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閑話休題:少年

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 「は?なんだ、これ?」


 太陽が入り込まないような暗い森の中。少年は見たこともない岩山の前で、つぶやいた。

 その言葉には、驚きの感情が隠せないようだ。


 それもそのはず。ここは昨日まで、少年の家である洞窟がある場所だったのだから。

 その岩山には、扉が一つ。完全に埋まっているようで、岩山の中へ通ずるだろうものがあった。


 少年は来た道を見る。少年からすればいつも通りの場所だ。その後、もう一度家があるはずの場所を見る。


 やはり、少年の目の前にあるのは岩山と扉だ。


 (誰かがこの場所を改造した?俺がいなかった一日で?……とんでもないのがこの中にいそうだな。)

 そう考えた少年は、岩山にある扉に耳をつけ、中の音を聞こうとする。


 (だが、岩山の中からは何の音も聞こえない。扉が厚すぎるのか、それとも扉の奥に生物はいないのか。どちらにせよ、入ってみなければ、中の様子はわからなそうだ。)

 少年は、扉から耳を離し、岩山の周囲をなめるように確認していく。


 どこまで行こうと、視界から岩山が消えることはない。そうして岩山を進んでいると、目の前に扉が見えた。


 (二つ目の扉……?いや、一周しただけか。)

 一周しただけのようだ。少年は少し考える素振りをすると、意を決したように、扉から離れた。


 そして、もう一度岩山の周囲を歩き始める。少年が目指す先は、岩山の裏側だ。

 少年は岩山につくと、岩山に手を当てて、目をつむる。すると、少年が触っていた岩山が、削り取られるようにへこんだ。



 そうやって、少しずつ、少しずつ岩山を掘り進む。しばらくすると、小さな穴が開いた。


 どうやら貫通したようだ。

 少年がその小さな穴から岩山の中をのぞくと、男が一人立っているのが分かった。

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