16.根源力
ブックマーク、コメント、☆☆☆☆☆評価。
押していただけると更新が早まります。
ドラゴンことアークと仲良くなった。
「なるほど。体を動かす感覚に似てるのか。」
案外、アークは教えるのが下手だ。
『うむ。物質を物質足らしめる力を感じるのだ。』
どうやらドラゴンは生まれながらに、根源力が操れるらしい。
『試しに小僧の体をいじってやろう。せいッ。』
だからアークは教えるのがガガガがっがっがが。
『おぉ。すまんな。そんなにもろいとは思わなんだ。』
が、はぁ、はぁ。こんな感じでひどい目に合う…。
体が浮かぶ。比喩ではない。本当に全身が浮かんでいるんだ。
根源力を操作するコツは、自分の存在を認識することだ。僕はこんな存在だ。僕はどう存在している。そういうことは考える。
『だいぶうまくなったじゃないか。やっぱり土台があるからだろうな。』
アークが何かいっているが僕に返答する余裕はない。
そう。根源力はとんでもない集中力を消費するんのだ。感覚としては五感をすべて失っているような感覚だ。
『慣れてくればある程度集中をコントロールできる。まずは根源力を使い続けることが大切だからな。』
根源力はある程度動かすことができる。試しに僕が踏んでいる根源力でできた地面を縮める。すると、浮かんでいた僕が段々と岩の地面に近づいていく。
目の前に壁をがあることを想像する。僕の前にある壁はこんな壁だ。壁はここにこう存在している。
そうすると、実際に存在しているような感覚がする。それに僕の根源力を映していくイメージだ。
『障壁か。いいぞ。試しに攻撃してやろうか。』
「いや、それはやめてくれ。」
集中が解けると同時に根源力でできた地面と壁がなくなる。まだ維持し続けるのは難しい。
『ハハハ。…ん?なんだ?この地からは。…まさか。』
ゴゴゴゴゴ、と地面が揺れる感覚がする。これは、地震?と、考えていると、上から中性的な声が聞こえてきた。
「あっれー?やっぱりアークトゥルスじゃん。魔王の手勢が何してんの?」
声の主は、前に会った、アルと呼ばれていた子供だった。
よかったら!
いいね!おしてね!