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副長ソレナの秘密

前回のあらすじ

ソレナが○○カーになるまで…

「そういえば隊…ニキ?」

ポーラスターの食堂でくつろぎながら尋ねてきた。


「なんだよそのタイヤキみたいな呼び方は…」

使った食器を洗浄機に放り込むと飲み物を二つテーブルに置いた。


「あ、ありがとうっす!アニキ!」


「それで何の話だ?」


「いえ、ふと思い出したんですけどアニキと副長同棲してたって本当っすか?」


「…まあ、してたといえばしてたな。2年ぐらい…」


「へー!噂は本当だったっすね!」

興奮して食いついてきた。


「でも士官学校寮の話だぞ?」

成績戻っても何だかんだで卒業まで一緒だったな。


「よく許可がおりたっすね。」


「元々俺は二人部屋を一人で使ってたからな。」


「いや、そういうことじゃ無いっす…」


「ん?じゃあどういう事だよ?」

首を傾げて尋ねると顔を真っ赤にしながらボソボソと返す。


「だ、だって男女が二人同じ部屋って…」


「男女?…ああ、レナのやつ(・・)は女の子だもんな…」

納得して飲み物に口をつける。


(・・)は?」


「レナが女になったのは卒業してからだぞ?」


「はぁ!!?」


「軍に入った時はもう性転換したあとだったからな、あの時の在校生位しか知らないか…」

技術的に完全に性別の操作が可能になった為、一年おきに互いの性別を入れ換えるという夫婦がいたりもする。


「…えーと副長はなんで…?」


「…なんでも俺の右腕になるためだそうな…」


「右腕?」


「ほら艦長が男性の場合副長は女性って軍規で決まってるだろ?」

男女平等とかより広い意見を取り入れるとかでそういうことになってるそうだが。


「その場合女性だった期間が3年以上必要なんだと」

すぐに性転換できるのでその時にとかいうのがでない為だとか。


「だから入隊してすぐにしないと間に合わないからだと言ってたな。」

アイツは何を考えてるかよくわからん。


「…それなんか違う気がする…っす」

とケインズに聞こえないような小さな声で呟いた。


「あ、そうだ!」

手元に亜空間のゲートを開く。


「どうしたっすか?」


「いや、決戦前に書いた遺書破棄してなかったと思ってな。」

危険度の高い任務に挑む前に遺書を書くのは義務となっている。

俺は脱出を命じたあと副長宛に遺書を残した。艦長と副長だけに使える亜空間に


「前から気になってたすけど、それってここと何が違うんすか?」


「ああ、この亜空間は二人でしか開けないようにロックがかかってるだ。」


「機密文書を保管、運搬するのに使うのが主だな」


「へー」


転送した方が早いという声もあるが信用性が必要な書類でたまに使われる。


「えーと、何処かな…」

手を突っ込み遺書を探す。


「そのゲートは副長も開けられるんっすよね?」

何か思い付いたのかテーブルに身を乗り出す。


「ん?ああアイツも因子持ちだからな」

そもそも因子持ちじゃないと副長クラスにはなれない。


「なら向こうで副長がゲートを開いたら帰れるってことっすか?」


「!!」

その発想は無かったな…

普通の転送が不可能となった時点で自力での帰還は諦めていた。


「ナナそれは可能か!?」


(…確かにそれは可能でした(・・・))


「でした?」

なんで過去形?


亜空間を探っていた手に何かまとわりつき反射的に引っこ抜いた。


(副長はもうこちらに来ているのでその方法はもう不可能です)


「すぅ…」

腕に抱きつき眠っているソレナがそこにはいた。


「「…」」

二人は固まった。


ケインズは元々ソレナと呼んでいたが卒業を期に女の子になった為本人の希望でレナと呼んでいる。


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