✒ とうとう、性奴隷デビュー?
アタシを指名した男の容姿は──オッサンだった。
奴隷牢へ頻繁に来ていた男達は大体が非番の兵士達だったみたいだけど、このオッサンは非番の兵士とは違うみたい。
見た目はダンディで誠実そうに見えるけど、中身── 性格や性癖 ──なんかは、見た目だけじゃ分からない。
変な性癖を持ってなきゃ良いけど……。
──*──*──*── 立派な両扉の前
外見はダンディなオッサンの歩きが止まる。
きっと城中を歩いていたんだろうけど、城中の見取り図── で合ってるのかな? ──が分からないから、一体何処をどう歩いて来たのか全く以て、さっぱり分からない。
もしかして、隷属の首輪の所為なのかな?
地理力に乏しくて、複雑な道順を覚えられない方向音痴なアタシが原因って事も有るだろうけどね?
アタシは…このオッサンに●●●●をされるのかな?
ダンディなオッサン
「 入りなさい 」
ダンディなオッサンが閉められていた両扉の片方を開けると、アタシに中へ入るように促して来る。
隷属の首輪の所為で身体が勝手に動く。
隷属の首輪の効果で逆らったり、抵抗したり、反抗したり──、命令違反が出来ないようになっているから、どんなに理不尽な命令や酷い虐待や強姦レイプをされる事になっても全面的に受け入れないといけないようになっているんだ……。
なんて不条理なんだろう。
これは…完全に詰んでる。
隷属の首輪が着いてる以上、この城からは多分──じゃないな……十中八九、逃げられないんだろう。
アタシはダンディなオッサンの言葉に素直に従い扉のドアを通って部屋の中へ入る。
何故か部屋の中には入って来ないダンディなオッサンが扉のドアを閉めた。
──*──*──*── 広い部屋
アタシは内心でビクビクしながら前に進んで歩くと、誰かが居るって事に気付いた。
豪華なベッドの上に誰かが寝転がっている??
嫌な予感しかしない。
?
「 お前か…。
お前が──、ふむ。
どうやら未成年だと言うのは嘘ではないようだな 」
は?
未成年??
何を言ってるんだろう?
?
「 あぁ……今は動けないんだ。
奉仕をさせているからな。
近くに来い。
顔が見たい 」
そう言われてしまえば、アタシの意思とは関係無く身体が勝手に動く。
大きなベッドの上には恥ずかし気もなく、真っ裸の姿を晒している翠色の髪をした男が寝転がっている。
翠色の髪は滑らかで艶やかでキラキラと光っていて長い。
ベッドの上にはモゾモゾと動いている人影が見える。
もしかして、アタシと同じ奴隷に御奉仕とやらをさせている最中って事??
翠髪の男
「 ──ふぅん?
中々の可愛い顔をしているな…。
お前も召喚者の1人だったな…。
お前は元居た世界で経験はあるのか? 」
経験??
経験って──●●●●の事を言ってるのかな?
あるわけがない。
だって未だ、16歳になったばっかりだったし!
彼氏だって居た事はないんだから。
アタシの意思とは関係無く、自然に首が左右に動く。
翠髪の男
「 そうか……ふむ。
未だ処女なのか…。
珍しいな。
此処に連れて来られた奴隷達は皆処女ではなかったと言うのにな。
やはり未成年──だからか 」
ベッドの上で寝転がっている翠髪の男は1人でブツブツと何かを呟いている。
翠髪の男
「 ──よし、決めた。
お前を我の愛玩奴隷にする。
お前の真名を我に教えろ 」
あっ──これは教えたら駄目なヤツだ。
多分……名前で縛るってヤツだ。
隷属の首輪なんかより質が悪いヤツだ。
──っ、嫌だ!!
絶っっっ対に名前なんか教えたくない!!
性奴隷として●●●●されるのも嫌だけど、勝手に召喚しといて──、何の説明もしないで奴隷にして人間以下の扱いを平然とするような──、人として最低最悪な異世界人なんかに──、両親から付けられた大事な名前を奪われるなんて──、こんな奴に一生縛られて愛玩奴隷って立場で暮らすなんて嫌だ!!
コイツ等を──この城中に居る最低な異世界人達を全殺しに出来るだけの力がアタシにあれば──!!
こんな城から逃げられるのに!!
奴隷なんかとしてじゃなくて、ちゃんとした人間として生きていけるかも知れないのに!!
翠髪の男
「 うん?
どうした?
黙ってないで真名を教えよ 」
アタシの口が勝手に動く。
──嫌だっ、止めてっ、名前を言わないで!!
助けてよ!!
誰でも構わないからっ、アタシを助けて!!
こんな所で人生を終わらせたくないんだ!!
城中の奴等の魂だけじゃ足りないなら、この国の奴等の魂も好きなだけ奪えばいいっ!!
だから──、誰でも良いから────。
肥神瑩子
「 ──アタシを助けろぉっ!!!! 」
声が出た!?
アタシの口から発せられた言葉は、アタシの名前じゃなくて「 アタシを助けろ! 」だった。
心の中で叫んでいた言葉が口から出たんだ。
アタシの全身から力が抜ける。
大声を出したから??
それにしたって──、幾らなんでも──、疲れ過ぎじゃないの??
立っていられなくて、身体がフラフラとふらついて……バランスを崩して床に倒れる。
瞼が重たくて…………全身も怠くて……身体がピクリ──とも動かない。
急に…どうしちゃったんだろう、アタシの身体は……。
もしかして──、命令に逆らって名前を言わなかったから??
これは命令違反したアタシに対する罰なのか??
…………あぁ……終わったな。
アタシの人生は…………間違いなく終わった……。
目が覚めたアタシは、きっと地獄みたいな場所で目を覚ます事になるんだろうな……。
だって……アタシは奴隷で…………命令に逆らったんだから…………。
あぁ…………眠い…………目の前が真っ暗だ。
何にも見えないや…………。
アタシの意識は段々と薄れていく。
完全に意識を失っ────。
何か……柔らかいものが当たっている??
何だろう??
今、目を開けたら──アタシはとんでもない事になっているんじゃないかな??
見知らぬ男の汚くて臭くて不衛生な●●●●を突っ込まれて●●●●されていたり──とか、見知らぬ男の小汚ない垢の付いたバッチい手で身体中の至る場所を隅々まで触られたり、揉まれたり──、汚なくて臭い口で舐め回されていたり、チュパチュパされいたり──と酷い事をされてるんじゃないの?!
アタシの初めては変態な性癖を持ってる最低なゲスクズ男に奪われていて、散らされた後で──、アタシの中には汚なくて黴菌まみれの●●が大量に注がれていて────。
うげぇ…………考えただけで吐きそう……。
アタシは誰にも助けられなかった。
…………それが現実なんだ。
アタシ以外の女子達だって、きっと誰かに助けてほしかったんじゃないかな。
救いのない現状から抜け出して逃がしてくれるヒーローのような誰かを待って居たかも知れない。
だけど……そんな夢物語が──、空想が妄想が想像が──、現実に起こる訳がなかった。
奇蹟なんか起きやしなかった。
奴隷にされた丸腰のアタシ達に奇蹟を起こせる力なんて無かったんだ。
アタシも…………皆と同じだっただけだ。
性奴隷になるのが早いか遅いかの違いだけだったんだ。
アタシは “ 特別 ” なんかじゃなかったんだ……。
分かっていたんだ………ただ…、さっさと全てを諦めて──、自分で自分の心を殺したくなかったんだ……。
何時迄も目を瞑ったまま寝た振りをしている訳にはいかないよね?
アタシの現実をちゃんと見て、受け入れないと────。
どんなに最低で最悪な地獄と「 こんにちは 」するんだろう……。
死ねるチャンスがあるなら──、迷わず死のう。
隷属の首輪の所為で死ねないかも知れないけどね……。
アタシは覚悟を決めて、瞑っていた両目をゆっくりと開けてみた。
もう──、どうにでもなれっ!!!!