25-14. 今後60以上の実体験なろう作家が増える説 なろうジャンルは流動性
25-14. 今後60以上の実体験なろう作家が増える説 なろうジャンルは流動性
なろう転生はぶっちゃけ無双ハーレムで気持ちよくなる電子スナックである。
条件はシンプルだ。①転生先が幼稚園レベルの知識 ②過去時代転生して一般教養で無双できる地盤 ③チートスキル ④記憶保持して赤子に戻る ⑤死に戻りや他より多くの時間を会得してカンスト
これらをどれだけ組み合わせて気持ちよくなれるか、タイトルが引き付けられるかが今の流行だ。当初のなろうはスレイヤーズのように、能力を与えられて努力して強くなるパターンが多かった。
リゼロなどは死に戻りという⑤の経験累積によって無双できるパターンであり、最近でいうと何億時間使ってとか永遠に素振りしてとかである。これらは大体1話目で苦痛の無限時間を消化して超強い状態から無双美女が始まる。
④は無職転生や悪徳令嬢系にある、前世の記憶を完全に保持したまま赤子で始まって、戸惑いながらも魔法使ったり訓練したりで他と差別化するものだ。
③は犬や幼女を助けてトラックに轢かれたら、神さまが同情してチート持ちで新しい人生をくれるパターン。ありきたりすぎて、この手のジャンルは飽和していると思う。
②は戦国小町苦労譚とか、少し前の仁(JIN)が近い。現代の教養レベル+本人の体験を100%記憶持った状態で、江戸時代や戦国時代に転移して無双するというもの。
この逆パターンのなろう転生はあまりない。何故なら、未来を予測できない上、現在の技術がまず未来では使えないからだ。江戸時代のお侍さんが現代に記憶100%で持ってきても、現代にはほぼ上位互換があり、技術的な価値は少ない。
もし、失われた陶芸技術、剣技の武術をおぼえていたらなYoutuberとしてバズればワンちゃん100万人あるとおもう。それは、その時代にしかなかった伝統文化や思想であり、現代で失われている、または評価されていなかったという前提が必要だ。
だからもし、400年後の未来の日本にこのまま100%記憶転移できた場合は、スマホやドローンの最新技術云々よりは、コロナの実体験や行動、令和元年あたりの文化やスマホゲー、悪しきガチャ文化を紹介するYoutuberになれば稼げるのではないかと思う。そもそもYoutube自体亡くなってるよねって話だが、その400年後の動画配信プラットフォームの名前なんて予測できないので割愛している。
①転生先が幼稚園レベルの知識は、ぶっちゃけ作者の技量とネタによる。無知で社会経験が少ない作者が、国王とか天皇の思考を描けば当然バカになる。しっかり読書経験や実体験がある50代プロ小説家が書く天皇や国王の行動予測であれば、ガチに近い。
だが、読者が求めているのはリアリティではなく、どれだけ短く気持ちよくなれるかであり、下手にストレスを植え付ける敵国王はむしろ邪魔なのだ。ポンコツ国王で自滅して、美女を差し出すカモであった方が読まれるし評価される。そこはなろう小説化のれんげさんも語っている。
①には2種類あって、作者が経験と考察不足で役職や行動の予測がつくれない「技術不足」と作者は知っているけど読者のために意図して無知で描く「シャーロックホームズ現象」 のどちらかだ。
シャーロックホームズは作者が適当に、ばかげて書いたら読者に大うけして、金に釣られて続編を書いて、最後は嫌になってホームズを殺してしまうというものだ。どうしても次回作が書きたくて殺したが、ガチまじめに書いた本人の傑作は、結局あまり評価されなかった。
※それでも小説の中では十分稼げるほど売れた
結局は評価=金=買う人=読者であり、この読者の共感は時代や文化に大きく左右される。
ビートルズのように、時代を超えても曲が評価される恒久的なものがあれば、
昔の学園モノ世界系アニメ乱立が今見たら微妙…という時代に依存するものもある。
いまのなろう大流行は、今の読者が支持しているから売れて、作りて=アニメ業界やなろう作家はその売れ行きと流行を見て書く。
だから、40年後に思想も文化も全く違う状態になったら、全く同じ小説内容やアニメだとしても評価はがらりとかわってしまう。自分の予想では、何でこんなに似通った無双なろうが量産されてんだよ、という感じであるが、もしかしたらもっとなろうスナック量産が増えている可能性もある。




