30-9. 考えを額に表示させる女子 ~へのへの王子と異世界恋愛~ →考えと顔に出す恋愛
★三行
三重野真理子は、新卒過労死して異世界転生し、「顔に出る」スキルを貰って令嬢として生きることとなる
指と指が触れた相手に、「考えたことが額に日本語の痣」として出るため、異世界住人には病気にしか見えない
王子との結婚争奪戦に勝つべく、ライバル令嬢たちの本音を聞くために三重野は接近するのだった
★一言
→考えと顔に出す恋愛
★五頁プロットと感想
異世界知略恋愛転生モノ。ただチートスキルで好き放題するのではなく、状況が悪い中で、頭を使って「顔に出る」スキルを活用してお目当ての王子を射止める話。
面白いところは、額に出る文字は「日本語」であり、異世界住人は「辞書がない限り読めない」。
指と指が触れた相手は10分、考えた言葉が薄いアザのように額に出ては消えていく。
カタカナで「コノアザハナンダ」という感じで、おでこに出る。
普通の異世界住人には、呪いだったり、時間がたてば消える魔法のように解釈する。
ただ一人、三重野だけが「本人の間違いない思考」であることに気づいて、これを生かして恋愛攻略戦で勝ち上がろうと考える。
これは男子相手だけではなく、ライバルの女子にも使えるため、バレないように相手の思考を読み取り、嘘を暴露したり証拠を探したりしよう。
問題は2点、途中で日本から転生した王子の妻候補の「真由美」がおでこのカナを見て疑い始めたことだ。
ただ真由美は、それが心の声かどうかは分からないが、読める日本語カナが何故か一部の人に出ていることを知る。
真由美は後から来た王子妻候補であり、三重野はこのスキルや使い方を説明するのは避けた。ライバルだからだ。
あともう一点、言語に詳しい参謀ミカゲが、出てきた「カナ思考」を法則性から、異世界語との辞書を作って、本人=おでこ表示の人と組んで解明をし始めた。
ついに、思考やカナがバレそうになるのだが……うまくミカゲのおでこの声を読み取って、「消す」ことに成功する。
こうして、情報やスキル隠ぺいをして独占した三重野は、王子と結婚して2児の母になるのだった。END




