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9-7. とつぜん神スキルを貰う→すでに神スキルを持っていた→神扱いされる世界だった の設定シフト

9-7. とつぜん神スキルを貰う→すでに神スキルを持っていた→神扱いされる世界だった の設定シフト


 復讐から追放もの、もう遅い。スローライフ、悪徳令嬢、トランスジェンダー色々とジャンルが遷移している。


 その中でも全体の転生概念として変わってきたのは、無双するためのスキル(能力)がどの時点で得られたかというものだ。


 初期のなろう転生では、普通の学生が死んで異世界に飛んだその時に神から与えられるものが多かった。それが追放ものになると、最初から神スキルを持っている状態で転生したが管理者が正しく使えなくて、後から本人が気づいて無双するという形になる。


 そしてその先に何が来るのかというと、「前の世界のごく普通の能力が最初から神スキルだった」という異世界環境が低くなるジャンルだ。


 例として数値で表すと


 ①転生時に神スキル貰う   現実平均能力100、死ぬとき100 → 異世界平均能力100、偶然イベントで1000


 ②最初から神スキル持ち   現実平均能力100、死ぬとき100 → 異世界平均能力100、転生時点で1000だがギルドマスターの扱いで100落ち


 ③現実の普通が異世界で神 現実平均能力100、死ぬとき100 → 異世界平均能力10、転生時点で100(相対的に異世界住人の10倍)



 比べると分かるが、より本人が能力無くても無双できる理由というのが用意されているのだ。共感されやすいごく普通の学生が偶然の能力で異世界無双するという、偶然が絡んだ設定が変わったのだ。


 俺が読者として呼んでいた時に「あまりにも都合がよすぎるご都合展開」が続くと萎えてしまう。極端な、偶然偶発が連発して失敗もなく何でも無双するもの。それはそれで面白いかもしれないが、感情の右往左往によるカタルシスがないのも事実だ。


 そこで考えた②は最初から能力もちだが、扱う奴(上司)が無能というパターンだ。これならば偶然神スキルを手に入れたという、ありきたりで萎えそうな設定を排除し、読者に「これなら俺でも無双できそう」という効用考えられる。


 ③の地球人そのものが異世界では無双レベルが行きつく先である。転生ものでよくある、主人公以外があまりにも無能という場合で、政治や軍事をしらないのに全て成功するものだ。

 あまりにも周囲を無能にしすぎると、どうやって国王はそのナーロッパを支配して発展させてきたのだ?と萎えるようになってしまう。



 ③の地球人そのものが超人パターンは、昔のドラえもんの物語にもあった。タイトルは思い出せないが、宇宙に行ったときにのび太のジャンプ力やパンチ力が住人よりもはるかに上で活躍するというもの。のび太が格段強いわけではなく、他に来たジャイアンやしずかちゃんも同じく無双できるのだ。


 なろうタイトルでいえば「重力半分の異世界に転生したら人類が軟体動物でワンパンなのだがww」

 異世界転生した世界の地球は体積が6割ほどで重力が半分になっていた。そこで進化して生まれた人類は、その重力に適応した進化をしていて、固い骨格や支える筋肉がなくても繁栄できた。逆に硬すぎ筋肉過ぎに進化した別の人類は消費しすぎて絶滅していた。その異世界で、ごくふつうの学生がそのまま生まれて育ったらどうなるだろうか?


 まず2倍以上のジャンプができる。それだけでもう無双できる。そして全人類が柔らかく脆いのでワンパンで倒せる。


 恐ろしい魔族も重力半分の世界で最強なだけで、転生した俺なら指先一つでダウンさ!

 ちなみに、もし重力が倍の異世界に飛んでしまったら、赤子の時点で臓器が重力で潰れて数日で死ぬことになる。借りに若者に転移したとしても、起き上がって立ち上がって食事するだけでも体力を使い果たして、食べるだけのごつくぶしとして処分されてしまうだろう。(自分の体重と同じおもりを背負って生活するイメージをしてみよう!死ぬぞ!)


 1日12時間という異世界に転生して無双するというなろう小説を毎日投稿で頑張っているから、もし興味持った人は読んで欲しい。単純にサイクルが早いだけでは無双できないので、長く寝るほど倍々で魔力が貯まるという設定を追加している。

 それにより、3時間睡眠しかできない異世界住人は1→2→4の4マナ貯まるのに対して、6時間を普通に寝る我ら人類は1→2→4→8→16→32の8倍のマナが貯まってオレツエーできるというわけだ。


 この設定は、異世界転生(転移)後に偶然神スキルを受けたのではなく、転生時点で神スキルでギルマスが無能というわけでもない。転生したごく普通の学生が、その異世界では超人になるだけの設定だ。これなら偶然や奇跡という外発要素がなくなり、誰でも無双ハーレムできるという安心感でなろう転生を楽しめるのだ。


 気を付けなければならないことは、他に転生してきた地球人も同じく無双できてしまうということだ。死んで神が転生先を選んだ時に、その学生だけという前提があるなら無双で終わる。しかし、そうやって選ばれたのが1人だけという「偶然と奇跡」であれば、それもまた出来すぎた設定として見られかねない。他に海外も含めて数人後から転生して運悪く死んでしまう、もしくは合流して一緒に無双するなどのストーリーも面白いかもしれない。



 逆境転生として「重力2倍転生 ~結婚初夜に軍隊長のメンヘラ嫁がいつものお姫様抱っこやってとせがんできた。起き上がるのすらままならないのだが、このままヒモとしてごろ寝する他ない~」

とか面白そうではないか?


 ただただ動けない苦痛だけでは読まれないので、毒殺された旦那に転移してその日の初夜を乗り切るというエロとドキドキ感を用意する。さらに、軍師メンヘラで起き上がれず仕事も辞めさせられた旦那を支えることが喜びとお互いwin-winになる将来にすれば、動けない制約をうまく使える。


 さらに、ナーロッパ特有の知識は1400年代(電気も電車もない)なら知識で無双できる。

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