっ…!はぁっ…!」








「そうか……フランの言ってた”やる事”って、そういう事だったんだね」


こいしが地底に向かっていった。


−フラン、私にも手伝わせて。


「幻想郷のみんなの力を借りるんだ!」


幻想郷の全ての者が、この世界を守ろうと動いていた。


「大ちゃん…私達友達だよね?」


「もちろんだよ。チルノちゃん」


「…最後まで、ずっと一緒にいようね」


「…そんなの当たり前だよ、チルノちゃん」


基本世界のフランから鼓舞され、エルギオス達と戦う事を決意した二人の少女。そして……


「衣玖……貴女はこの異変どう思う?」


「とんでもない番狂わせが起きると予想します」


「私もそんな気がするわ……さて、私達も傍観してる場合じゃなさそうね」


ずっと天から様子を見て、世界を守るべく動き出した二人の少女。そして……


「勇儀!!支配者を探すぞ!!」


「ああ……絶対ぶっ殺してやる」


フランに鼓舞され、支配者を倒す決意を決めた二人の鬼。そして……


「そろそろ行かないとね……待っていなさい、こいし。すぐに助けに行くわ」


「さとりさん、今こいしさんは何処に?」


「今は幻想郷のみんなを鼓舞して回っているわ」


影で暗躍していた、悟り妖怪と半人半霊。そして……


「ぬえ、正邪、妹紅、魔理沙、早苗、霊夢。私達も行くわよ」


「おう!」


「こいし、行きましょう!私達も付いて行くわ!」


「…うん、行こう!」


並行世界から助けに来た、多くの少女達。そして……


「私が支配者とやらを殺しに行くわ。貴女達は待ってなさい」


「はっ」


エルギオス達に捕らわれ、幻想郷を守れなかった悔しさを糧に戦おうとする幻想郷の管理者。そして……


「行きますよはたて!椛!!」


「はい!」


「ええ!」


フランに鼓舞され、急いで決戦の場へと向かう天狗達。そして……


ザッ ザッ ザッ ザッ


「……さぁて、ここからが大仕事だな」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


精神崩壊により暴走した閻魔を止めるべく、一人彼岸へと向かう破壊神に覚醒した一人の少女がいた。


戦況も佳境に入った。

この永きに渡る因縁に決着が着こうとしている。

いよいよ、最後の戦いが始まる。


「この世界は、私に居場所をくれた。友達をくれた。家族に希望を与えてくれた」


「私はこの世界が大好きなんだ。だから……」


「「絶対に、守ってみせる!!」」




The Finalbattle……


S T A R T



To be continue…




最後の台詞は、こいし→フラン→こいフラって感じで言ってます。

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