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3.部屋掃除

「うぅ。寝ちゃってたのか。」

ぼやける視界には扉が一枚。これからどうすればいいのだろう。

「僕、死ぬのかな?さっきの夢は走馬灯みたいなものだろうし。全然覚えてないけど。死にたくないなぁ。」

…。よし。何とかして生き残るすべを考えよう。

まずは部屋の中をくまなく探すことからだ。もしかしたら違うところにつながる扉があるかもしれない。

そう思い、僕は扉の前から立った。しばらく座っていたからか、足がしびれるような感覚がした。

「まずは、ベットの下とかかな。」

僕が寝ていた真っ白なベット。しっかり見てみると、シーツに隠れているが、ベットの下にはかなりの空間がある。

「扉、あってくれよ。」

ベットの下には扉は愚か、誇り一つない場所だった。だが、うっすぺらい何かが見えた。

取り出してみると、それは魔方陣のようなものが書かれていた一枚の紙だった。何だろう。これは。

どう見たって魔方陣だ。

…もしかして、ここは地球ではないんじゃないかもしれないな。地球だとしても誰にも知られていない離島とかだろう。ドラゴンがいるし。

異世界だとしたら…使えるか?魔法。アニメとかだと、血液みたいに魔力が流れているっていうよな。…やってみるか。

目を瞑る。まずは血液の流れを感じる。心臓の鼓動。頭から足まで一瞬で駆け回る血脈。

ドクンッ ドクンッ

…魔力は感じない。そもそも魔力ってなんだ?本当にあるのか?

なんだかばかばかしくなって、僕は魔方陣の書かれた紙をベットの上に置いて、部屋を見渡す。

「あとは、あっ。本棚があるじゃん。」

小さい本棚だが、扉が隠れているとしたらこういうところだろう。

そう思い、本棚から本を出す。

「っつ…。日本語で書かれてる…?」

本の表紙には日本語で書かれたタイトルと、魔方陣が書かれていた。

「『魔法図鑑』」

僕がその本のタイトルを声に出して読むと、本がひとりでにパラパラとめくられる。

ピカッ

突然のことに僕が思わず本を手放してしまうと本は落ちる…へ?

浮いている。光っている。めくれている。

「何だ?でも、すごい。キレイだ。」

その光景は日本で生きていた僕からすると、まったく意味の分からない光景だったが、とても神聖で。美しくて。驚きよりも、感動が勝っていた。

ぺらぺらとめくれていた宙に浮かぶ本は、あるページで止まった。

開かれた本からは光が出ており、3Dホログラムのように、人間を投射した。

だが、僕が驚いたのはそこじゃなかった。

だって浮かび上がった人間は…

「僕?」

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