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ゼロ化世界  作者: ゴスマ
14/50

第12話 AIは普段の行動を繰り返します

目を通して頂きどうも有難うございます。

 翌日は朝の内に30分程早歩きに近いジョギングをこなすと、コンビニでガス代を支払った後に近所のスーパーで1,000以上お買い物すると100円になる卵1パックと牛乳1パック,徳用玉ねぎ,塩,コショウ,砂糖,ウスターソース,スープの素を買って帰る。  

 次に2日前にパソコンの前にどかっと座り通販で注文した1か月分の食料が届いたので応対する。2Fまで重かったでしょう?感謝して荷物を受け取った。


 激安パスタ         5Kg-1,100円 (50食分)

 非ブランド米      10kg-2,600円 

 業務用ミートソース缶 0.84kg- 650円

 業務用ケチャップ    3.3kg-1,400円 

 業務用冷凍豚ひき肉   2.5kg- 600円

 業務用小麦粉(強力粉) 2.5kg- 750タイムセール

 業務用ドライイースト  0.5kg- 800円 

 スーパーの買い物と合わせて9,000円が飛んで行ったが7,950円分になるカードの支払いはリボ払いだ。金利が高いが現金の無い時には大変重宝している。


 早速大量のミートソースを作成し急いで油を絡める。それを流し台用のビニール袋(小)に1食分づつ詰めると水に沈めて空気抜きをした後、暫く水で冷やした後冷凍庫に放り込む。

 序に余った1kg近のケチャップも或る程度小分けしてから同様に冷凍庫入りだ。

 因みに冷凍庫は小型だが冷蔵庫と別に持っている。中古品だがまだまだ現役で頑張ってくれているわが軍の主力兵器の一つである。50袋近い袋を薄い画用紙を切って組み合わせた仕切りに沿って放り込み奇麗に並べて収納して行く。ふう、かれこれ2時間掛かった。

 朝飯はミートソースを掛けた油マシマシのスクランブルエッグと残り物のご飯を2杯に牛乳をコップ1杯。

 侮るなかれ、卵と牛乳は栄養バランスが満点の食品で取り合えずこれ食べておけばOK(と思っている。卵の食べすぎは糖尿病になり易いなど巷には色々な説があるので鵜呑みにしないで下さい。)

 今後の朝ごはんは牛乳1杯と ①パンケーキ ②スクランブルエッグミートソースとナンの若しくはご飯 ③スパゲッティーミートソース の繰り返しである。パンケーキには少量のマーガリン、因みに卵1個は150kcal程しかないそうなのでカロリーを増すために砂糖とサラダ油を大目に入れている。パンケーキも然り。味より満腹度優先なのである。


 食べ終わった皿を洗った所で小休止してパソコンに向かう。

 今日からはチューハイもウーロン茶も禁止である。

 水は水道の水に余っていたチューハイ用レモンを数滴垂らしハンディーミキサーで砂糖を少々と湯冷ましの氷2個と一緒に1分間攪拌した物を飲む。

 レモンのビタミンCが水道の嫌な成分を殺して美味しく感じさせてくれるそうだ。

 本当は砂糖をがっつり入れて強炭酸でレモンスカッシュと行きたい処だが業務用スーパーで5kg-7,500円の炭酸ボンベを購入する余裕が無いので我慢する。


 (注:ボンベを返すと5,000円帰って来ます。1杯2-3円で1,000杯程度作れると思います。別途減圧弁(1.5万円前後,何故か家に中古が有ります。)なる機械が必要です。圧力が高く怪我をする危険がありますので工具に慣れていない方の使用は推奨できません、ご注意下さい。)


 ◇


 ゲームにログインすると其処は夜だった。


 今まで昼間にINした事が無かったので気づかなかったのだが、考えて見れば夜昼の街で昼間が夜なのは当たり前の話だった。


 街には人影は少なくギルド内もそうであった。


 『おおう、バトゥ殿。こんな時間とは珍しい。』


 あれ?スーパーさん何で居るの?若しかして〇ートさんなのかしら?もしそうなら仕事は?何て聞くと傷つけてしまうので何て返そうか一瞬迷ってしまった。


 『実は今日から暫く仕事が休みで昼間もINできる様になったんです。』


 嘘は言っていない。仕事が無いと仕事が休みも近い物だと...思う。


 『成程そうであったか、実は拙者も夜勤の週に入ってしまって暫く夜にログイン出来ないのだが、それをバトゥ殿に伝え忘れたのでサリー殿に伝言を頼もうかと手紙をしたためて来たのだが会って直接伝えれて良かった。』


 伝言の手紙って...古風ですね。

 

 赤い魔導士服のサリーちゃんが座っていたので声を掛けると如何やらオートモードの様だった。


 『■ 私はサリー、宜しくね。』


 おいおい、AIが物凄くサボってるぞ?

 『■ なんて言うと思ったかバーカ!馬之助のバーカ!』


 なんかすっげームカつく。


 『あら何?馬之助じゃない?何でこんな時間に?あっそう言えば~。

  ゴメンゴメン傷口に塩盛っちゃった?』


 本人もパソコンの近くに居たらしい。聞けば洗濯して干し終わったので今から晩御飯の仕込みをしたら夕方まで眠るらしい。むむっ?行動だけを聞けば本当に女性の様だがいやいや今どきのオッサンも料理ブーム、家事ブームでそつなくこなす人だっているはず。

 しかし疑似AIも本人も口の悪い事...。


 『サリーは何で魔導師のローブでなく初級魔導士装備なんだい?そのレベルで狩りに行けばすぐにボロボロになって大変だろう?』


 そこへスーパーさんがナイスな質問を出してくれた。それ俺も不思議に思ってたんだよねー。


 『耐久がゼロに近づくと服がボロボロになるの』


 『知ってるよ。だから聞いてるんだけど?』


 『其れを繰り返しているとゲーム内のファンが増えるのよ?討伐中継なんかの被写体にされたり、街中で足元からカメラで狙われたり』


 ...それってストーカー被害に会ってません?


 『私、注目されるのって好きなのよね?特に裸になった時ジロジロ見られるのが好きなの。あっでもこのキャラの下着は伝説級の虎毛皮を使っているから全部は見えない様には気を使ってるつ・も・り。がっかりした?』


 スーパーさんが絶句していた。もういい、変態ババアに関わるのはこれくらいにしてさっさと模擬戦を終わらせよう。

 模擬戦を終えると馬之助のLvが105になった。この調子ならスーパーさんやハメさんに追いつくのだってそう遠くないかも知れない。なんたって地道にレベル上げをせざる得ない上位陣に対して俺たち中堅は模擬戦を通じて引っ張り上げて貰えると言うメリットが大きい。


 しかしふと思った。彼らはギルド生活が長そうである。


 『スーパーさんはこのギルドに何年いるんですか?』


 『足掛け1年半かな?』


 おかしいのである。そんなに長くゲームをしていたら、ゲーム内で模擬戦を毎日こなしていたならもっとレベルが上がっていて良いはずである。模擬戦の相手が居ないのかな?ボス狩りも余り行かない人なのかも知れない、などと色々考えていると察してくれたのか聞いても居ないのにその答えを教えてくれた。


 『馬之助殿はまだ入ったばかりで知らないだろうけど、3か月に1回ギルドトーナメントっていうのが有って5 vs 5の勝ち抜き戦なんだけどね、これが又鬼畜仕様でさ~勝っても経験値1も貰えない癖に死んだらレベル9割が適用されるんだ。』


 『誰がそんな物に参加するんですか?』


 『いやあ、ギルドトーナメントで優勝するってGM的には凄く重要な事みたいで、どうやらギルドトーナメントで優勝すると賞金の他に次のレベルアップまでに必要な80%の経験値がGMにのみ振り込まれる見たいなんだ。世話になっているカオスさんに頼まれたら出ない訳にはいかないでしょう?』


 何でしょうかその変な仕様は。まるでGMと幹部を仲たがいさせようとしているかのような…

  『ケンさんも半分それが嫌だったみたいで出て行ったも同然だし』

   ケンさんとはギルド創立メンバーの”灼熱の剣”氏の事であろう。


  その方は今は何を?と聞くと別の街でGMをやっているそうだ。サリー氏は大勢の前で服が破れるのが好きだとさっきカミングアウトがあったが、その所為か喜んでギルド対抗戦に出馬するので上がったレベルも直ぐ下げてしまうので何時まで経っても100近辺からレベルが上がらないとの事。

  湿った話は其処で終わりとしてその後はスキルや装備の情報交換というか一方的に教えてもらって一旦ログオフした。



(つづく)

※ 俺君は架空の人物です。

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