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27-4. 黒龍転生 ~竜使いリタの異世界破壊旅~ →下位層が滅びる業

★三行

 天野昇(あまののぼる)はトラック轢かれ死して階層異世界転生して5年目の黒竜に乗り移る

 竜使いのリタと同行し、迫る悪党竜使いを振り払い、異世界上層の8層、天界を目指す

 黒龍である昇は言葉を離せないが、徐々に階層住人の言葉を覚え「黒龍の下位層は1日後に消滅する」真実を知り、リタを裏切って希望ある若い竜使いガナに殺される決意をする


 ★一言

 →下位層が滅びる業


 ★五頁プロットと感想

 サンサーラナーガ2という神ゲーをプレイした幼少期を思い出したネタ。

 輪廻転生と主人公が上位層に行くと下位層が全て崩壊する呪いを知った衝撃をみんなに。


 竜使いのアムリタは主人公と同じ仲間だったが、カオス竜を殺せずギルドから逃げてしまう。

 竜使いの掟として、育てた竜を殺せない。そして成長した黒い竜カオスは、下位層の異世界をまるごと消す呪いを持っていた。


 このゲームの恐ろしい所は、各階層の住人は色々な生活、豚を育てる、温泉を経営する、踊り子として身銭を稼ぐ。

 そして経営困難になっても、ガンバって試行錯誤する社長、値引きに応じる商人。


 そんな身近で必死に生きる異世界住人は、この異世界の消滅を知らない。

 そして、タオと呼ばれる上位層に転移する装置を守る最高位の僧侶は「真実」を知っていた。


 黒龍カオスを連れたアムリタは強く、各階層のタオを守る僧侶が武力で止めても上に上に移動する。

 それはギルドを裏切って、カオス竜を殺しに来る竜使いから逃げて、安寧の血を得るためである。

 カオス竜を守るために、下位異世界が消滅することも知っていた。

 それでも竜の掟、不殺は絶対であり、命の天秤にかけた。


 主人公ガナは、アムリタはギルドで語り合った仲だった。当然、殺してでもカオス竜を上の層に連れて行かせてはいけない。

 そして白竜を連れたガナは浄化の竜、黒龍カオスを倒せるのは白竜のみ。

 だから、各階層のタオを守る僧侶は止められなかったカオスを倒せる白竜とガナをタオに通す。


 そしてガナを転送し終えるとタオは機能を失い壊れる。

 装置を起動させて見送った下層の僧侶たちは、自分たちが消えることを知りながら使命を全うした。

 下層の知らぬ生活している市民は何も知ることなく消滅する。



 重い……あまりにも……。


 白竜とガナも最初はその真実に気づかなかったが、3層4層あたりで旅するうちに知ることとなる。


 最終的には8層の前あたりで、リタ&黒龍カオスとガナ&白竜が対決する。


 ゲームでは発症して動けなくなったカオスを守るようにアムリタが主人公を止めに入り死に、その後黒龍カオスと出会ってカオスは白竜に討伐される。

 オチはネタバレするけど、カオスを倒した後に真っ白になって、主人公の名前で白竜となり、白竜は主人公になって再び一番最初の1層からやり直しになる、という輪廻転生オチである。


 これは「サンサーラナーガ2 RTA」とかで検索して全部観てほしい。マジ名作。


 こっちの物語はカオス側の視点。リタと一緒に、安寧の地を求めて上へ上へ行くけど下層を消滅させまいと竜使いが殺しに来る。

 で、昇がカオス竜を支配できる異世界転生になったため、4層あたりで「自分である黒龍がお世話になった商人たち含めて消滅させている」と気づく。


 そしてリタに上の層に行きたくないとタオで転送するのを拒否しだすのだが、リタはカオスを守る一心で上の層に逃げようとする。



 重い……でもそれが素晴らしい!


 昇は自己犠牲の精神と、命の天秤にかけて追っかけに来る純粋な心を持つガナと白竜に殺される覚悟をする。


 リタはそれを知らない。そしてリタは上へ上へ連れていこうとする。

 言葉は喋れず、ジャスチャーだけリタや住人に伝えられる。

 喋れない口の構造であり「ぴえー」しか言えない。文字は読める。書くにしても手先が超不器用。


 俺が黒龍カオスだったらどうするか?


 口でペンや枝を加えて、必死に勉強した現地語をカリカリと書いてリタに伝える。


「俺は俺の意思で、ガナに殺される。世界をこれ以上消したくない」


 黒龍カオスは自害できない。倒せるのは希少な浄化の白竜のみ。死を選ぶのだ。

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