11-12. なろうジャンル考察 転移先パターン 勇者・悪徳令嬢・性転換
11-12. なろうジャンル考察 転移先パターン 勇者・悪徳令嬢・性転換
なろう転生系では、転生した先の職業や役割がストーリーで重要になってくる。そのよくあるパターンんを考えてみる。
①勇者
昔懐かしの召喚モノで多いパターン。初めから異世界に来た時に、国王や仲間ばバックアップして支援してくれるため、いきなり強敵のボスがきても大丈夫になっている。目的が明確で、それに向かって進むだけでブレることがない。それゆえ、ただ勇者召喚されたので無双してみたでは評価され辛い。
②悪徳令嬢
100日後に死ぬワニと同じ「仕掛けられた時限爆弾が視聴者だけ見えてる」ジャンルだ。なろう小説投稿における一番重要なことは、新着にだけ出るタイトルの数文字でタップしたくなる強烈なパワーワードが思いつけるかどうかである。
悪徳令嬢、奴隷市場、孤児院。一国の女王、闇金、託児所。この3つを比べたときに、「短い文字数だけでストーリーが見えてワクワクできるか」の違いである。闇金では男女関係なく沈められるか売られるが、奴隷市場なら美少女がいて主人公が助けてキャッキャという甘い展開がその4文字だけで見えてしまうのだ。なろうの主流層である10代を引き付けるパワーワードを開拓できるかが大事だ。男性なら「エロ」「優越感」「結末」、女性なら……優越感、悲劇、恋愛だろうか。
話はそれるが、孤児院ジャンルを切り開いた初枝さんが大ファンである。登録100人くらいのyoutubeでなろうアドバイス動画を偶然見て、あまりに有益な情報で即登録して全部見てしまった位だ。有料にしても良いくらいだ。
悪徳令嬢の一番の利点は、その4文字だけでストーリーと成り行きが見える「起承転結を4文字で」ができることだ。普段の王子と結婚する令嬢ならば、ストーリーは単純な恋愛で、喧嘩でもしながら最後は婚約してハッピーという者だ。悪徳令嬢自体は、あくまでも主人公令嬢を妨害して問題を引き起こす要因でしかなかった。視聴者からは忌み嫌わ憎まれる存在であり、昔の悪徳令嬢がでるアニメでファンが付くのは自分は聞いたことがなかった。
現在、悪徳令嬢と検索するだけで57件ヒットする。2021年時点では、乱造によって多少飽きられている感はある。そのため、次のパワーワードを各社各小説家が必死に探している所だ。
③性転換
男が女に転生する。女が男に転生するというものだ。トランスジェンダー(TS)モノは同人でも1ジャンルとして確立しているほど、人気がある。
男なら女としてあれとかこれとかやりたいという願望がるのは分かるが、女が男になりたいという理由はあるのだろうか?色々とめんどくさいことがない利点はあるだろうが、あまりにも男女の価値観の違いが大きすぎるのだ。男性小説家が、女性転生して女性に囲まれて成長する物語を「女性が納得して楽しんで読める」ものはかけるのだろうか。
結局は、男性の「理想の女性像とその仲間」で戯れる願望だけ叶えるものだと思っている。
リアリティがあるかより、よりエロく男の野望をかなえてくれればそれでよいのだ。感動ポルノならぬ、TSポルノである。
決して悪い事ではないが、ご都合主義すぎる(というか男女差の価値観を完璧に書ききれない)ので自分は好きではない。
金玉けられたvs生理痛vs出産。巨乳やマタニティの人はどれだけ重りを付けているのか体験する。そういった所の答えは興味がある。