試験前
「さてと行くか!」
身支度を整えギルドに向かう。
しばらくはここを拠点にするつもりなので宿は引き続き部屋を押さえている。
お金が少なく成ってきたな…
「灰デス…」
…クラナは燃え尽きてる
「…ごめん…やり過ぎたか?」
一晩で基本を叩き込むのに少々無茶したからな…
(…少々?)
そこ疑問符つけない!
「クラナちょっとこれでも飲め」
亜空間から取り出した瓶をクラナに渡す。
「灰…」
どうでもいいがさっきから返事が灰に聞こえる気がする。
渡したのは俗に言う栄養ドリンク、軍人が24時間戦う為の特別仕様である。
「ぐびぐび」
腰に手を当て一息で飲み干した。
「…」
そしてそのままの姿で固まる。
「…?どうした?」
「…ヒャッハーー!!」
「ビクっ」
いきなり大声を上げると飛び跳ねる。
「殺るぜ 殺るぜ 殺るぜ!!」
いや殺ったらダメだから!
「これ興奮剤とか入ってたのか?」
クラナが元に戻るまで10分ほどかかった。
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「ギロッ」
ギルドに入ると昨日は居なかった冒険者らしき一団に睨まれた。
依頼は朝更新されるようで朝ここに集まる人が多いようだ。
(なんで見られてるんだ?)
(おそらく見かけない人物の値踏みでしょう)
(暇なのかあいつら…)
二人は昨日受付した所に並ぶ。
「あ、いらっしゃいませ。」
ペコリと頭を下げるが少し緊張しているように見える。
「ではこちらへ…」
隣にいる職員に何か話しかけると受付の人が交代し外へと案内される。
ついていくとリンクと小さな小屋があった。
「こちらへ」
小屋の鍵を開け中に入ると木でできた長剣、短剣、槍、斧、杖が入っていた。
「武器はこちらからお選び下さい」
そこから俺は長剣クラナは短剣を3つ選んだ。
「では試験官を呼んで来ますので少々お待ちください」
さてとどうなることやら…




