契約
「えーとこちら冒険者ギルドに一緒に登録したクラナ」
「でこっちが…同郷のソレナと義妹のラトリーだ」
「初めまして!クラナです!」
「僕はラトリーっす!ラトって呼んで欲しいっす」
「ソレナです…」
ラトはにこやかに挨拶したがソレナはクラナをジロジロ見ている。
「…レナ」
「…ヨロシクデス」
まだ何か警戒してるのか睨み付けたままである。
「…レナこれ以上続けるならお前をソウマと呼ぶぞ?」
と小声で言うとレナは背筋を正し、
「レナです!よろしくお願いします♥」
少し顔が強張ってるが笑顔で言った。
「え、あ、はいよろしくレナさん」
いきなりの変わりように驚くも笑顔で返した。
ソウマはソレナの元の名前であり卒業まで使っていた名前である。
レナはこの名前で呼ばれる事をかなり嫌がる。
「ディスさん仕事の詳しい概要を聞かせて貰えますか?」
一人取り残されていたディスさんに声をかける。
「あ、良かった…忘れられてるかと思った…」
「…もっと自信を持って下さい…」
あなた大きい商会の代表でしょうに…
「えーと内容は城塞都市フェルカドまでの護衛で拘束期間は10日間前後の予定で報酬はお一人成功報酬金貨100枚で他に一日金貨10枚お支払します」
おお一人約金貨200枚か!
「わかりました。お引き受けしましょう!」
他の二人も頷く。
「ありがとうございます!」
ディスさんは頭を下げ握手をかわす。
「そういえばクラナは護衛対象になるのか?」
「え?」
「それとも護衛側なのか?」
「…どっちでしょう?」
お前も知らんのかい!
「クラナは護衛対象としてください…」
とディスさんが苦笑いして答えた。
「了解しました。」
こうして初めての指名依頼&護衛依頼が決定した。




