29-11. 胃セカイ転移 ~最近、俺の腹の世界の住人が文句付けてきて困る。転移も考えているとか~ →働かない細胞世界
★三行
次郎大好きで胃がん末期が発覚した工藤蓬は、社畜で有給も貰えないまま死んで女神から「胃世界」スキルを貰って異世界転生した
食べたものを別の世界に持って生き、その向こうの世界の住人が潤うだけの謎ポータル機能が常時発動するため、苦情が腹から来るようになる
塩漬けの魚や肉、漬け物を食べ続けていた愛塩家の工藤は、異世界でも死なないように胃世界住人の声を聴きながら食生活を変える話
★一言
→働かない細胞世界
★五頁プロット
塩漬けの魚や肉、漬け物などは「胃がん」の可能性を高める、という怖い話。
工藤はしょっぱい味が大好きで、ジローサブロー等のラーメン系に毎日通っていた。
胃がんが発覚した時には転移もしているステージ4で、会社に伝えたが有給も貰えず、深夜まで引継ぎがあり、そのまま過労+食べ過ぎによる負担増で入院で即死亡した。
女神から同情は去れなかったが、「胃」の声を聴いて次回からはいたわってね♪ と「胃世界」スキルを貰う。
この胃世界スキル、食べた液状の栄養素もろもろを「胃世界」という最近レベルの世界と別で繋がっていて、美少女はいないが意識疎通できる住人が数万人いる異世界と繋がっている。
次郎ラーメン食べ過ぎで委に負担がかかり胃がんで死んだ工藤は、転生しても塩辛いものが大好きで食べ続けていた。
ある時、胃の中から「ぴょん吉」のように声が聞こえてくる。
向こうの胃世界側からすると、とある神殿の穴の奥の奥がこの会話できる場所に繋がっていて、工藤が食べた物の栄養素は「恵みの雨」として降って来る。
水分なら雨、しかし塩辛いものの食べ過ぎで塩害にちかい雨が連日降り注いで、胃世界住人(擬人化)は塩害で農作物が枯れて大変なことになった。
胃世界少女「イノ」は祈りの巫女として神殿に使えていたのだが、とあるときに主である工藤の存在に気づいて会話のやり方を模索するようになる。
異世界転生して、さらに胃の中に別の異世界があるとは知らなかった工藤は胃から聞こえる美少女の声に驚き、事情を聴いて食生活を改める。
ここから先は、栄養士とか監修のもと、臓器に負担を書けない健康食を食べて、胃世界の住人を助けてあげよう! という何故か学習系の本になる。
最後は、豊作となった胃世界から「捧げもの」を転送してもらえるようになり、それを工藤が生活している異世界に転送してもらうことができた。
その胃世界の贈り物は、異世界にはとても貴重であり、輸入による恩恵と同じように転売で工藤は大金持ちになり、胃世界とのスキル期限が10年と決まっていたため、最後の数日には「お別れパーティ」をやったのだった。
最後に、最初に神殿で工藤の声を聴き、色々融通を聞かせた少女「イノ」を最終日の胃世界の捧げものにすると、本人も住人も一致した。
最後は、声しか知らなかったイノと対面してハッピーエンド。胃世界とのつながりはスキル消滅とともに亡くなってしまったが、胃世界は伝説として工藤の名が残り、どこかで暮らしているだろう。
と言う感じ。




