28-23. 大田は人気者 ~パニック、みんなが慌ててる! 注目スキルでどう生きろと?~
★三行
太田仁はローンと家持ちで2児の父であったが、居眠り運転で事故死して「注目」スキルを貰い異世界転生する
ただ注目を集めるだけで強くなるわけではなく、周囲数キロまで振り向かせるために集中しているギルドには大迷惑となり集団訴訟で追放される
無差別注目から、スキルレベルが上がり敵意あるモンスターのみに絞った注目スキルでヘイト貯めができた太田はSランギルマスに注目されることとなる
★一言
★五頁プロットと感想
クレヨンしんちゃんのとあるOPのフレーズである。
この注目スキル、最初は「無差別に数キロを注目させる」という迷惑千万のテロ行為であった。
しかしそれを繰り返し使うことでスキルレベルが上がり、周囲10メートル、注目によるヘイト向けや悪魔魔術師の集中詠唱を妨害する貴重スキルに大変身!
よくあるなろうの、ワープ、時間停止、超火力、チート能力とは違う「注目して相手にこちらを向けさせる」というシンプルさで無双を頑張るという感じの物語。
注目スキルによるヘイトは絶対であり、ウラボスクラスによる「麻痺毒混乱耐性」も貫通する。
Sランクで、ウラボス討伐で何十名も仲間を殺されてきたギルド暁のマスター、藤堂芦男はこの注目スキルだけの大田をヘッドハントするのだった。
最初は使い捨てでその隙に倒して終わる予定だったが、太田の注目スキルの成長と、敵からの会費スキル、延命スキルが急激に伸びたためにSランクでも他と見劣りしない成果を出し始めた。
そう、Wヘイト稼ぎによる「モンスター同士の敵対殴り合い」である。
これは、モンスターハンターワールドで知名度が上がった、極悪モンスター同士でヘイト誘導して、モンスター同士で疲弊させるというもの。
その隙に味方ギルドは回復できるし、バフやタイミングを見て参戦、良い所取りも狙えて一石二鳥なのだ。
そのヘイト誘導に、この太田はリスク特大だがメリットも特大だった。
普通では簡単に倒せない2体のラスボス級の火竜と岩竜をヘイト誘導して消耗させて、両方1割の体力まで減らして太田はギリギリ生き残った。
残りの部隊で2体をほぼ同時に制圧したことで、大量のドロップと経験値を手に入れた。
太田は攻撃にはほとんど参加しな語ったため、与ダメによる経験値アップは殆どもらえなかったが、Sランクギルマスの藤堂は、その多大な成果を見抜いていた。
他のメンバーには太田の人気スキルのヘイト稼ぎとW誘導からモンスター消耗戦になったことを知らずに、「役立たず」と煽る者もいたが、藤堂はその無知メンバーを追放した。
「大田」、よくやってくれた。お前の注目スキルは、俺たち暁の太陽となろう! さあ、酒と女だ!」
「あ、ありがとうございます!」
こうやって、人脈も戦力もある藤堂に認められて、全てを得るのだった。
オチは……藤堂がウラボスに殺されてしまい、遺品の刀を託させる。
ウラボスは基本ソロであり、同士討ちができない状態だった。
逃げてばっかりだった太田は、火力上げと注目スキルの誘導をさらに磨いて作戦を立てる。
ウラボスが洞窟で籠って出てこないなら、挑発して「10キロ先のウラボス2と同士討ちさせる」という作戦である。
超注目スキルにより、ウラボスを洞窟から引きずり降ろし、同じように火山の奥にいるいるだけで体力が奪われるウラボス2の奇跡の対面をして、王から派遣された精鋭部隊の三つ巴の戦いが始まる!
最後は太田が打ち取って、ウラボスの角を藤堂の墓に捧げて終わり。