9-5. 進撃の巨人からみる「道の死生観」
9-5. 進撃の巨人からみる「道の死生観」
大人気の進撃の巨人は残す所あと2話で完結する。壁の外の巨人と戦うホラー要素から、人と人の戦いになるのがおもろい。ネタばれになるの嫌な人は先を読まないでほしい。
進撃の巨人の世界で道とよばれる特殊な場所がある
ユミルの民と呼ばれる巨人になれる能力を持つ血族であり、王家の血を継ぐものはその巨人を操ることができる。巨人になる時に、人間は共通の道を伝って骨や筋肉が送られるという面白い設定だ。
この世界観を知った時、この作者はすごいと思った。道という人類すべてがつながる道というのを、視覚的に世界に発信したのだから。
現実にはそんな見えない道なんてないだろう、ただのSFだ。と思う人は多数だと思うが、この仕組みは既に100年以上前に定説されていた。
それが、アカシックレコードだ。
調べれば色々出てくるので気になる人は読んでみてほしい。簡単に言うと、全ての情報を持つ図書館だ。
そのアカシックレコードはまさに進撃の巨人の道と同じ原理だ。場所は関係なく死者とも意思疎通ができ、過去を体験する事ができる。(さすがに確定した過去を改ざんするのは無理だが)
進撃の巨人の能力を継ぐ者は、未来でしか存在しない名前をその時点で覚えているという衝撃的な話がある。当時は一種のタイムリープ(一度未来を体験して戻ってきた)ものと言われていたが、リープではなく未来に起きることも見ることができるのだ。
これはアカシックレコードに触れると、確定した過去や枝分かれした未来を見る事ができる。まだ来ていない子孫の名前も知ることができる。ただし、起きうることを事前に知った後に、そうならないために改変したらどうなるかという細かいことはまだ何とも言えない。
実際の地球では、アカシックレコードの触れることができる人はごくごくまれで、100億人に一人ともいわれている。過去や未来にも干渉できる人もいたかもしれないが、それをやりすぎると世界線が無茶苦茶になるので、出来ない仕組みなのか、その本人が全て見えているのでやらないのか色々定説はある。
このエッセイを残す目的である、なろう小説を通じて「霊魂」を日本で研究・商用化するきっかけとすることの一歩になる。
現在キリスト教では、輪廻転生の概念を否定している。死んだら最後の審判を受けて終わりである。だから、この道という人類共通の叡智や、食べて巨人能力を引き継ぐという感覚は彼らには受け入れにくいだろう。しかし、アニメなどの面白さから受け入れられるようになると、宗教の死生観を超えて新しい考え方が生まれる。
マーレが悪魔と呼んだエルディア人が、実はそうではなかったと気づくきっかけになる。
天動説を支持し、地動説を宗教裁判にかけたキリスト教は、地動説を認めて改めた。
輪廻転生や憑依を否定するキリスト教は…… この先どうなるのだろうか?
進撃の巨人が流行る→海外に道という死生観が受け入れられる→なろう小説にも天性という世界観が生まれる→読者の魂が共感し流行る→現実にもある!と研究する人が出る→天性を商売にする企業が日本で現れる→ 世界大革命
ハード(産業革命)→ソフト(IT革命)→ソウル・スピリット(霊魂革命) の進化がもうすぐだ。




