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(まだ未定)  作者: 白
1/1

プロローグ

目の前に手に取りたいものがあるのに掴めない。

本当ならいつものように利き手の右手で触れているのにだ。

誰かに頼もうにも、見知った人はもういない。

(ダメだ、起きる力さえない。)

小さく震えたため息を吐いた。


地面を揺るがすその足音は一歩一歩と、こちらに近づいてくるのが伝わる。

その長く大きく、それもチェーンソーの様な鋭い牙を

剥き出しに今にも飢えそうな目をした獣が。


漫画やアニメだとこんな時、死ぬ覚悟してるのが定番だが

そんなもの実際に出来るわけもなかった。


困惑する気力すら残っていない中、僅かに聴こえる

獣とは別の足音だ。それも沢山の。


その沢山の足音からは、一つだけ物凄い勢いで

こちらに駆けて来るのが分かった。

かすれた視界でも理解できるくらいに近づいて来たのは…


人間だった。1人の男性だ。

その人は、僕の側までくると焦っているのか荷物の様に抱き抱え

全速力で走り出した。

余裕が無いはずなのに、たった一言だけ語りかけてくれた。

「死ぬなよ、聞きたいことがある」


聞きたいこととはなんなのだろう。

薄れゆく意識の中、何とか意識を保とうとしたが

彼の中世的な剣が走っている勢いで、僕の頭を打ちつけ

気絶した。

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