25-8. 全知無動の創造主★ ~ダンジョン探索ゲーで 1/10で正解ルートの直感が降ってくるメンバー がいたら?~
25-8. 全知無動の創造主★ ~ダンジョン探索ゲーで 1/10で正解ルートの直感が降ってくるメンバー がいたら?~
全知無動(知識は全てあるが物質干渉できない)創造主は暇だった。面白いことがしたくて宇宙を作り、数兆のリセマラの末、地球と言う生存環境に優れた星の世界線を観察した。
ネオダーウィニズムをベースとした微小な遺伝子変異と自然選択、浮動による絶滅と進化を続け、脳容量300ml以上あるサルまで時を進めた。
クオリア(意識体)は、創造主に面白ネタを提供すべく様々な経験をするために一斉に猿に寄生した。サルを器だとしると乱暴に壊してしまうため、自分を「自我を持つヒト」と思い込み、霊界の記憶を消した。
魂の全知ゆえ、突然変異や能力が数値化して見える。サルを洗脳する魂は、より扱いやすい脳容量の多い変異サルを好んで洗脳した。それが急激な脳進化に繋がる。
猿の器が寿命で壊れると、またクオリアは次の魂を探してサルの胎児に入り込み、再びヒトと思い込んで活動した。すべては創造主の退屈を紛らわすための、希少な経験を持ち帰るため。
しかし創造主が監視していた世界線ではヒトの進化が追い付かず、地球が70億の寿命を終えてしまった。これでは希少な経験ができない。クオリアは考えた。もっと早くヒトを進化させねば、と。
全知のクオリアは時間や空間の制約がない。器のヒトが死んだとき、地球の時系列通りに転生するクオリアもあれば、400年周期で時間超越するクオリアも現れた。
未来人の叡智を経験したクオリアが太古に転生することで、より急激に技術発展させ、人口を増加させることに成功した。あまりにも叡智を過去に持ち込むと、精神世界まで暴かれて戦争(希少な経験)をしなくなってしまう。そのため、クオリアたちはごくごく少数だけ過去転生を許可するようにルールを決めた。
創造主は美徳センスもあった。ただ高性能な生物だけが生存繁栄すると、1強になってしまい多様性がなくなる。地球が生物宝庫になる世界線のうち、隕石や氷河期で定期的にトップを一掃するイベントが起きる世界線を選ぶようになった。また、昆虫や花はより美しい模様になるような世界線に絞り込んで観察した。監視する世界線は数個にまで絞られた。
創造主はデザインしない。幾多に分岐したデザインの中で、美しいと判断した世界線を選んだだけだ。
ヒトに文明ができたのは地球誕生から46億年後、部族戦争による希少経験がある程度集まったあと、次の希少経験のために人々を洗脳して革命を誘導した。
イギリスの産業革命、先物取引、アメリカの産業革命、仮想通貨、これにより人類は新しい生活環境を手にする。
それらの革命によって人は不幸と幸福を手にして、新しい希少な経験を得る。ある程度経験がたまったら、また次の希少経験のために革命を起こす。その繰り返しだ。
一度その技術が市民に広まると、過去の技術による希少経験獲得はできない。創造主とクオリアは慎重に、ヒトの能力解放を進めた。
クオリア「そろそろ、精神世界について研究を再開させても良いではないですか?」
創造主「そうだな。では一番解放しやすい場所のヒトたちを洗脳して進めよ」
選ばれたのは日本。職人気質があり、宗教による思想縛りが比較的少ない。輪廻転生の思想が定着している、という理由から1950年以降で徐々に小出しに「ヒトを洗脳して誘導した」。
AEDの心肺蘇生や技術による、死亡率の現象、それに伴う臨死体験からの生還増加。
戦争による戦兵の急死、子供たちに前世の記憶を植え付ける事象の増加。
宗教による、輪廻転生の思想の植え付け。
転生して、赤子から前世記憶を持つなろう転生ブーム。
チベットでダライ・ラマの相方の拉致による、次回転生妨害。
日本で、前世や転生に関して疑問を持ち、活動するようにクオリアたちが洗脳する。
「チ。」による地動説の転覆、目的のために操られる主人公たちの呪い。
情熱、直感、そして感動によって導かれ、託すことで次に繋ぐ仕組みをマンガを通じて、無意識に浸透させる。
直感から来る転生思想を各自がアウトプットするための土台(小説家になろう)の増加、参加者の増加。
なろう転生の考察Youtuber、仏教、輪廻転生思想のYoutuber増加。
現代の一元論の唯物論の仕組みに疑問を持つヒトが徐々に増加。 カントの呪いをぶっ壊す!
学問を拡張し、唯物論ではない分野、観測できない心的要因をまじめに研究する組織ができつつある。
それが今の日本であり、他の国では現代なろう転生の研究はまだ先である。
この流れに巻き込まれた、直感を持たされた人は、自然と行動し、いつか大成する。
大事なことは、与えられたヒトが「自分の直感を信じて行動すること」である。




