目覚めた少女
話がバラバラだーp(´⌒`q)
目の前の猪鹿鳥は見た目とは違いしなやかに風を切り走ってくる。
ぞわり。
それは、脳を、脊椎を、心臓を、体を、髪を、波立たせるような危険信号。本能的に悟り自らに命の危険が迫っている事を報せた。
だが、彼は違った。
「…ははっ!」
彼は嬉しかった。身を切るような危険が、迫り来る恐怖が、厳しい自然を生きる獣の命の輝きが。
故に彼も全力で立ち向かう。相手も命を賭けて挑んで来る。 ならば自分もと、そう思う彼の中から自然と言葉が漏れた。
「―鳴け、悲哀―」
それは、所有者の血液の10分の1を代償に発動するスキル。 スキル名は『魂壊』。魂のレベルで八つ裂きにする剣術系スキルの最上位スキルの一つである。
『魂壊』を受けた猪鹿鳥は正面から八等分され一瞬にして命を絶たれた。
「呆気ないな…、もう少し手間の掛かるもんだって思ってたからな…。」
実際、このふざけた姿様の獣は上位に属し山を治める主なのだからそう易々とやられはしない。
そんな事とはつゆ知らず、食べる肉を持って穴ぐらへ帰る日下部であった。
洞窟を出てから三時間ほどではあったか帰って来てみると紅羽とかいった少女は既に目を覚まして隅っこにいた
「だれ?」
「俺は日下部。お前と同じ異世界にやって来た男だ。」
「……え?どういう事?」
「俺たちは何らかの理由で死に至り、そして異世界に遣ってきた。OK?」
「…NO?」
「なぜ疑問系?」
「さあ?でもね、私分かったことがあるんだ。」と、意味ありげに話す目の前の少女に俺はどことなく嫌な予感がした。
「何だ?」
「キミは年下の少女を裸にする趣味がおありなようで?」
「なっ!お前はこっちに来た時から裸だったじゃねぇか!」
「冗談だよ~。でもね、この上着一枚だと街に入れないよ。」
「迂闊に入ると俺が捕まるからな。」まだ犯罪者になりたくはないんだ。
「ねーくーちゃん。」
「……。」
「ねーってば!」
「くーちゃんって俺のこと?」
「うん!!」
「…はー。」
「ねーねー明日から人が住んでるとこ探しに行くんでしょ?」
「ああ。」
「ならさ。金目の物とか探してから行った方が良くない?街で換金できるようにさ。」
「そうだな。しかしな、金目の物とか簡単に見つからないぞ」
「いやバカだね天井見なよ~。おっきい宝石が二、三個有るよ。」
「…わお。」
マジ駄目駄目でした(ToT)