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23.お話Ⅱ

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 「まぁ、そんなこんなあってだな、闇の神が司っておった力を魔王様が奪われた。かなり弱体化して、な。」

 「何があったんだよ!?そんな大事そうなことをパパっとかたずけないでよ!」

 ハハハッとドラゴンが発しているとは思えない、爽快な笑い声が、洞窟にこだまする。まぁでも、こんなにゆっくり話している時間なんてないのか。

 「それで?結局なんで光の神は世界を滅ぼそうとしているのさ。」

 だけどこの話は聞かないと。いろいろと考えなきゃいけないし。

 アークも現状、時間がないことを思い出したのか、爽やかな笑い声から一転。真顔に戻って、僕のほうを向きなおした。

 「ああ。光あるところに必ず闇は存在する。この世界の原理だ。要は神ですらこの原理にかなわんのだ。嫌なことに魔王様が闇の神から奪った力は弱体化している。光の力は同等の闇の力がなければ制御できん。光の神の力はどんどん、どんどん増加していくのだ。やがて世界には夜が消え、闇の存在そのものがなくなったとき、世界は光の力に耐えきれなくなり、崩壊する。」

 なるほど。光の神が力を抑えられない、ってことか。まぁ、自己管理できなくて世界壊されたらたまったものじゃないもんなぁ。アークたち魔王勢力の考え方がわかったよ。

 「あれ?でもそれって、元をと言えば魔王が闇の神を殺したせいだよね。ってことはこの世界が壊れる原因って……。」

 「うむ。間接的には魔王様のせいだな!!」

 おい!!危うく納得しかけたわ! うーん。でもだからといって、今の僕にできることなんてそう多くないんだよね。もうどうとでもなれよ。それに正当性が向こうにあっても僕向こうの陣営に指さされるからなぁ。

 アークは僕の驚いた表情を見て、ご満悦だ。こいつが一方的に悪いってわけじゃなさそうだしな。信じておくか。

 「それで、だ。小僧には学んでもらわねばならぬ力が存在する。」

 アークが急に神妙な声音で、僕にそう言った。

 「その力は小僧たち異世界の者のみに備わった特殊な力。かつて魔王様が闇の神に勝てた最大の要因。」

 「我は教えることのできないその力の名は……。【迷宮作成】」

よかったら!

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ようやくタイトル回収できた……。

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