56話 あらあら、ファクシミリ?電送?聖剣?ですって
王様とルバー様の依頼で、ネズミ隊の雷属性を検証する為に闘技場へと足を運んだわ。
ところがそこには、王様ばかりか貴族に豪商まで居るんですもの。
驚いちゃったわ。
でも、ロクの提案にも驚いたけれどね。
だって、ロク対ネズミ隊で試合したらどうか。
さらに、ロクは水属性のみで、ネズミ隊も雷属性のみでするとの事。
大丈夫かしら? と不安だったけれど、試合はロクの圧勝。
流石に、得たばかりの属性ではロクに敵わなかったみたい。
怪我する事もなくホッとしたのもつかの間、忠大がとんでも無い事を言い出したの。
『お待ち下さい! 姫様! ルバー様にお伝え下さい。魔術“想像”には、雷属性と相性が良く、枝分かれした魔術が御座います。ご覧に入れますので、暫しお待ち下さい』
もちろん、ルバー様に待ったをかけて話をしたわ。
その話を聞いていた人たちから、どよめきが起こった。
一つ一つ取り上げると切りがないくらい、あちらこちらで論争を繰り広げているんですもの。
またまた、驚いちゃった。
皆を静粛させたのは王様だったわ。
「静まれ! 静まらぬかぁ! 話が聞けぬではないかぁ……よし。
ナナくん、すまぬが詳しく話を聞いてはくれまいか。魔術“創造”は、頭の中で描いた光景を立像することができる、遊び心満点の魔術であろう。ルバーから話は聞いた。それにどんな枝分かれした魔術があるのだ。役に立つモノなのかぁ?」
トゲを感じる言い方ですこと。
まるで創造が役立たずみたいじゃないの。
まぁ、いいわ。
そんなことより気になるわね。
「忠大。どんな魔術なの?」
『はっ。論より証拠でございます。早速、見ていただく方が良いかと存じます。忠凶はここに居てくれ。私が観客席の上へと行こう』
そう言うと、闘技場の端に移動し影の中に入ったわ。
あっという間に、観客席の壁の上へと姿を現した忠大。
私からは見えないけれどね。
〈『姫様。今から忠凶に創造する画像を送ります。では、忠凶、行くぞ』〉
『オウ!』
「え? だから、何をするのか教えてからしてよ!」
『姫様。僕から説明いたします。忠大があそこから魔術“創造”で想像した画像を僕に送ります。それを受け取り、僕が発動させます。見ていて下さい』
「え? 魔術“創造”って、そんな術だったかしら? ?」
「ナナ。どういう事か説明してくれ」
「お父様! それが……」
忠凶が話した内容をそのまま伝えたわ。
だって私自身がよく、理解できなかったんですもの。
みんなの私を見る目が……何を言っているの? 痛い子ね……そう物語っていたわ。
でも青ちゃん達、異世界人の彼等だけは反応が違ったの。
「なるほど! メールかぁ!」
「ホゼ……そうね。メールよ! 送信して受診して開いて、添付ファイルから画像を見る。まさしくメールだわ」
「マノア。私はファックスの方がしっくり来る。だってメールは、文字だけでしょう。画像や写真を送るにはファックスだと思うわ。と、言うかぁ……私、ファックスしか使った事ない」
「青……俺は……どちらも無い」
「エディ」
青ちゃんとエディが項垂れてしまったわ。
ユント先生が慰めていたけどね。
それはさておき、この会話でやっと理解できたの。
その時、忠凶が動いたわ。
『姫様。忠大から受け取ったので、魔術を発動してもよろしいですか?』
「もちろん、いいわよ」
『はっ。では』
マジックバック改からA4サイズの紙を取り出した。
その紙を持ち、魔術を使ったの。
『創造』
真っ白だった用紙に、墨汁を溢したかのような染みが広がり、モノクロの絵が現れたわ。
……私の……寝姿?
「私の! !」
慌てて手を伸ばしたのに、ルバー様が掠め取ってしまったの。
「ルバー様。乙女の恥じらいを返して下さい」
「え? あ! そ、そうだね。……ガロス。お前ならどんな風に考査をする」
「……まだ解らん。最初のナナの話では、魔術“創造”は雷属性と相性が良いと言っていた。と、念頭に置いてこの現象を考査するとだなぁ。……解らん」
私の寝姿は、ルバー様とお父様を行ったり来たり。
そこにホゼとマノアが参戦したの。
「ガロス様。おそらく、雷属性間による電気通信。解りやすく言いますと、ファックスではないですか?」
「ホゼ君かぁ。……電気通信とは?ファックスとは?」
「えっと……そうかぁ。この世界にファックスは無いよね」
「……文字,図形,写真などの二次元画像を光電変換系により電気的信号に変換し,これを通信回線を通して遠隔地に送信し,受信側において記録変換系により電気信号から原画像を再生し,永久的に残る形の記録画像として原画像のコピーを得る方式を総称してファクシミリという。世界大百科事典より」
「マノア、どうしたの?」
「あ! ナナ……ひょっとして、またやっちゃったかぁ。ごめん。私ね〜、ときどきあるのよ。記憶にあるキーワードを聞くと、答えが口から出ちゃうの。
一人っ子で、共働きの様に忙しい両親だったから、百科事典が友達だった。次にハマったのが、ネットの海。最後に行き着いたのが、家電とジャパニメーション。クールジャパンにクラクラしたわ」
あははは〜、と笑うマノアに哀れみを感じたわ。
百科事典が友達って、寂しすぎるでしょう。
思わず、立ち直った青ちゃんと私でマノアを抱き締めた。
そんな私達を無視して、お父様が話し出したの。
私の寝姿を自分のマジックバック改に仕舞いつつね。
「なるほど、なるほど。マノア君の話を要約すると。光電変換系や電気的信号が雷属性で、通信回線がパーティ。ファクシミリが魔術“創造”に置き換える事が出来る。
……文字,図形,写真などの二次元画像を雷属性で変換し,これをパーティを通して遠隔地に送信し,受信側において雷属性から原画像を再生し,永久的に残る形の記録画像として原画像と同じ物を得る方式を総称して魔術“創造”という。世界大百科事典より改編……こんなところかぁ」
「なるほど、なるほど。それを立証するには、3つの事柄を考査しないと正解とは言えんだろう」
「3つとは?」
「1つ、光電変換系や電気的信号が雷属性なのか? 2つ、通信回線がパーティなのか? 3つ、ファクシミリが魔術“創造”なのか? だ」
「それをどうやって実証する」
「1つ目と2つ目は、同時に検証が出来る。想像した物が雷属性で変換され、パーティ間で伝達出来るか? そして、魔術“創造”が発動して出来上がった物が、送った者の想像した物なのか? を実験すれば答えが出る」
「確かに、その答えこそが3つ目の回答となる、かぁ」
「そうだ」
凄い集中力のお父様とルバー様。
誰も口を挟む事が出来なかったわ。
こうやって考査をし続けているのね。
頭が下がる思いだわ。
感心している私を見たお父様。
笑顔が、怖いわ。
何をさせられるのかしら?
「そこで問題になるのが、雷属性の保有者が6人で魔術“創造”の保有者が8人。ナナ、手伝ってくれるよなぁ?」
「も、も、もちろんですわ。あははは〜」
本日も、私の平和な授業は無いわね。
さて、公開考査が始まったわ。
後から聞いた話によると、魔術の考査はどの様に行なっているのか! や、新しい魔術を自分達だけで隠匿しているのでは無いのか! などなど因縁を付けてくる豪商いるみたいなの。
あなた達こそ、後ろ暗い事しているでしょうにね。
で、考査の方法だけれど……消去法だったの。
「まずは、簡単な所から行こう。忠大、僕に送ってくれないか。名前が必要だなぁ……ファクシミリ?」
「ルバー様。ファクシミリは長いですわ」
「だったら、ナナくんは何が良い案はあるかい?」
「え? う〜ん……みんなはどう?」
「「「う〜ん」」」
「ファクシミリが長いのなら、ファックス?」
「マノア、あんまり変わらないわ」
「それなら、メールは?」
「青ちゃん、送ると言う意味なら合っているけれど、受け取る方は?」
「なら、送信・受診は?」
「ホゼ、良いわね! それで……」
「ちょっと待った! 雷属性なんだし、電送・電受はどうだぁ?」
「「「良いねぇ!」」」
思わずエディにサムズアップしていたわ。
みんなでね。
「エディにしては冴えてるじゃん!」
「だろう。イェイ!」
「マノアもエディも、調子に乗りすぎよ。でも、良いわね。ルバー様。魔術“創造・電送”、受け取る方は魔術“創造・電受”で如何です」
「良いねぇ。ただ、電送はいいにしても、受け取る側はどんな風に反映されるかは分からないよ。魔術に送る、受け取る、なんて言う思考は無いからね。世界に認識されたとき、どうなるかなんて未知数な所があるんだ」
「出たとこ勝負という事ですね」
「まぁ、そういう事だよ」
「さて、忠大。先程と同じ所で、同じ様にしてちょうだい。出来るかしら?」
『はっ。では、行ってまいります』
忠大が影に消えたわ。
〈『姫様。今から、同じ画像を送ります』〉
「待ちなさい! ダメよ! 他のにして! !」
〈『姫様。送りましたが、如何でしょうか?』〉
ガックリ……項垂れた私の肩を叩いたのはルバー様。
その笑顔が、嬉しそうだったのが腹ただしいわ。
失敗すればいいのよ!
その思いが通じてしまったみたい。
「ナナくん。まだ、かなぁ?」
「え! 忠大はすでに送っていますよ?」
ガックリ……今度はルバー様が項垂れたわ。
その肩を私が叩いた。
もちろん、満面の笑顔付きでね。
「はぁ〜。やはり、無理かぁ〜」
「パーティ登録者同士でないとダメ、と。次は?」
「そうだなぁ。ガロスならどこから攻める」
「俺なら、雷属性同士でないと送受信出来ないのかどうかを確認したい」
「それなら、忠大くんとロクくんでやってみて欲しい」
「ルバー様。分かりましたわ」
この言葉にハチは項垂れ、ロクは小躍り。
仕方のない事なのよね。
おそらく、忠大とロクの違いは雷属性だけ。
コレで魔術“創造・電送・電受”が出来なければ、雷属性同士で無くとも魔術は成立するという事よね。どちらか1人が雷属性なら良いという事よ。
さてはて、どうなる事やら。
〈『姫様。送りましたが、如何ですか?』〉
「ロク、どうかしら?」
『駄目ニャ。忠凶、そもそもどんな感じなんだい?』
『はっ。微弱な電流が流れます。ビリリとする感じです』
『そうなのかい。〈忠大。もう一度やってくれニャ。〉ナナ、もう一回だけ試すニャ』
「分かったわ。ルバー様。忠凶の話だと、ビリリと微弱な電流が流れるみたいです。ロクが再度、試すので結論を出すのを待って下さい」
「分かった。よろしく頼むよ」
忠凶もロクも、大きく頷いたわ。
で!
結果を言うならば……駄目でした。
やはり、雷属性同士でないと送受信は出来なかったみたい。
さらに、魔術“創造”持ちでないと術は発動しなかったわ。
この後、ハンナでも試したけれど駄目だったもの。
「はぁ〜、どれも無理かぁ。ガロス、このままでは考査どころか世界に認識すらされんぞ」
「ルバー。俺の見解を聞いてくれ」
「……何をする気だ」
「俺には魔力が無い」
「何を分かりきった事を言うんだ」
「まぁ、話を最後まで聞け。俺には魔力が無い。だからこそ、全ての属性魔石を使い、魔術を発動させる事が出来る」
「ちょっと待て! それは駄目だ!」
「ルバー! 最後まで話を聞け」
「聞かずとも分かる! 2つの属性の魔石を同時に発動させ、魔術“創造”を使えるかどうかを試したいんだろ」
「……」
この、ルバー様の指摘にお父様が沈黙したわ。
図星だったみたい。
ここは私の出番ね。
「ルバー様。2種類の魔石を同時に使うと、どうなるのですか?」
「聞かない方が賢明だよ」
「お、お、お父様!」
「ナナ、大丈夫だ。俺に考えがある。
ハチ、魔術“ヘルシャフト”を使ってくれないか。あの空間なら、失敗しても元に戻る。練習部屋に持ってこいだろう。俺なら、少し訓練をすれば何とかなると思うんだ。
ルバー! 試させてくれ! ネズミ隊が魔術“創造”を習得したいが為に進化した。俺も出来るものなら進化したかった。いや、違うなぁ。魔術“創造”を使いたい。あの術は、みんなが軽んじているような魔術では無い。伝説の武具を手に入れる事が出来るかも知れない、可能性を秘めているんだ」
「お父様、言っている意味が分かりませんわ?」
辺りを見回すお父様。
ルバー様でさえ、頭に疑問符を付けていたわ。
「はぁ〜。ルバーも分からないのかぁ。魔術“創造”は、使う者の創造力でどんな物でも作り出す事が出来る! と俺は考えている。まぁ、論より証拠だ。俺には考査は出来ても、実査は出来ない。チャンスと言えばチャンスだなぁ。よし! ルバー、アイアンスピアを1本出してくれ」
「え? わ、分かった。“アイアンスピア”……コレでいいのかぁ」
1人で盛り上がり、憤り、結論を出したお父様。
その目の前に、鉄の槍が渡されたわ。
そして、蹲み込んだの。
「ロク。この材料で、最強の剣を“創造”で創作してくれ。ロクが知り得る知識の中で、最高かつ最強の剣を想像して欲しい。出来るかなぁ?」
『もちろんニャ』
立ち上がり、今度は私を見たわ。
「ナナ。ロクの魔獣化を許可してくれないか」
「いいですけれど……。まぁ、何とかなるでしょう。ロク、魔獣化を許可します」
私の一言で、ロクが魔獣化したの。
そして渡された槍を、お父様が地面に刺したわ。
その前でお座りをしたロク。
目を瞑り、瞑想でもしたのかしら?
美しい漆黒の毛並みが波打ち、赤黒いオーラがロクを纏い始めたの。
5分ほどして、眼を見開き魔術“創造”を発動させたわ。
『創造』
何故か煙がモクモク出てきて、鉄焦げ臭いが辺りを支配したの。
収まるとそこに現れたのは……。
「ガロス! コレは何だ! !」
「落ち着けルバー。やはり、俺の考査通りだなぁ。コレは……素晴らしい! まさか……」
『姫様! 聖剣エクスカリバーではございませんかぁ! さらに、素材はオリハルコン? そんな馬鹿なぁ! ロク様。何故、聖剣エクスカリバーをご存知なのですか? 何故、オリハルコンをご存知なのですか? 何故ですか?』
『忠中。落ち着けニャ。その剣は、教科書で見たヤツだよ。その素材は、シャルルがオリハルコンの鉄扇を武器として使っていたんだ。あたしは、その上で寝るのが好きだったんだよ。ほんのり温かくて気持ち良いんだ』
『そうだったのですかぁ。それにしても、美しい光沢と鋭い刀身。はぁ〜、ため息の業物でございます』
「ガロス! 説明しろ! !」
忠中のうっとりしながら見つめる目と、驚きを通り越して怒りに変わっていたルバー様。
そんな2人を尻目に、お父様は聖剣を手に取りマジマジと舐めるように見つめルバー様へと渡されたわ。
私が通訳する隙すら無いほど、喧喧諤諤の坩堝と化した場内。
流石に私ではどうにも出来ないわね。
でもたった1人だけ、この場を征する事が出来たの。
「喧しい! 静かにせんか! !」
一瞬にして王様が静寂を作った。
そして、お父様とルバー様に詰め寄り説明を求めたわ。
もちろん、私にもね。
でも、その求め方は奇抜だったわ。
だって、見回してたった一言。
「説明しろ」
しかし、この言葉で全てが一変したわ。
ルバー様もお父様も、貴族も、勇者も、異世界人も、皆が皆同じ様に跪き頭を下げたの。
「はっ。まずは、この創り出しました剣についてでございます。スキル“走破”で視ましても、本物の聖剣エクスカリバーでございます。さらに、素材は純度100%のオリハルコン製です。もう1つ付け加えるとすれば、黒属性・火属性・水属性の相性が良く。魔力を纏わせる事で、さらなる強化も可能な剣と鑑定いたします。まさに、王が持つのに相応しい、秘宝となり得る業物でございます」
剣を王様に捧げたの。
それを受け取り、お父様を見たわ。
お父様は顔を上げ、説明を始めた。
「魔術“創造”は想像した物を創造する魔術でございます。想像した者が、細かく物質までも思い描く事で、本物すら凌駕する物を創り出すことが可能です。ただ、今回、俺の想像を超え業物を作る事が出来たのは……ロク自身の持つ想像力と、確かな素材を見極める眼を持っていた賜物だと考査いたします」
「そうかぁ」
あら?
今度は私を見たわ。
「ナナよ。何故、ロクは聖剣の存在と、合金金属オリハルコンを知っていたのかなぁ?」
「はい。まず、聖剣エクスカリバーですが、教科書に詳しい記載があった様です。この子達と一緒に授業を受けています。次に、合金金属オリハルコンについてですが、ロクのご主人様の武器がオリハルコン製だった様です。その為に、存じていたと考えます」
「そうかぁ」
ルバー様の元に歩みを進めたわ。
「ルバー。この世界に、魔術“創造”を使える者は何人いる」
「今の所、8名にございます」
「8名とは?」
「はっ。私とネズミ隊とハチとロクの8名でございます」
「今の所とは?」
「ガロスがコレから行う訓練により、増える可能性がございます」
「そうかぁ。隠匿する事は可能か」
「そ、それは……」
「王様。その考えはいけませんわ」
「ナナ」
「隠せば知りたくなる。それが人の性という者です。ですが、ネズミ隊が進化を果たした時の様に、自分達には無理だと認識させれば強行して行う愚鈍者は居りますまい。ルバー様、そうですよね」
私は真っ直ぐ、王様を見つめたわ。
ルバー様は大きく頷いた。
王様は眼を伏せ、天を仰ぎ、言葉を紡ぎ出した。
「そう……かぁ……。ガロス、済まぬが生贄となってくれ」
「はっ、仰せのままに」
頭を下げたお父様。
今!
不穏な単語を聞いたわよ!
生贄って何よ!
ちょっとどうなってんの! !
聖剣の登場致しましたが……何でこうなった?
そして魔術“創造”が一人歩きしていますね。
まぁ、面白そうなので、そのまま放置です!
次回予告
「ココが予告をする場所なのね。お父様」
「あぁ、シャルル。その様だなぁ。それにしても、何でここに居るんだ?」
「それは、今日が節分だからですって。本来なら節分で閑話の予定だったのに、すっかり忘れてしまった人がいた様ですわ。私達は鬼では無くヴァンパィアなのに、ね。全く、ふざけている話だわ。作者、ここに出てこい! ですわ」
「まぁ、まぁ、良いでは無いかぁ。本編では既に死んでいる我ら。同じ魔の者として……鬼は外! 福は内! ……と、豆を受けようでは無いかぁ。それもまた、面白かろう。アハハハ〜」
「お父様ったら。優しすぎますわ。だから……繰り言ですわね。さて、次回予告ですわ。
公開考査を始めたルバー達。魔術“創造”に隠された可能性を皆が刮目する。ガラスは術を発動させる事が出来るのかぁ! 生きて愛する娘の元に戻る事が出来るのかぁ! 未知なる可能性が今、開花する。
こんなところね。さて、お父様、午後のお茶会が始まりますわ。用意いたしますね。
「あぁ、私も手伝おう」
シャルル親子に登場していただきました。
そして、ごめんなさい。
今朝、トレイのカレンダーで気が付きました。
マジで! 節分じゃん! 金曜じゃん! ……ごめんなさい。
次は3月3日の雛祭りは閑話を挟みますね。
お楽しみに!
では、来週また会いましょう!




