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49話 あらあら、大神ですって

 勇者学園と異世界人学園で、歓迎遠足へと出かけたわ。

 歓迎遠足なのに遠乗りかぁ! と言うぐらい歩かされたの。

 まぁ、私はハチに乗っているから全く疲れなかったんだけれどね。

 案の定、マノアとホゼがリタイアしたの。

 ユント先生とハンナに背負われながら進んだわ。

 遅れる事を見越して、1年生を最後尾にしていたみたい。

 合理的と言うか、優しさが無いと言うか、厳しい世界よね。

 私的には、チンピラ勇者が何か仕掛けてくるかと、ドキドキワクワクしながら歩いていたのに……その素振りすら見せなかったわ。

 腰抜けどもめ!

 後は迷路を抜けて、ヒコモンターニュ運動公園へと行くだけね。

 などと考えていた、数分前の私を殴りたい。

 足元を見るのよ! とも言いたわね。

 夜の住宅街の様な1本道を歩くこと数分。

 道標通りに曲がったら……蟻地獄の様な砂地に足を取られ、ズルズルと沈み始めてしまったの。

 私はみんなを止めて、先に進む様に言ったわ。

 ロクを魔獣化して、みんなを守る事を頼んで、砂の中に入ってしまったの。

 頭までスッポリとね。

 それでも、下へ下へと、落ちて行く私とハチ。

 死ぬのかしら? と一瞬よぎったけれど、事はそれ程簡単ではなかった様だわ。

 それにしてもハチは凄いわね。

 私の顔が砂に入る時、薄く張っていたスキル“闘気功・纏”を最大に厚くして覆ったわ。

 さらに、風の魔術を使い砂の中の空気を集め闘気功の中に流し込んでいたの。

 それを瞬時に理解し、実行してしまった。

 ハチだけでは無くて、ロクにしてもネズミ隊にしても同じ事なのだけれど。

 感覚と直感で術を使ってしまう。

 恐ろしい子達だわ。

 味方であり家族だから、心強いのだけれどね。

 などと現実逃避をしていると、落ちなくなったわ。

 固い物の上にフワリと着地したの。

 スキル“闘気功・纏”を解除して降り立ったわ。

 ハチがね。

 と、言っても辺りは暗く一寸先までなにも見えない。

 でも、湿気がないだけで、陰湿した空気は感じられないわね。

 本当に、真っ暗。

 ここがどこでどんな場所なのかすら分からないわ。

 私が思案していると、ハチがホワイトランプを使用したの。

 ここは……どこ?


『ナナ! 大丈夫?』

「ハチ。私は大丈夫よ。ありがとうね。貴方のおかげで……」

『『『『『姫様!』』』』』

「え! ネズミ隊? 貴方達、どうしたの? ?」

『姫様が砂の中に入られてからスキル“意志疎通”にて連絡をしておりましたが、一向に繋がらず煩慮いたしておりました』

「ウソ! 連絡が出来ないの…………ロク、ロク…………あら! 本当だわ。私が砂の中に入られてから何分経ったか分かる」

『はっ。5分以上は経過しております』

「ねぇ。忠大、スキル“意志疎通”だけが使えないの?」

『いいえ、違います。ですが、スキル全てに何らかの影響を受けております』

「そう……なの。でも、貴方達がここに居ると言うことは“影法師”は使えるのね」

『はっ。辛うじて、砂地の辺りまでなら何とか使う事が出来ます。使ってみせます! しかし、影がなければ出てこれません』

「……分かったわ。ハチ、このホワイトランプをここに置いていきましょう。出来る?」

『もちろん、簡単ワン』

「そう、お願いね。さて、忠中はハンナに、忠末はルバー様に、この手紙を渡して来てちょうだい。連絡係をお願いするわね。こちらからは忠大が行くわ。よろしくね」

『『『はっ』』』


 急いで紙とペンを取り出し、私は大丈夫だから心配しないでください、と、何かあればこの子達に託してください、としたためたわ。

 後はロクよね。


「忠吉。貴方はロクの所に行ってちょうだい。

 私は大丈夫だから、心配しないで。皆んなを守れるのは貴女だけなの。お願いだから、皆んなを傷つける者から守ってちょうだい。もし何かあれば忠吉に託して、私に伝わるから。くれぐれもお願いね。

 と、伝えて」

『はっ。すぐに行って参ります』


 忠吉は早速、影に入りロクの元へと走ったわ。

 忠中と忠末には手紙を渡して、こちらも影に消えたわ。


「さて、忠大はここで待機していてちょうだい。スキルが使いづらいから、私の位置が把握しにくいかもしれないわね。それでも、何かあれば知らせて。忠大、忠凶、魔獣化を許可します」

『『はっ』』


 姿がケナガネズミへと変わったわ。

 可愛さのカケラも無いけれど、ここはこの姿で無ければどうする事もできないものね。

 早くいつものハツカネズミ姿を見たいわ。

 とっとこでもいいわね。


「ハチ! 貴方も魔獣化を許可するわ」

『はいワン! でも、ココで本来の姿になると壊れそうだワン。それにしても……道の先には何があるんだろうね。少し気になるワン』

「ウフフ、そうね。ここじゃ無理だわ。狭いものね。それはそうとハチ、気になる事ってなに?」

『う~ん……ワン……。何だか懐かしい魔力を感じるんだ』

「懐かしい魔力ねぇ。ひょっとハチの家族? 仲間?」

『それは無いワン。僕の家族は、ナナとロクとネズミ隊だよ。仲間も家族も、僕の中では同義語だワン』

「ウフフ、ありがとうね。だったら、同じ種族なのかもしれないわね」

『それは……分からない。行ってみるしか無いワン!』


 私とハチと忠大、忠凶が居る場所は、光源の無い岩だらけの空間だったわ。

 もちろん、今はハチのホワイトランプで識別できているけれどね。

 天上は無く、上から下へと砂が落ちている不思議な場所。

 そこだけ見ていると、砂時計の中にいるような錯覚を受けるわ。

 3畳ほどの広さで、西側に道が続いていたの。

 その道は、ママチャリが1台通れるぐらいの幅しかなく、とても狭く感じるわね。

 とりあえず、ハチが感じた同族かもしれない魔力の元へと行くことにしたわ。

 最後にもう一度、真っ暗な空を見上げたの。

 ダリの世界よね。

 あのヘンテコな絵画が目の前に実在している様だわ。

 ダリの作品は誰にも分からない、ダリにも分からない。

 う〜んまさに、あんたダリ!

 などと無体な事を思っていたら。


『姫様! ロク様よりご伝言が御座います! はぁ〜、はぁ〜』

「忠吉……大丈夫?」

『はっ。ロク様が影のないところに居られましたので少し、走っただけに御座います。姫様、ハチ様。

 ロク様より、ハチ! 何としてもナナを守るんだ! そして、あたし達もスキル“影”を“影法師”に昇華させるよ、との事です』

『もちろんワン!』

「忠吉、ありがとうね。大変だけれど、ロクの側に居て。みんなを守ってちょうだい。魔獣化を許可します」

『はっ、この身に変えましても!』


 私は忠吉を抱きしめたわ。

 みんなの無事を祈ってね。

 私は……大丈夫!

 こんな所でへこたれる女じゃないのよ!

 見てらっしゃい、タダで転ばないんだから!


 私達は細くデコボコした道を進んだわ。

 そのさい困った事が判明したの。


『ナナ……大丈夫?』

「ウフフ、平気よ。貴方のこそ、苦しくない?」

『これくらい何ともないワン。ゆっくり歩くから、僕にしがみ付いていてワン』


 そうなの!

 ここはスキルが使い難い空間。

 もちろんスキル“闘気功・纏”も例外では無いわ。

 それどころか、全く使えなかったのよ。

 さらに、私には足が無いわ。

 踏ん張れないの。

 これまで如何に頼っていたかが如実に分かるわね。

 でも、何だか懐かしかったわ。

 それこそ私がハイハイマスターだった頃。

 スキルなんて使えなかったものだから、ハチの背中におんぶ紐を利用して乗っていたの。

 今は、紐が無いから首に抱き付いているわ。

 暖かい。

 命の温もりよね。

 生きているんだわ。

 私もハチも……死にたくないわね。


『ナナ! 終わりみたいだよ』


 ハチの声で我に返り、前を向いたわ。

 ホワイトランプに照らされたその先は、ポッカリ空いた奈落の様な暗闇が私の視界に飛び込んできたの。

 見えない、分からない恐怖は想像を逞しくさせるわ。

 その恐れが、しがみ付いた腕からハチに伝わったみたい。


『ナナ。大丈夫ワン。今、明るくするよ。ホワイトランプ!』


 ハチがもう1つ明かりを出してくれたわ。

 晩白柚サイズの物が走り抜けた。

 照らし出された光景に息を飲んだわ。

 だったてそこは、野外音楽堂の様なすり鉢状の客席があり、ステージには祠が鎮座していたの。

 ここは……何?


『そうかぁ! 竜の祠だ! なるほどワンね。良く知っているはずだよ』

「どういう事なの?」

『ここは、竜の魔力を封じている祠。僕の風の魔力も祠からゲットしたワン。そうかそうか……あの祠には竜の力が祀ってある……それを手に入れれば……ここから出られる』

「ちょっと待って! アレでしょう! 貴方が私と出会う前の話で、たしか崖の中腹でお兄さんの最後を看取ったアノ祠でしょう? だったらダメよ! 前は上手くいったけれど、今回も上手くいくとは限らないわ! 私が……私がするわ!」

『ナナ。それは無いね。ナナを危険な目に合わせる訳にはいかないし、僕には経験がある。忠凶、ナナを受け止めろ!』

『はっ』

「え! キャー!」


 突然、驚くじゃない!

 ハチったら、私を忠凶に放り投げたの。

 器用に体を波打たせ、浮いた私を忠凶がキャッチしたわ。

 そんな事より、止めないと!


「ハチ! やめな……」


 何も言えなくなった。

 だってその顔に、私を守る為の決意が見えてしまったんですもの。

 ここは笑って送り出すしかないじゃない。

 私は、私の仕事をするしか選択肢がない状況に言葉を飲み込み、声をかけたわ。


「ハチ! 貴方なら出来る! みんなの所に帰るわよ!」

『もちろんワン!』

「忠凶。私を下に降ろして。何もいらないわ。ハチもロクも貴方達も、戦っているのよ。私も……負けないわ。忠凶、ブラックホールの準備よ」

『はっ』


 私の事を羽交い締めにしていた忠凶が、座布団を出そうとしたので辞めさせたわ。

 解放された私は、道と野外音楽堂の境目に陣を取った。

 ハチの戦いが始まるんですもの。

 私の仕事は見守り、励ます事のみよ。

 座り難いや痛いなどと言えないわ。

 フワリと舞い降りたハチは、祠の前に仁王立ちした。

 もちろんハチは、ウインドウルフだから四つん這いだけれどね。

 一睨みして、前足の爪で祠を破壊した。

 タイガーアイの勾玉が中から飛び出したわ。

 それをおやつでも食べるかの様に、パックと飲み込んだの。

 美味しそう……ではないわね。

 ゴクンと喉を通る音が、静まり返った空間に大きく響いたわ。

 その瞬間、ハチがハチではなくなったの。

 辺りは一瞬暗くなり、また、明るくなった。

 でもそこに居たのは魔獣化したハチと、サンドストリームと竜巻が三つ巴のバトルを繰り広げていたの。

 ハチの毛は逆立ち、牙を剥き眼が朱色に染まっていた。

 いく本もの、颶風ぐふうと砂嵐が衝突を繰り返す事によって、すり鉢状の音楽堂を破壊し瓦礫を巻き上げていく。

 その光景は、昔テレビで観た竜巻中継を軽く凌駕していたわ。

 私はただ、祈るだけ。

 つまらないわ。

 みんな苦しんでいるのに、私は何も出来ないお姫様。

 泣く事しか出来ないだなんて……悔しい!

 でも今はそんな感情より、ハチの応援よ! 頑張ってハチ!


 状況は悪くなるばかりね。

 我が物顔で荒らし回る姿がいつしか嵐に変わったわ。

 もちろん降るのは、雨では無く砂利よ。

 その中には瓦礫も含まれるわ。

 竜巻もサンドストリームも健在だし、威力も上がっている。

 2人してハチを攻め立てている様だわ。

 そのハチの姿も、見るに耐えなくなりつつあるの。

 逆立った白い毛が自身の血で赤黒く染まり、牙からも朱色に染まった眼からも、血の涙を流していたわ。

 唸り声にも力が抜けていく。

 ハチ!!

 私はいつの間にか、音楽堂の中に踏み込んでいた。

 忠凶が私を下げるために引っ張っているわ。

 そんな事など御構い無しに、腹の底から声を絞り出した。


「ハチ! しっかりしなさい! 貴方は私の足なのよ。こんな事で負けるなど、許さないわ。貴方ならやれるはず! 最後まで戦い抜きなさい! !」


 私は酷い人ね。

 言葉と言うバットで、ハチのお尻を叩いてしまったわ。

 苦しみもがいている人に、鞭を入れてしまったのよ。

 私の頬には、砂混じりの涙跡がついたわ。

 その報いかしらね。

 目の前には、忠凶のブラックホールでは吸い取り不可の大物が迫って来ていたの。

 大きな瓦礫よ。

 終わりね。

 そう思って、私は目を閉じた。

 ところが激突する瞬間は、訪れなかったわ。

 そして、瞼の裏からでも分かる程の閃光が、辺りを昼に変えたの。

 ほんの数秒で視界は元に戻ったわ。

 目を開けてみると世界が一変していたの。


「ハチ!」

『もう、大丈夫ワン!』


 瓦礫混じりの嵐は収まり、ボロボロだったハチの姿は……。


「ハチ。貴方は……狼?」


 そうなの!

 市営バスサイズのハチがマイクロバスサイズに縮まり、精悍な顔つきになり毛も長くなったわ。

 フサフサ度が増したようね。

 そして何より凄かったのが、纏っている魔力よ。

 スキル“魔力察知”など使わなくても分かるほど、異彩を放っていたわ。

 でも、白銀で美しい毛並みがハチをイケメンに変えてしまったみたいね。

 私は手を伸ばし、すり寄って来たハチの鼻っ面に触れたわ。


「ハチ、大丈夫?」

『ナナこそ、大丈夫ワンかぁ?』

「私は平気よ! 貴方が無事で良かったわ」

『うん。ナナも無事で良かったワン。女神のキス』

「え! ハチ……ウソでしょう! !」


 私と忠凶に白属性、最大奥義の1つ“女神のキス”を施してくれたわ。

 コレって死人すらも生き返らせる事が出来る、秘技中の秘技だったはずよね。

 たいして怪我などしていないのに。

 かすり傷程度よ。

 大袈裟なんだから!


「ハチ。随分、姿が変わったのね」

『そうワン。進化に成功したワン。属性も魔力もロクに引けを取らなくなった……ワン!』

「まぁ! そんな事を考えていたの! その力で戯れないでよ」

『わかっているワン。それよりナナ! ステータスを見てくれよ。きっと凄いことになっているワン!』

「そうね。ステータスオープン!」


 ハチのステータスはとんでも無い事になっていたわ。

 後から検証が必要ね。

 こんな感じよ。


【ハチ】オス Eランク

 《配下魔獣 ウインドウルフ》

 HP=3000

 MP=6000

 STR(力)=2000

 VIT(生命力)=1500

 DEX(器用さ)=1500

 AGI(敏捷性)=3000

 INT(知力)=2000

 《魔術=白属性・風属性》

 ウインドーボール(風)

 ウインドースピア(風)

 ウインドアロー(風)

 トルネード(風)

 スプリングボード(風)

 ホワイトシールド(白)

 ホワイトザイル(白)

 女神の涙(白)

 《特殊魔術》

 魔獣化

 《スキル》

 影・意思疎通・完全擬装・魔力感知・闘気功



 コレが進化前のステータスね。


【ハチ】オス Cランク

 《配下魔獣 大神おおかみ

 HP=4000

 MP=9000

 STR(力)=3000

 VIT(生命力)=2000

 DEX(器用さ)=1500

 AGI(敏捷性)=3500

 INT(知力)=2000

 《魔術=白属性・風属性・土属性》

 ウインドボール(風)

 ウインドスピア(風)

 ウインドアロー(風)

 トルネード(風)

 サンドストリーム(土)

 スプリングボード(風)

 ホワイトランプ(白)

 ホワイトシールド(白)

 ホワイトザイル(白)

 女神の涙(白)

 女神のキス(白)

 ヘルシャフト(白)

 《特殊魔術》

 魔獣化

 《スキル》

 影・意思疎通・完全擬装・魔力察知・気配察知・闘気功


 と、こんな感じに変わってしまったの。

 目を引くのは大神と魔術の多さよね。


「凄いわね。Cランクで大神ですって。神様になっちゃったの?」

『そんな事ないよ。僕はハチだワン。それよりも、スキルが使えるよ。ここは竜の祠で、強すぎる魔力にスキルの発動が阻害されていたんだ。だから使えなかったんだワン。その魔力を僕が取り込んだから、使用可能ワン』

「そうなんだ! すぐロクに知らせるわ! ……ロク、ロク、聞こえる?……」

 〈『ナナ! 聞こえる! 聞こえるよ! あたしの声も聞こえているかい?』〉

「もちろんよ! 私もロクも忠凶も、みんな無事よ。直ぐに合流出来るから! どこに居るの?」

 〈『今かい……あまり良い状況じゃないね。ヒコモンターニュ運動公園に来てくれるかい?』〉

「分かったわ。すぐに行くわね」

 〈『後、ハンナにも連絡をしてくれる? あたしじゃ〜、理解してくれないからね』〉

「直ぐするわ。ハンナ、ハンナ! 聞こえるかしら? ハンナ!」

 〈「ナナ様! ご無事ですか! 今直ぐ助けに向かいます」〉

「来なくていいわ。ロクとも話をして、そちらに向かう。みんなを守ってね。後、ルバー様への連絡もお願いね」

 〈「……はい、分かりました。何かあれば連絡を下さい! お願いします!」〉

「分かったわ」


 スキル“意思疎通”を切ったわ。

 改めてハチの背中に乗ったの。

 乗り心地が2割り増しに良くなったのよ。

 フカフカのベッドに乗っているみたいだったわ。

 もちろん、スキル“闘気功・纏”で安定しているし最高ね。

 ただ外見がいつものハチなのよ。

 なぜ? と聞いてみたら、とても気に入っていたんですって。

 何と言っても、私と初めて出会った記念の姿だから、だって。

 可愛い事を言うのね。

 どの姿でも素敵なのに。


 私達はみんなの元へと急いだわ。

 何かあったのかしら?

 まぁ〜いいわ。あのチンピラ勇者の根性を叩き直してやる!

 この怒りをどんな風にぶつけてやろうかしら?

 今から楽しみね。

 ウフフ、ウフフ、アハハハ! !

ハチが進化しました。

姿は白銀に佇む孤高の狼……そんな感じの狼を想像してください。

はぁ〜犬を飼いたい。

タイミング的に身体的に、飼育が難しいので諦めている状況なんですよね。

写真で我慢ですぞ!


次回予告

「ジュローラ君! ココが予告をする場所みたいよ」

「セジル……動くと、危ない。ここに、座る。もうすぐ産まれる」

「大丈夫よ。それより、予告をしないと! ジュローラ君、頑張って!」

「僕! ……よ、よ、予告?……………」

「もぉ〜! 私がするわ。次週予告。進化を遂げたハチ。仲間の元に駆けつけるナナの前に立ちはだかるのは、仕掛けた張本人! ナナの怒りで場が凍る! 見逃せないバトルが今開かれる!……ウソ!お、お、お腹が痛い! !」

「! ! ! !」



次回予告をセジル夫妻に頼んだのがイケなかったのか……無事、男の子と女の子の双子を産まれました。

おめでたい!

でまた来週会いましょう!

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