初めての依頼
前回のあらすじ
試験官(貴族)一蹴
受付へ戻ってくると二枚のカードを差し出された。
「こちらがギルドカードです。」
手に取ろうとすると
「あ、待ってくださいカードとこちらに血を1滴づつたらして下さい。」
ギルドカードの脇に別のカードと針のような突起物がついた物がが置かれる。
「血?」
「個人の登録に必要なものなのです。」
DNAでも登録するのか?この世界思ったよりは進んでいるのかも知れない。
「登録が終了しました。もうお持ちになっても大丈夫ですよ。」
あらためてカードを持つ
ギルドカードには名前とギルドランク(F)と称号と書いてある。称号は空欄だが
「称号って言うのはなんだ?」
「称号とはこなした依頼の内容や評判で追加、削除されその方の人となりを現すものです。称号によって指名依頼を受けることも断られることもあります。」
「ほう…」
思ったより重要な要素だな。
「ではお二人の活躍にご期待しております。」
「「ありがとうございました。」」
「クラナはこのあとどうするんだ?」
「私は今日は一泊して一度村に帰ろうと思います。報告もしないといけないし。ケインズさんは?」
「俺はここで準備したら旅に出るつもりだ。」
他の星で補給をしたことはあったがまともに星の上で生活するのは100年以上ぶりだからな。
「そうですか…ではここでお別れですね…」
少し残念そうに呟く。
「生きてればそのうちまた会うだろう。」
「はい!また何処かで!」
どちらからとも言わず握手をかわす。
…今日はまだ同じ宿に泊まるのだが。
クラナがギルドを出たのを確認し掲示板から一つの依頼書を手に取ると受付に向かう。
「この依頼を受けたいのだが…」
「はい、あ、早速依頼を受けるのですね…」
受け取った依頼を見ると受付嬢が固まる。
「あのー本当に受けるんですか?」
「ああ」
「この依頼大変なだけで報酬も良くないですよ?」
善意からだろうか遠回しに止められてる気がする。
「問題ない」
「…わかりました。ではギルドカードを」
ギルドカードを渡すと何やら機械に通す。
「受注完了しました。キャンセルする場合は違約金aが発生しますのでご注意下さい。」
「わかった。」
カードを受け取り鞄にしまうとギルドを出て門に向かう
「おい!あんた!」
門番に止められた。
「もう昼過ぎだ今から他の町に行くのはやめたほうがいいぞ?」
朝会った人とは違うようだが心配されたみたいだな。
「ちょっとそこまで行くだけだ日暮れまでには戻るさ」
「そうか?今森はブルボアが出て危ないから気を付けろよ?」
「ああ、ありがとう」
そのブルボアはもう退治したんだがな…
町出て来るときに通った森方へ向かう。
(ナナ今森の中に人はいるか?)
(いえ、小動物魔物は確認できましたが人間はいないようです。)
森にブルボアが現れたから気をつけろと言ってたから誰も近づいていないのか?
(まあちょうどいいか)
フォトンソードを取り出す。
ここから村まで50km位か…
(ナナ余計な物を切らないように制御頼む)
(了解)
「はっ!」
フォトンソードを構え森を横凪ぎに切り払う。
(お見事!)
(ヨイショはいい…切った木材の回収頼む)
一瞬で村までの道が完成した。
ケインズが受けた依頼は『村から町までの森の伐採』だった。
「これで帰るときは楽だろう…」
日が傾く中帰路につくケインズだった。
伏線の回収(  ̄▽ ̄)




