29-17. がめついエルフとの防疫記 ~異世界ホールで一人分通れる輪を作ったら迷い込んだバイヤーミイナが出てきたのだが~ →受け身防疫転生
★三行
ゲーム好きの岩鳥庄助は、ひょんなことから異世界ワームホールスキルを身に着けて家で皿ほどのホールを作ったらエルフが出てきた
貿易バイヤーでがめついエルフのミイナは顔だけ猫のようにニュッと出して、貿易交渉をしてきた
軽くて運びやすいタバコと、視力が回復するエルフ薬を交換して試しに日本で撃ったらバズってとんでもないことになった
★一言
→受け身防疫転生
★五頁プロットと感想
貿易から、防疫になる惨劇物語。
ミイナ側はトレジャーハンターであり、異世界内の各国の貿易によるバイヤー利益で生活していた。
ミイナはとある場所で不思議な光を見て、顔を突っ込んだら岩鳥のノートPCのディスプレイから出てきた。
「あたーっ!! なんだなんだここは、ケホッケホッ」
「え、あ? 画面から立体エルフの顔が出たー! ってか誰?」
「ん、何か変な装飾がいっぱい! あと言葉通じる? 私貿易商のミイナだけどさ、うちと物々交換しない?」
「何とまた急な……俺は岩鳥だ。とりあえずパソコンの画面使えないからこっちに出て来てくれないか?」
「いやー、それがこの転送輪がまっちゃ狭くて、顔しか出せないんだよね。あと空気が重すぎて呼吸も辛いんだよね」
「あ、これ出会いのしるしにエルフの村でお土産の目薬剤、塗って飲むと戦闘に使えるよ!」
「あ、ありがとう。じゃあ俺もお返しで、タバコというのを1本あげるよ。これでチャラだ」
「おー岩鳥、わかってんねぇ! で、これどうやって使うの?」
「火をこの辺に付けて、そのまま吸い込んで、肺に溜めて吐き出す。と気持ち良ーくなれる」
「ほぉー、これは売れそうだねぇ! まずウチッチは戻るよ。またゲートが開いてたら他の交易品をもって来るからさ、じゃね!」
「あっ……いっちゃったよ。PCの画面も戻ったけど……こっちから解放の制御とかできないのかなぁ……。この薬どうしよう?」
と言う感じで5分の交易でタバコ1本=25円、得た目薬塗り薬片手に呆然とする岩鳥。
とりあえず、悪いエルフじゃなさそうだしと目薬をちょっとさして、ポーション瓶を飲んでみた。
すると視力が一気に上がり、翌日も継続したままだった。
「これはヤバい……もし副作用が一切なかったから、日本でとんでもなく売れるのでは?」
そう、異世界先のエルフの村では、当たり前に地球にない自然由来の視力回復の薬が大量にとれていて、お土産くらいのレベルで作られていた。
そして異世界では魔術や戦争のたびに、遠距離で攻撃や観察をするための「視力増強」は当たり前に使っていたのである。
そしてタバコのようなものは異世界では算出されず、帰宅したミイナは貿易大好きの社長たちにこのタバコを使ってもらい、向こう数億円の価値があると確信してお互いに交易を始めるのだった。
面白いのは、交易する時の「サイズ」、バスケットボール位のワームホールで、エルフのミイナの顔がギリ通過できるが、それ以上のサイズは物理的に送ることができない。
そして受注発注、交易する時には言葉や手書きメモが必要だが、文字が違うため翻訳も必要。(でも言語は奇跡的に一致)。
タバコ数カートンと、コチラエルフの目薬とポーションを交換してお互いにニヤニヤする。
岩鳥はまず金持ってそうな友人女子を経由してこっそり販売したら、劇的な効果でメガネコンタクト泣く永続して回復したため、金持ち友人に問い詰められる。
「岩鳥、コレどこで仕入れた!? 分析したがどの素材にもないものだったぞ! 世紀の発明だ!」
「え、えーっと……どこかに落ちてて、ちょっと使ったらよかったから中村にちょっと譲っただけだ」
「これ! 作り方教えてくれ! 数千万円出すからさぁ! 頼むよ!」
「いやだから、おれ知らんし。落ちてただけだし」
と言う感じで、金持ち中村に問い詰められながらも、エルフと交易を楽しむのだった。
最後は、入れちゃいけない「生物」の貿易をやってしまって、エルフ側の異世界と、地球側の異世界で異世界生物による繁殖と未知のウイルスで死亡事例が出始める。
てんやわんやでワクチンをお互いに用意して、沈静化できたが、発生元がつかめず連日ニュースになる。
岩鳥の原因がバレなかったが、今後お互いのために生物やウイルスは好感しない事にした。
ばれない様に、お互いの良い素材を交換して、無双していくのだった。
道中、岩鳥のエルフ交易の現場をスタバで偶然見てしまって、写真をスマホでとって問い詰めたり、バレるギリギリまで来たけど、エルフの忘却の薬で事なきを得たりする。
こういう、アイテムを使って「岩鳥の交易バレ」を交易アイテムで防ぐドラえもん形式は面白いと思った。




