11-4. ステータスの尺度は割合が現実的か
11-4. ステータスの尺度は割合が現実的か
攻撃力10、賢さ99という数値表現をする場合、1の数の基準を定めなくてはならない。
現実世界で時間や長さを定義する場合、どの環境でも不変(に近いであろう)環境から決めている。
1秒は1日を24分割して、60分割して、さらに60分割した時間として扱われていた。
今ではセシウム原子時計のような原子レベルの周波数を使った正確な定義に変わった。
1メートルは「真空中で光が1/299,792,458秒間に進む距離」のように光の速さを基準に定めている。
このように、限りなく不変の物差しを使ってベースとなる単位を決め、世界で共有する事で守ってきた。
ステータスオープンの数値は、絶対の神が決めたことだからそういうこと
と決めてしまうのはもったいないと考えた。
ではどのように表現するのか?
自分は割合で表現するのが良いと考えている。
概念的にはその人が持つ潜在意識や才能を抽出し、生きる環境のものさしに合わせて割合で示すというものだ。
攻撃力10ではなく、「剣士の適性が2割、魔術師の適性が8割」のような表現だ。
もちろん職業自体が世界や人が作り出した産物であるため、地域や時代によって変わる。
本人の適性を他の人にもわかるようにするは、試験などで公平に測定できる何かを使う必要があるのも事実である。
生まれて間もない赤子に、才能や生涯年収のステータスオープンをするのはまず認められないだろう。
ある程度能力を示せる年齢まで成長してから、そのステータスが正しいことを確認する流れになる。
今の出生である程度わかるのは、ダウン症程度でありそれ以外は育ってみないと分からないのだ。
過去や未来が見えてしまう時代が来れば、生まれた直後に生涯年収まで出る恐ろしい世界になる。




