27-3. 前世を思いだしたら立てこもりグループの一員だった件 ~人質救出を手伝って自首したいが殺される~ →裏切りと欺瞞
★三行
久慈正人は気づいたら中学校の校舎の三階で武装して椅子に座っていた
巡回している同じ装備の仲間、教室には怯える少年少女で自分は立てこもりで人質を監視する役を思い出す
手元には銃と通知用の赤いボタン、そこに傷だらけで怯えた青年と手を握る少女が三階にあがってきた
★一言
→裏切りと欺瞞
★五頁プロットと感想
昨日見た不思議な夢をベースにした話。
自分が誰であるか分かった時には、中学校位の大きな建物に50名程、銃や刃物を持っている状態で担当を任されていた。
場所は校舎の3階、階段を上った直後のところで廊下と反対側には脱出用の緊急用階段のドアがあった。
その真ん中に椅子があり、俺は座っていた。
定期的に、自分と似たような武装で特有のマスクをした仲間が定期的に循環して警備している。
クラス一つ一つには、恐らく数人の人質が居て移動警備の仲間が食事などを与えているのだろう。
手元には親指で押せる赤いボタンが握られていた。
遅らく、脱走者を見つけたら押して仲間を呼ぶか、手持ちの武器で倒すなりしろ、と理解した。
座ったまま考える。俺は何をしているのか?
視界には仲間の椅子はなく、巡回以外は暇である。
5分後だろうか、2階から傷だらけで血も出ている青年とそれより小さい女の子を連れた2人が出てきて目が合った。
俺は、指示通りボタンを押そうとした。2階から3階に行く途中の位置で、見つかったことに絶望して怯えているようだった。
俺は、無意識に握っていた武器を戻し人差し指で「しー」っと静かにするようなジェスチャーを取った。
何故だかわからない。
二人を、二人のまま逃がしてやりたいと直感で思った。
青年と女の子は最初は警戒していたものの、俺が他の監視や巡回とは違うと知ると、静かに移動していった。
俺は、緊急脱出用に階段を降りることができるドアを指さして誘導した。
廊下を進んだら恐らく別の固定監視員に見つかってどうなるか分からない。
青年は警戒しながら外に出て、女の子は軽くお辞儀をして出ていった。
その直後、巡回が現れる。
「ここに人質がこなかったか?」
俺はどきりとしたが、下から音はしたが人影はなかったと答えた。
その後、2人が何かしらの無線か言葉で伝えたのか、続々と三階の俺の所にけが人が来るようになった。
俺はどこまでこの手伝いをすれば良いのか。
やりすぎたら、自分の命が危ない。
それでも、脱出できそうな人を助けたいと思い、仲間を騙しながら外に誘導した。
と言う話。それ自体は夢によくあるのだが、自分が立てこもりで人質を逃がしているという裏切りと自分自身を欺く欺瞞をテーマにしたら面白いと思った。
最終的なオチは、ある程度逃がした後にボスに疑われるも、上手ーく回避し、自分自身も白旗をあげて全て白状、外の警察などに内部情報を渡したうえで自分自身の身柄の保護の保証をお願いする、というもの。
てろーりすとからすれば、前世を思い出さなければ人質が逃げずに済んだのだが、それは不運だったって事で。
身重な高齢者を逃がす時には、歩くのが遅いから背負って手伝ったり、突如来る巡回を予測して隠さなければならない。